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川のせせらぎ、森の静けさに包まれた熊本の湯宿。【源泉かけ流しの宿】

  • 2018.12.11
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川のせせらぎ、森の静けさに包まれた熊本の湯宿。【源泉かけ流しの宿】
2018.12.11 12:00
今月は一年の疲れを癒してくれるプレミアムな温泉宿を厳選してお届け。温泉好きにはたまらない源泉かけ流しに限定し、地中から湧き上がる自然の恵みを全身で味わう。第一回は九州・熊本から、黒川温泉&白川温泉の自然に包まれた名宿へ。

山は山のまま、水はみずのまま、木は木のまま。


熊本・阿蘇山の北側、大分県との県境にある黒川温泉は、緑豊かな山々に囲まれ、季節ごとに表情を変える美しい自然と、豊富な源泉に恵まれた温泉郷だ。郷に30軒ある宿と里山の風景すべてを「一つの旅館」と考え、「黒川温泉一旅館」をコンセプトに掲げて郷全体でゲストをもてなす。


そんな黒川温泉の宿のひとつが、温泉街から少し離れた山の中にある「山あいの宿 山みず木」だ。宿の名前は「山は山のまま、水はみずのまま、木は木のまま」という亭主のこだわりに由来する。もちろんすべての風呂が源泉かけ流し。泉質はナトリウム塩化物硫酸塩泉で、神経痛、筋肉痛や冷え症に効能があり、ゆったりと浸かることでストレスを解消し、心身の調和を整えてくれる。

温泉めぐりで黒川温泉を3倍楽しむ。


山みず木には2つの露天風呂と2つの内湯があり、女性用内湯は時間制で貸切風呂にもなる。渓流脇の男湯の「幽谷の湯」と木々に囲まれた女湯の「森の湯」はどちらも野趣あふれる露天風呂だ。温泉を包み込む周りの木々から発するマイナスイオンで森林浴にもなり、さらに癒し効果がアップする。


黒川温泉のユニークなところは、「入湯手形」を購入すれば、好きな温泉宿の露天風呂を3軒までハシゴできること。山みず木の敷地内には姉妹宿の「深山山荘」があり、源泉かけ流しの大浴場があるので、そちらもおススメだ。広々として開放感あふれる檜風呂で湯を堪能しながら、格子窓からどこか懐かしい里山の風景を愛でる。温泉めぐりをして、ただただ湯に浸る。そんな温泉三昧の休日も格別だ。

山あいの宿 山みず木

熊本県阿蘇郡南小国町黒川温泉

Tel./0967-44-0336

料金/1人1泊(2名1室利用・2食付き)18,510円~(2018年12月現在)
http://yamamizuki.com/

恵まれた自家源泉で心身ともに満たされる。


黒川温泉の近く、周囲に手つかずの自然を残す白川温泉の「山荘 竹ふえ」は、およそ5,000坪の敷地に、数万本の孟宗竹が天を突くかのように伸び、雄大な緑の世界を創り出す。広大な敷地には12室の離れとスパ棟、29の風呂が点在する。宿の自慢は、なんといっても加水・加温を一切行わず100%かけ流しの豊富な自家源泉。趣の異なる風呂が自然の中に溶け込むようにあり、誰にも邪魔されることなく湯に浸かり、身も心も満たされるくつろぎの時間を過ごすことができる。


泉質は数多くの温泉の中でも、より医学的に治療効果の高い療養泉。“三大美人泉質”といわれる3つの温泉のうち、炭酸水素塩泉と硫酸塩泉が含まれている。無色透明、無味無臭の湯はナトリウム分を多く含み、血圧を下げ、痛みを和らげる鎮静作用もあると言われている。

宿の美意識が感じられる食とインテリア。


和モダンを基調としたすべての客室には、囲炉裏と和室、内風呂があり、24時間好きな時間に自家源泉かけ流しの湯を楽しむことができる。11月から3月までの期間限定で防腐剤やワックスを一切使用しない天然柚子の湯を提供。総ヒノキと柚子の豊かな香りに包まれ、湯あみが満喫できる。


囲炉裏を囲んでいただく食事は、地元の野菜や山海の幸を使って阿蘇らしさを表現した“地産地消”の創作懐石。部屋のお茶やコーヒーにもこだわり、臼を使って自分でコーヒー豆を挽く。蛇口から出る自家水源の竹林水で入れるコーヒーは、ことさら味わい深い。ここを評判の宿にしている理由のひとつがこれらの美的センス。美食にはじまりセンスのよい小物やインテリアまで、ゲストが心地よく滞在するための心遣いが随所に感じられる。

山荘 竹ふえ

熊本県阿蘇郡南小国町満願寺5725

Tel./0570-064-559

料金/1人1泊(2名1室利用・2食付き)43,000円~(2018年12月現在)
http://takefue.com/

Text: Yuka Kumano

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