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まるで看病してくれているみたい!飼い主のピンチを救った猫の行動とは

  • 2018.12.2
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猫の猫らしい行動に、自分の生き方を重ねてハッとする瞬間があります。陶芸家&イラストレーターの山中正大さんも、その一人。「伝わればいいな」と思っていた猫への愛情を「伝え返してくれた」という、ある日のお話です。

誕生日プレゼントは「特大爪とぎ」

メインクーンの男の子「ウキウキ(以下、ウキ)」は、今度のクリスマスで6歳になります。誕生日プレゼントは、毎年決まって、約50cm四方の「特大爪とぎ」。贈り主は、飼い主の陶芸家&イラストレーターの山中正大さんです。

「ウキは僕の作品のアイデアの源泉であり、モデルでもあります。特大爪とぎは誕生日とクリスマスに加え、ビジネスパートナーに支払うお礼でもあるんです(笑)。本当によく働いてくれていますから」

「よく働くといえば…」と山中さんが、猛烈な腹痛に襲われた日のことを話してくれました。
「ちょっと前に胃腸風邪をひいてしまって、2階の寝室と1階のトイレをひたすら往復した日があったんです。もう心身ともにボロボロで…。でも、そんな僕を察してか、ウキがずっと付き添ってくれて」

「ありがとう」では伝わりきらない思い

「お腹が痛くて布団で云々うなっている時も、トイレを目指して2階の寝室から階段を駆け降りる時も、トイレから出るに出られない時も、精根尽きて寝室へ戻る階段をトボトボ上がる時も。本当に、ずっと。100キロ近い大男と、10キロ超えの大猫が並走して、階段を何往復したことか…(笑)」

病気の時って、心細いですよね。そんな山中さんの気持ちを察してか、まるで看病をするみたいに、片時も離れずに付き添ったというウキ。

「猫って普段はコミュニケーションが『必要最小限』じゃないですか。そういう間合いとか距離感が、ちょうどいいなと思うんですけど、胃腸風邪を引いた時は、ウキが僕に付き合ってくれているのをすごく感じました。『ありがとう』という言葉だけでは、この感謝が伝わりきらないくらいです。あの日のことは、一生忘れないと思います」

伝え、伝えられて「通じ合う」

猫が教えてくれること。ウキが山中さんに教えたのは「通じ合う」ことでした。

「人生で初めて動物を飼って、もちろん言葉では通じ合えませんから、ウキが何をしたいのか、して欲しくないのか。表情・しぐさ・行動をじっくり観察することでそれらを察して、愛情を持って接すれば、相手にも伝わるんだなって。しかも、伝わるだけでなく、伝え返してもらえるんだって。言葉を超えて通じ合うことの意味がわかり、感動しました」

相手の目や表情をよく観察し、言葉だけでなく声色も聞き、「もしかしたら…」とトライ&エラーを繰り返し理解を深める。それは愛です。私たち人間同士も言葉に頼りきらない対話を大切にして、相手への理解を深めていけたら…。
さて次回は、毎晩、同じ布団に潜って一緒に眠るというウキが、初めて山中さんの布団に入って来た日のお話です。お楽しみに!

writer / 宇佐見明日香 筒井聖子

取材協力

陶芸家&イラストレーター
山中正大
http://yamanaka-m.com/

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