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【イラン】フード編 「知られざるスイーツ天国!世界一おいしいチャイもここにある?!」

  • 2019.1.12

旅の醍醐味と言えば、その土地でしか食べられない美味しいごはん。もちろん食後のデザートも欠かせませんよね! 世界各国、津々浦々さまざまなスイーツがありますが、中東に位置するイランのお菓子がとても地方色豊かなのをご存じでしょうか?
食べ物を通して、様々な文化を紹介するこの企画。「世界の胃袋TRIP」第2回目は、イラン現地からお届けします!

イラン

【スポット1. シーラーズ】新感覚!アイスクリーム「ファールーデ」とは

イラン屈指の観光スポット、シーラーズ
eFesenko/ Shutterstock.com

イラン屈指の観光スポット、シーラーズ。差し込む朝日が堂内を鮮やかに染め上げるピンクモスクこと「マスジェデ・ナスィーロル・モスク」や、花々が咲き乱れ「楽園」と呼ばれる、エラム庭園など、訪れるべきスポットがたくさんあります。
そんなシーラーズでぜひ観光の合間にトライしていただきたいのが、「ファールーデ」と呼ばれるアイスクリーム。

さっぱりとした「ファール―デ」と呼ばれるアイスクリーム
bonchan/ Shutterstock.com

細麺状にした半冷凍の甘いコーンスターチに、ローズウォーターやレモンをかけたもので、シーラーズが起源と言われています。その歴史は紀元前にまで遡るのだとか。サクサクとした食感の甘い麺の味わいの後に、さっぱりとしたローズウォーターの香りが口のなかに広がり…リピート必至の美味しさ。シーラーズでは、観光客はもちろん、子供から地元のおじさんにまで愛されている人気のアイスなのです。

【スポット2. イスファハーン】イランの名物・ピスタチオは、どのお菓子にも入っている?

イラン最大の観光スポット、イスファハーン
Razak.R/ Shutterstock.com

その繁栄ぶりから、かつて「世界の半分がある」と謳われたイスファハーンは、イラン最大の観光スポット。サファヴィー朝全盛期の王(シャー)である、アッバース1世が建設した都で、モスクや神学校、世界の商品が集うバザールなど見どころ盛りだくさんの街です。そんなイスファハーンには「ギャズ」と呼ばれるスイーツがあります。

上品で華やかな味わいが魅力の「ギャズ」
Velveteye/ Shutterstock.com

一見、西欧のヌガーっぽいですが、実際に食べてみると、ふわふわと柔らかい食感がします。そして口の中に広がるバラの香り。ギャズの生地には、ローズウォーターが混ぜられており、なんとも上品で華やかな味わいなんです。またイランの特産と言われる質の良いピスタチオがたっぷり入っているところも大きな特徴。

カリッとした食感の「ソーファン」

もう一つ忘れてはいけないのが「ソーファン」と呼ばれるお菓子。小麦の芽、卵、ローズウォーター、カルダモン、ピスタチオで作られ、バターの香ばしさと、カリッとした質感が特徴です。イランの家庭では必ずと言っていいほどストックされていて、チャイ(紅茶)のお茶うけとして出されます。

【スポット3. ヤズド】激甘だけどヤミツキ!? 砂漠の街の絶品スイーツ

旧市街のそぞろ歩きが楽しい観光地、ヤズド
Amir Reza Moinfar/ Shutterstock.com

砂漠の中にあるヤズドは、旧市街のそぞろ歩きが楽しい観光地。バードギールと呼ばれる採風塔や、土で作られた昔ながらの建物など、砂漠の街らしい建築を見ることができます。

ここヤズドで人気なのは「ゴッタブ」という小さな卵型をしたスイーツ。お味は激甘なんですが…なぜかクセになるんです。観光客の中にはこのゴッタブにハマって、お土産として大量に買って帰る人も。砂糖の生地の中に小麦やナッツがたっぷり入っていて食べごたえは抜群。甘さの中に、しっかりとしたナッツの香ばしさが感じられて、紅茶にピッタリのスイーツです。

【スポット4. マシュハド】シーア派の聖地マシュハド。魔法の棒「サフランシュガー」とは

シーア派の聖地である宗教都市、マシュハド。イラン国内はもちろん、世界各国からたくさんの信者が訪れるこの街の雰囲気は、他の観光都市とは全く異なります。街では、黒いチャドルといった布をまとって歩く女性を見かけます。

マシュハドでは、黒いチャドルといった布をまとって歩く女性を見かけます
Natalia Davidovich/ Shutterstock.com

ここマシュハドの名物は「サフラン」。パエリアやブイヤベースに使われる香料と言われれば馴染みがあるでしょうか。ほんのり甘く上品な香りが特徴のサフランはその摘み取りをすべて手作業で行うため、高級食材としても有名です。

「サフランバット」と呼ばれるサフラン砂糖はお土産にオススメ
Velveteye/ Shutterstock.com

お土産におすすめなのが、「サフランバット」と呼ばれるサフラン砂糖。これをチャイに入れると…普通の紅茶が、サフランの香り豊かな一杯に大変身!イラン風のティータイムをぜひ楽しんでください。

番外編【スポット5. カシャーン】街中はどこもかしこもローズの香り

豪商の別荘地として栄えたカシャーン
Elena Odareeva/ Shutterstock.com

テヘランからバスで3時間ほどの場所にある、カシャーンはかつて豪商の別荘地として栄えた砂漠の街。栄華を誇った大邸宅や、美しいバザールが立ち並び、訪れる者を圧倒します。近郊には、砂漠や、塩湖、地下都市など観光スポットにも事欠きません。

カシャーンは昔からローズウォーターの生産が盛んで、市内を歩けばいたるところでローズウォーターが売られています。

昔からローズウォーターの生産が盛んなカシャーン

他にも乾燥させたバラ(紅茶に混ぜたり、芳香剤としたり、料理のトッピングとしても活用。花の色が濃いものを選ぶようにしましょう!)や、ローズウォーターを使った香水などもあるので、ぜひチェックしてみてください。

乾燥させたバラは料理のトッピングとしても活用
Tatiana Murr/ Shutterstock.com

スイーツと一緒に!世界一おいしいと噂のイランのチャイ

イラン人にとってスイーツと切っても切り離せないのが、チャイと呼ばれる紅茶です。イランを旅した観光客は口をそろえて「イランのチャイは美味しかった」と言います。

イランはお茶にいろいろなハーブを入れるのが特徴
Minda photos/ Shutterstock.com

イランは茶葉自体もいいものがとれますが、お茶にいろいろなハーブを入れるのが特徴。各家庭にもたくさんのお茶とハーブのストックが。ドライローズやシナモンがよく使われます。

チャイやスイーツは単なる嗜好品にとどまらず、人と人とを結びつける大事な物
eFesenko/ Shutterstock.com
「ガンド」と言われる固めの砂糖
Emily Marie Wilson/ Shutterstock.com

「ガンド」と言われるちょっと固めの砂糖を口に含んで、溶かしながらチャイを飲むのが特徴的。イラン人は一日に何回もこのチャイを飲みます。

イラン人にとってチャイやスイーツは、単なる嗜好品にとどまらず、人と人とを結びつける大事な物。ぜひいろんな観光地で、その土地の美味しいものを味わいながら、現地の人との交流を楽しんでみてください!

次回はイランの人の国民性や、地域について、お届けします!お楽しみに。

 

 


Writer: 立岡美佐子
旅とごはん、猫を愛する、編集者&ライター。大学卒業後、一般企業に勤めるも、旅好きが高じて編集者に転職。旅行やグルメをメインに企画・編集・執筆などを経験してきました。現地でしか体験できない情報や面白ネタを、わかりやすくお届けできればと思っています!

Edit: TRILL

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