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量よりも「完全」であるかに注目。管理栄養士が教える、完全タンパク質の摂取法

  • 2018.11.16
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Women's Health

筋肉、肌、髪、爪など目で見える全ての部分から、体内の臓器を機能させるために必要なタンパク質は、生きていく上で欠かせない栄養素。アメリカ版ウィメンズヘルスによると、摂取する量はもちろんのこと、そのタンパク質が「完全」であるかも注目したい点だとか。そもそも完全なタンパク質って一体? そして不完全な場合はどう対処するのがベスト? この二種類のタンパク質について、アメリカの管理栄養士が解説。

「完全タンパク質」は、必須アミノ酸が9種類全てそろったフードを指す

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「完全タンパク質には、体内で生成されず食事から摂るしかない “必須アミノ酸” が含まれている」と説明してくれたのは、公認管理栄養士のエリック・バスティロ。タンパク質は「アミノ酸」と呼ばれる構成要素で成り立っていて、その数は全部で20種類。役割としては、体内の組織を修復させることから、新しい組織の生成までを果たしている。さらに食べ物を分解したり体調を整えてくれたりするのも、このアミノ酸。米国立衛生研究所によると、この20種類のうち、以下の9種類は「必須アミノ酸」と呼ばれていて、体内では作れないため食事から摂取する必要があるそう。

ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン

「非必須アミノ酸」または「可欠アミノ酸」として知られる、残り11種類のアミノ酸は、体内で生成が可能なため、必ずしも食べ物から摂取する必要はないみたい。

完全タンパク質とは、上記9種類の必須アミノ酸を全て含んでいて、体が正常に働くために必要な「タンパク質から取れる栄養素」を補給できるという優れもの。

エリックによると、肉や魚、乳製品や卵も完全タンパク質と呼べるそう。「大豆タンパクも完全タンパク質の一つです」と彼は付け足す。そのため肉好きな人や魚好きな人は、9種類の必須アミノ酸がしっかりと補給できるということ。たとえ肉や魚を食べない「ラクトオボ・ベジタリアン」でも、卵や乳製品を摂取していれば、完全タンパク質を摂取しているということになる。

「不完全」なタンパク質で必須アミノ酸を全て摂取するためには、「組み合わせ」がコツ

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豆類、穀物、ナッツ、シードは必須アミノ酸をいくつか含んでいるものの、全ては含んでいないため、「不完全タンパク質」と分類される。中でも大豆は数少ない例外の一つだとか。

でも植物性食品ベースの食生活を送っているのなら、基本的に不完全タンパク質は組み合わせて摂るといいそう。

当然ながらどの食べ物にどのアミノ酸が含まれているかを知るのは難しいけれど、「穀物、ナッツ、またはシード類、それからそら豆やえんどう豆、レンズ豆やピーナッツなどの豆類を二つ以上組み合わせると、完全タンパク質になる」とエリックは言う。

エリックのおすすめの組み合わせは以下。

・ 玄米+豆類 ・ ピーナッツバター+パン・ フムス+ピタ

1日を通して、必須アミノ酸を網羅できる食事プランを立てるのが良策

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1日あたりに摂取するべきタンパク質の量は、体重やフィットネスにおける目標によって人それぞれ。体重が63.5キロの女性には、1日で平均50グラムのタンパク質が必要とされているそう。でも量と同じくらい肝心なのは「完全」であるかどうかだとか。「相乗効果を得るためには、1回の食事で全ての必須アミノ酸を摂るのが理想的です」

でもなかなかそうもいかない植物をベースとした食生活を送る人に向けて、アメリカの国立衛生研究所はこう話している。「毎回不完全タンパク質を組み合わせて摂取する必要もありません」たとえ1回の食事で摂れなかったとしても、1日を通して数種類のタンパク質が摂れていればいいそう。ただし、1日を通して同じタンパク質しか摂っていないのでは不十分だとか。市販の完全タンパク質パウダーで摂取したり、うまく組み合わせるよう工夫することも視野に入れてみて。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

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