ルイ・ヴィトン×篠山紀信による、旅するフォトブック。

ルイ・ヴィトンが2016年より手掛けているフォトブック『ファッション・アイ』をご存じだろうか。いま第一線で活躍しているファッション・フォトグラファーが各国を旅し、都市や地方、国の姿をそれぞれの観点で撮り下ろした、シリーズ版の写真集プロジェクトだ。

この度、巨匠・篠山紀信をはじめ、新たに5つのシリーズが発表された。挑発的な広告キャンペーンで世間を賑わせたオリビエーロ・トスカーニ、ロンドン生まれの華やかなファッションシューティングで名高いハーリー・ウィアー、フランス人写真家のポール・ルーストー、そして5人目にはプロスケーターからフォトグラファーへと転身したクエンティン・デ・ブリエが指名され、『ファッション・アイ』の最新シリーズに加わった。

篠山のフォトブックに収録されているのは、1981年と1982年に出版された全8巻の写真集『シルクロード』の中から厳選された写真。日本の古都奈良から西洋の各地まで旅をして目にした、生鮮食品であふれる露店が並ぶ市場から、シルクロードに点在する礼拝所、戦争によって消し去られてしまった文化遺産まで、歴史を偲ぶような風景写真や人々の生きざまを教えてくれるようなポートレートが掲載されている。

そんな篠山の写真が、11月2日（金）～11月20日（火）の期間限定で、ルイ・ヴィトン 新宿店と六本木ヒルズ店にて特別展示される。

ラグジュアリー・メゾンであるルイ・ヴィトンが製作する「旅」に関する書籍コレクションは、ほかにも、独自の視点でセレクトした各都市のアドレスが掲載されている『シティ・ガイド』や、アーティストらが各国で体験したエピソードを自身のイラストで紹介する『トラベルブック』が刊行されており、夢見る旅の目的地へと私たちをいざなってきた。

今回の『ファッション・アイ』シリーズで篠山が見せる、現実世界とは思えないほどに幻想的で、けれどどこか日常を感じる作品群。彼が旅したシルクロードを体験しに、ぜひ一度足を運んでみてほしい。