1. トップ
  2. メイク
  3. パリ、香りのニッチブランドBDKが2年ぶりの新作を発表。

パリ、香りのニッチブランドBDKが2年ぶりの新作を発表。

  • 2018.10.18
  • 1685 views

まだオンリーブティックはないものの、パリジェンヌの間で知名度をあげている香りのニッチブランドのひとつにBDKがある。2016年に創業したダヴィッド・ベネデックはまだ30歳代前半の若者。ほかのニッチフレグランスの多くと同様、彼も素材のクオリティを大切にした香りをクリエイトすることを宣言している。読書好きのダヴィッドが思ったのは、“いまの時代、ストーリーを語る香水があまりない”ということだ。彼が考えたストーリーが、香りの出発点となっている。書棚に並べると、ボトルがまるで本のように見えるパッケージに収められているのも、BDKのアイデンティを物語っている。

2016年に発表された5つの香り。パリジェンヌ・シリーズのBouquet de Hongrie(ハンガリーの花束)、Pas ce soir(今宵はだめよ)といった名前に、香りへの興味がそそられる。

書棚に並べる香水!

ダヴィッド・ベネデック。BDKをスタートする前はファッション界で仕事をしていた。

2016年に5つの香りとともに生まれたブランド。今年の秋にルージュ・スモーキングとクレーム・ドゥ・キュイールという新しいふたつが加わった。BDKには2タイプの香りのアプローチ法があり、ひとつはパリジェンヌのパーソナリティのシリーズで、ふたつめは素材の意外な面を見せるシリーズ。たとえばルージュ・スモーキングについて、彼はピガールのエレベーターのないアパルトマンの6階に暮らすパリジェンヌを思い描いた。モードが大好きな彼女のワードローブには、コントラストのある装いをつくるためのジャンルさまざまな服がいっぱい。中でもお気に入りはスモーキング。自宅の窓から眺められるムーラン・ルージュのように赤い一着だ。人の気を引く装いを彼女は好むから……といったダヴィッドによる物語に、調香師アメリー・ブルジョワはシルクと革で織られたような香りをイメージ。フルーツ系アンバーの官能的でシックな香りが完成した。

ルージュ・スモーキング 100㎖ 150ユーロ

素材のシリーズでは、ダヴィッドはすでにウード、チュベローズそしてジャスミンについての香りを発表している。4つめの素材に選んだのはレザー。香水界ではよく用いられる素材だが、これまでとは異なるレザーのエレガントでセンシュアルな面を見せようという試み。白からベージュへ。ダヴィッドはマーク・ロスコの絵画のようなモノクロームな香りを思い描き、ヴィオレーヌ・コラスの調香でクレーム・ドゥ・キュイールが生まれた。マンダリン、ベルガモットといった柑橘類が最初に香り立ち、やがてスエードのような柔らかさが訪れて……とこれまでのレザー系の香りとは一線を画す芳香である。

クレーム・ドゥ・キュイール 100㎖ 170ユーロ

BDK/ JOVOY Paris4, rue de Castiglione75001 Paris営)11:00〜19:00休)日https://bdkparfums.com

元記事で読む
の記事をもっとみる