山形の自然が紡ぎだす、素敵なクラフトを探しに街中さんぽ

樹木のあたたかな風合いが魅力の「つる細工」や、紅花のやさしい色合いを引き出した「紅花染」など、自然を生かした工芸品が暮らしに息づく山形。最近では、伝統工芸に洗練されたデザインを取り入れたクラフトが続々登場しています。品質の良さとデザイン性の高さを兼ね備えた山形クラフトを探しに出かけてみませんか。

新しい山形クラフトを提案する「gura」

山形駅からバスで約10分、山形市中心街の旅篭町にあるクラシカルなたたずまいが印象的な「gura」は、クラフトストアやレストラン、ラウンジホールの3つの建物からなる複合施設。敷地内にある「Craft Store」では、“素材と技術”をテーマに集めた、山形ゆかりの作家による手仕事の品を販売しています。

おすすめは、guraがデザインし、県内の職人と作り上げたオリジナルアイテム「gura craft」です。山形県産の金山杉を使い、山形建具の職人が作った「組子のトレイ」など、どのアイテムも暮らしに溶け込みやすいものばかり。自分用はもちろん、ギフトにもぴったりです。

ナチュラルな籐インテリアがそろう「ツルヤ商店」

「ツルヤ商店」は、明治末期創業の老舗籐細工店です。こちらのお店の最大の特徴は、素材選びから編み、仕上げまで、すべての工程を手作業で行っているということ。熟練の職人が丁寧に作り上げる籐製品は、強度はもちろん、網目の美しさやなめらかな手ざわりなど、魅力的なポイントがいっぱいです。

いちおしは、塗装を行わず、籐本来のナチュラルな風合いを生かした「hairu」シリーズです。サイズも従来のバスケットより小ぶりにすることで、今の暮らしにフィットしやすく仕上げています。
また、職人の技を間近で見ることができる工房見学も。手作業の温かみにふれて、お気に入りのアイテムを見つけてくださいね。

可憐な自然モチーフが魅力の金工雑貨店「汽水域」

山形で代々続く鋳物の装飾師の家系で育った彫金師・太田崇史さんがオープンした金工と雑貨の店「汽水域」。店内には太田さんの作品を中心に、全国各地からセレクトした金属工芸のアイテムが並びます。

本物の落ち葉で形をとったプレートなど、身近な動植物や自然をモチーフにしたアイテムは、金属でありながら温かみを感じさせてくれます。彫金の繊細さにも驚いてしまいますよ。