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懐かしい風景が待っている、喜多方で蔵めぐり♪

  • 2018.9.28

北に連なる飯豊連峰の伏流水を水源とした水がおいしい福島県喜多方市。その水からお酒、醤油、味噌がつくられ、それらを醸造するために多くの蔵が建てられたといいます。すっきりスープともちもち縮れ麵の喜多方ラーメンが味わい深いのも水がよいから。水のおいしさによって生まれた喜多方の蔵をめぐり、ラーメンを味わう小旅行に出かけませんか。

懐かしい風景が待っている、喜多方で蔵めぐり♪
懐かしい風景が待っている、喜多方で蔵めぐり♪

醸造蔵からお寺の本堂までさまざまな蔵と出会える街

懐かしい風景が待っている、喜多方で蔵めぐり♪
明治13年に起きた大火で家々が焼失したのもきっかけ。左上の安勝寺の本堂も大火後に蔵づくりに再建

かつては「40代で蔵を建てられないのは男の恥」といわれたほど、喜多方には醸造蔵や倉庫蔵、漆器蔵が建ち並び、白壁、黒漆喰、レンガなどの壁の素材、窓や扉の技巧は自分らしさを表現するものとされたのだとか。

今も4000棟以上の蔵が残り、店蔵や座敷蔵として使用されているものも。見学できる蔵やめずらしい蔵づくりのお寺もあるので、のんびりとめぐってみましょう。

大正12年に完成した国登録有形文化財の「旧甲斐家蔵住宅」

懐かしい風景が待っている、喜多方で蔵めぐり♪
黒漆喰の店蔵や座敷蔵は見学無料。螺旋状の吊り階段には職人の技が光る。浴室には温水シャワーも

幕末から大正期に酒造、製糸、醤油・味噌醸造などで莫大な財を築いた甲斐家。7年の歳月をかけて建てた計51畳の蔵座敷は優雅で風格たっぷり。日本各地の名家を見てまわったうえで着工し、東京から選りすぐりの銘木を取り寄せたなどのこだわりぶりにも驚きます。

大理石製の浴室やお手洗い、洋室の応接間も贅を尽くしたもの。店蔵にあるけやきの大木から削り出してつくったという螺旋状の吊り階段にも、ため息が出るばかりです。

足を伸ばせる喫茶店「フライパン」でパフェやコーヒーを

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桃の「旬パフェ」(1100円、ハーフ600円)。会津地鶏のたまごのオムレツなどのランチもある

古い民家を改装した部屋で靴を脱いでくつろげる喫茶店「フライパン」。蔵めぐりのひと休みにいただきたいのは季節がわりの「旬パフェ」。訪れたときに味わえたパフェは桃が丸ごと1個のったもので、甘い果肉がとろとろ、みずみずしい果汁が口いっぱいに。秋にはメロンや洋梨のパフェが登場するそうです。

こだわりのコーヒー豆と喜多方のおいしい水でじっくりといれたコーヒーも、まろやかな口あたりでコク深い味。たっぷりサイズでゆっくりと楽しめ、疲れが吹き飛びますよ。

会津型を伝える「染織工房れんが」で型彫りや機織り体験

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会津型藍染めのスマホケースなどもあって素敵。蔵づくりの工房では時間が静かに流れる

喜多方は江戸時代、布にさまざまな紋様を染色するために用いた型紙の生産地として、京都や伊勢、江戸と同じように知られていたのだそう。「染織工房れんが」ではその染型紙「会津型」の技法を見学でき、手づくりの手提げバッグやてぬぐいなどを購入可。

型彫りや藍染めの体験をすることもでき、会津型の素朴ながら繊細な美しさや温もりにふれられます。工房は蔵づくりで、2階の隠れ家のような空間で機織り体験をすることも。見学や体験をしたい場合は予約してから訪れてくださいね(藍染め体験は6〜9月のみ)。

若手店主による地元でも人気のラーメン店「ウリナム食堂」

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「ノムノムこってりしおらーめん」(700円)。ウリナム食堂では喜多方名物“朝ラーメン”も楽しめる

店名のウリナムとは韓国語で“私たちの木”を意味する、喜多方ラーメンのお店。おばあちゃん秘伝の調味料・ヤンニンを使った「ウリ飯」やキムチの素が隠し味の「ウリ辛らーめん」も気になりますが、今回は女性がよく注文するという「ノムノムこってりしおらーめん」を。

背脂一粒一粒がぷちぷちと食感よく、こってりという名に反してあっさり。もちもち麺やとろとろチャーシューもたまらなく、ぺろりと食べられ、蔵めぐりの腹ごしらえにおすすめです。

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いかがでしたか?
喜多方にはほかに、酒造りを見学できる酒蔵、美術品を鑑賞できる蔵座敷、貴重な縞柿の材木を使ったレンガ蔵などもあります。どの蔵にも人々の暮らしが感じられ、どこか懐かしく、ふしぎと元気をもらえるような気分になりますよ。

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