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いよいよ2019年春夏ロンドンコレ開幕! 気鋭vsベテラン、その見どころは?

  • 2018.9.12
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いよいよ2019年春夏ロンドンコレ開幕! 気鋭vsベテラン、その見どころは?
2018.09.12 17:00
新進気鋭のデザイナーが台頭しているロンドンだが、今季は少し異変が起きているようだ。リカルド・ティッシによる初のバーバリーや、NYからロンドンにシフトしたヴィクトリア・ベッカムetc.。ビックメゾンやベテラン軍たちによる勢力が拡大しているのだ。9月14日の皮切り前に、注目すべきトピックスを押さえておこう。

リチャード クインの勢い、そしてリカルド・ティッシによる新生バーバリーに注目。


ロンドンは、若いデザイナーたちの街として知られているが、ここ数年、現地におけるファッションウィークの成功により、これまで以上にダイナミックな街へと変化を遂げている。ビッグメゾンと新進気鋭のデザイナーたちの間に繰り広げられる緊張感が、見通しが立たない予測不可能なものとさせている。


昨シーズンは、リチャード クイン(RICHARD QUINN)のショーが話題をさらった。エリザベス女王が予告なしにフロントロウに姿を見せたのだ。そして今年9月も、リチャードや若手の仲間たちがショーを開催するが、状況を見ていると、ベテラン軍の勢いに圧倒される可能性がある。


>>リチャード クインの昨シーズンのフロントロウの様子はこちらから。

バーバリー(BURBERRY)は、9月17日午後5時(現地時間)に、リカルド・ティッシのディレクションのもとで、一新したイメージを披露する。ジバンシィ(GIVENCHY)でデザイナーとしての経験を培った彼は、3月にクリストファー・ベイリーからポジションを引き継いだと発表された時、業界が騒然となったものだ。そして今季、彼による新星バーバリーは遂にベールを脱ぐことになる。


今年7月、リカルドはバーバリーとヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)とのコラボレーションを発表した。アイテムは12月まで店頭に並ばないが、その意外性のあるカプセルコレクションは、イギリスの偉大なレガシーとパンクな精神の見事な融合を、私たちに驚きとともに伝えた。それは故郷イタリアからロンドンにわたった最初の数カ月で、リカルドが心を掴まれたものだったのである。

V.ベッカムがNYからロンドンへ。A.チャンは初のショーを。

ヴィクトリア・ベッカムは自身のブランドの10周年を記念して、9月16日午前10時(現地時間)に、祖国イギリスにカムバックを果たす。ヴィクトリアはこれまでずっとロンドンにデザインスタジオを置きながら、現代性と彼女の優美なセンスがフィットするNYでコレクションを発表してきた。発表場所が変わることで、彼女のクリエイションに影響を与えるのかどうか、私たちは見届けることになるが、いずれにしてもファッション界を魅了するセンスの賜物によって、感動的でノスタルジックな体験をすることになるだろう。

アレクサ・チャンは、9月15日午前11時(現地時間)に、モデルとしてではなく、昨年5月に立ち上げたブランドのクリエイティブ・リーダーとしてランウェイデビューを果たす。いつまでもフレッシュなイットガールによるコレクションは、個性的なファッションセンスを反映している。


バーバリーに代表される巨大勢力から、ヴィクトリア・ベッカムやアレクサのような人気ファッショニスタによるブランド、そしてセント・マーチンズを卒業したばかりの若手まで。ロンドンには、どんなブランドをも受け入れる寛容なキャパシティがあるのだ。


イギリス生まれのシューズ・デザイナー、ニコラス・カークウッド(NICHOLAS KIRKWOOD)は、9月16日午後5時(現地時間)に、小規模なプレゼンテーションを行ったパリからロンドンに場所を移し、歴史的な挑戦に挑む。4月の『Business of Fashion』のインタビューでは、次のように語っている。


「会場を包み込むような実験的なショーにする予定です。私の生活拠点はロンドンですし、デザインスタジオもここ。日頃からあらゆるインスピレーションを全身に浴びているんです。だからここで発表する意味がある。今回は、既存のランウェイとは異なる構成にしようと思っています」

若手ブランドのなかでも、特に注目すべきは?


新しい才能を発掘する場所として、ロンドンファッションウィークの評判を維持していく責任を担う若手デザイナーは大勢いるが、その中でもハルパン(HALPERN)とマティ ボヴァン(MATTY BOVAN)、リチャード クイン(RICHARD QUINN)は、将来の権威となるべく頂点を目指すことになるはずだ。


来たる最新の春夏コレクションはベテラン勢が優勢となる見込みだが、こういった若者たちの勢力がなければ、注目を浴び続けることはなくなってしまうだろう。

Text: Anders Christian Madsen

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