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アラサー女が婚約者に浮気されて家出した話

  • 2018.9.7

「婚約破棄」と聞くと、構えてしまう人も多いだろう。

想像して、ゾッとしたり、悲しい気持ちになる人も多いだろう。

今回は、私が実際に経験した、婚約破棄の話を書こうと思う。

この記事を読んで、少しでも多くの人に勇気を分けられたら嬉しい。

 

本当に婚約していたのか?

婚約破棄したことを話すと、よく「本当に婚約してたんだ…?」と半分信じられないような反応をされる。

どれくらい本気で婚約していたか、前提条件を共通認識として揃えたい。

 

彼とは2016年から交際開始。10ヶ月後、同棲開始。

同棲して約1年、プロポーズを受け、ゴールデンウィークには私の親に結婚のご挨拶に行こうと約束をしていた。

ね?本気でしょ?

 

彼には抑うつの症状があった。

感情の起伏が激しく、時に強く当たられたりしたが、本心ではないと知っていたので、私が必ず支えようと心に決めていた。

彼の良いところも悪いところも、心の不安定さも、まるごと受け入れる覚悟はできていた。

 

景色が変わった日

前提条件が揃ったところで、本題に入りたい。

 

忘れもしない、4月20日(金)ーー。

朝7時、彼の浮気を発見した。

 

もともと、「ん?」と思うことは2回ほどあった。

朝帰りもしないような彼が、翌日の夜まで帰ってこなかった日。

平日の仕事終わりに、彼のワイシャツから普段は乗らない車のにおいがした日。

その2回の出来事が妙に引っかかってはいた。

 

その日、朝起きて出勤の準備をしていると、彼ものそのそと起きてきた。

朝シャンする、と言って、お風呂場へ。携帯が私の目の前のテーブルの上に置かれた。

彼は普段、洗面所まで携帯を持って行き、ジップロックに携帯を入れて音楽を聴きながらお風呂に入る。シャワーの時もそう。

なので、携帯が放置されることはとても珍しい。

 

ふと、私の脳内に声がおりてきた。

「この人、浮気してる。」

目の前には彼の携帯。私はすっと携帯を手にとり、もともと知っていた彼のパスコードを入力した。

 

ロック解除後の画面は、カカオトークのトークルームだった。

トークの相手は「みか」という女性。

 

今思い返しても不気味だけど、その時は異常に冷静で、

「本当に浮気か」「いつからなのか」「どこで出会ったのか」「あれば相手の写真」を確認しようと思った。

 

こちとらIT系企業で働いていた経験もある身。リテラシーはそこそこ高い。

ハンバーガーメニューをタップすれば、検索のヒントがたくさんあると知っていた。

最近のカカオトークはすごい。

トーク相手とのスケジュールも入れられる。

 

メニューを開いて最初に目についたのは、

「デート❤️」の字だった。

 

ピンときた。デートの日付に合わせて、トークをさかのぼれば、やることやってるかどうか分かる!

 

カレンダー検索で、デートの日付にジャンプ。

 

「気持ちよかったね!」

「相性いいと思うんだー」

 

チェックメイト。

 

もう一度、カレンダー検索に戻る。最初のやり取りは…2月20日。

 

プロポーズを受けたのが3月14日なので、プロポーズ前も、後も、ずっと浮気されていたことになる。

 

もしかしたら、この「みかちゃん」は、私の存在など知らないかもしれない。

彼は、どんな気持ちで「みかちゃん」に「大好きだよ。愛してる」と送っていたのだろう。

 

デートは2週間に1回程度、初めてのデートは2月23日。すぐ会っとるがな

毎回のようにホテルに行き、楽しんでいたようだ。

朝帰りならぬ夜帰りした日も、車のにおいがした日も、彼は「みかちゃん」とホテルに行き、またはドライブデートをしていた。

 

始まりは、掲示板のようなトークアプリ。

(どんなものだ?と思いダウンロードしてみてびっくり。そういう目的のお誘いがたくさんきた。)

 

「みかちゃん」はとてもマメな子で、会うたびにアルバムを作っていた。

ツーショットも出てきた。

幸の薄そうな、ちょっとぽっちゃりした女の子。

ツンとした表情の彼と、幸せそうに笑う彼女。

 

みかちゃん、あんた男の見る目ないよ。そいつ、他の女と結婚しようとしてるよ。

 

そう思いながら、ハッと我に帰り、携帯を元のトーク画面に戻し、ロックした。

彼は朝シャン中。もう出てくる。

出勤前の朝の10分で、私は現実を突きつけられた。

 

あとは行動するのみ。決めた女は強い

とりあえず出勤し、仕事をした。

あっという間に夜になり、帰宅。

 

彼は今日も遅い。もしかしたら、「みかちゃん」と会ってるのかもしれない。

その日は先に寝た。

 

翌朝、起きた瞬間、明るい空を見て決めた。

「別れよう」

 

その日のうちに母親に連絡し、ゴールデンウィークの挨拶の予定をキャンセル。お店もキャンセルした。

夜は職場の先輩とご飯に行く約束だったので、話を聞いてもらい、ネクストアクションを設定。

 

彼はプライドの高い人だったので、せめて一番プライドが傷つく方法で別れたい。

この時点で、彼には何も知らせず、同棲中の家を引き払って引っ越しすることを決めた。

 

別れ際には色々と言ってやりたい…が、問題が1つ。

彼は抑うつ。感情の起伏が激しく、いつスイッチが入るかわからない。

実際、暴力を振るわれかけたこともあった。

まともに話せないかも。

 

引越し当日までは今まで通り過ごし、置き手紙で気持ちを伝えて家を出ることにした。

 

少し賢い女は敵に回すとこわい

そこからが早かった。

 

その日のうちに次に住みたい物件を問い合わせ、休み明けには相談に行った。

物件探しと並行して、同棲中の家を解約。

さらに並行して、引っ越し業者の手配。

浮気発覚の5日後、次に住む家の鍵を受け取り、4月28日、家を出た。

 

それまでの間、完璧な彼女を演じ切った。

家電や自分の荷物を全て搬出し、置き手紙だけ残して家を出た後、彼の母親に連絡した。

「浮気をされたので、家を出てきました。」

プライドの高い彼のことだから、別れた理由を自分から語ることはないだろう。ましてや自分の母親に、自分が浮気したことなんて、言うわけない。

そう思って、先に彼の家族に伝えておいた。

 

その後、彼から連絡も来たが、結局は荷物のやり取りのみで終わった。

 

振り返ってみて思うこと

正直、虚しい気持ちもあった。

 

生まれて初めて彼氏の浮気を発見したが、正直、最初に感じたのはネガティブな感情よりも「ほっ」とした感覚だった。

 

抑うつの彼。

その時の感情に任せて、私の人格まで否定したり、時には私のことが大好きだったり。

正直、疲れてしまっていたんだと思う。

支える!と決めたつもりだったから、そこから逃げられず、意地になっていたように思う。

 

浮気されるような隙と余計な余裕を与えてしまったことは自分も悪い。

ただ、浮気するような人と結婚しなくてよかった。

 

そして何よりポジティブな気持ちになれたのは、「もう一度恋愛できる!」という気付きのおかげだった。

あと少しで、彼が最後の恋愛だったのかも。

彼でいいと思っていたけど、もう一度、また誰かと、あのドキドキや、お互いを知っていく喜びを共有できるのだ。

 

こんなに素晴らしいことがあるだろうか。

また誰かと、深い関係を築けるのだ!!

 

失恋した人に伝えたいこと

失恋とは辛いものである。

婚約破棄もしんどいものである。

 

その気持ちは、分かる。

めちゃくちゃ、分かる。

何なら、痛いほど、分かる。

 

それでも、考えてみてほしい。

 

また、恋愛できる。

また、ドキドキできる。

 

もしかしたら時間はかかるかもしれないけど、きっとできる。

 

婚約破棄から2ヶ月半後、私は新しく恋人ができた。

またドキドキできたし、付き合ってからもドキドキしている。

(この話はまた別の機会に…)

 

私は「気持ちの切り替えがはやすぎる」とよく言われるが、その通り過ぎて言い返すこともできない。

でも、それは私にとって褒め言葉。なので言い返す必要もない。

 

そんな私でも、失恋した後は、気持ちが切り替わりにくい。

悔しいし、悲しいし、辛い。

 

でも、別れた後になって、「あの頃は良かった」と嘆く自分が一番ダサくて、一番悲しい。

だからこそ、「今が一番幸せ」と思えるように、常に行動し続けるだけ。

 

全ては、明日の私がもっと楽しく生きるために。

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