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熱海で芸術に触れる。高台に佇む“海の見える美術館”

  • 2018.8.20
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静岡熱海には、国宝をはじめ約3,500点もの美術品を所蔵する「MOA美術館」があります。日本最大級のマッピングで映し出される万華鏡や国宝をはじめ、数々の芸術作品を楽しめる「MOA美術館」の魅力に迫ります。

熱海の海を一望。別名「海の見える美術館」

2017年にリニューアルした「MOA美術館」

1982年に開館した「MOA美術館」は美術品の展示に加え、能楽堂や茶室が設けられている美術館です。2017年2月5日、“至高の光り 至高の場”を空間コンセプトに大改装が行われ、日本の伝統と現代的な要素が融合する新たな空間に生まれ変わりました。

美術館の名前の由来

世界救世教・教祖「岡田茂吉」氏により創設されたこの美術館は、創設者の名前と協会に冠し「Mokichi Okada Association(モキチオカダ アソシエーション)」と名付けられました。

美術館のある一帯は、世界救世教の聖地として「熱海瑞雲郷(ずいうんきょう)」と呼ばれています。

ロケーションに恵まれた美術館

「MOA美術館」から一歩外へ出ると、目の前には美しい熱海の海を一望できます。好天の日は三浦半島や房総半島まで見渡すこともでき、春には咲き誇る桜と海を眺められます。

美しいロケーションに恵まれた美術館は、映画やPVの撮影に使用されることも多く、芸術作品が生まれる場にもなっています。

圧巻!天井に広がる直径約20mの万華鏡

日本最大のマッピング万華鏡に注目

「MOA美術館」の見どころのひとつは、円形ホール一面にマッピングされた万華鏡です。

円形ホールの天井に、世界最大の万華鏡の祭典「ブリュースター・カレイドスコープ・ソサイエティ」において、日本人ではじめて2年連続グランプリを獲得した「依田満」氏と「百合子夫妻」の作品を映写。万華鏡のために作曲された優雅な音楽が鳴り響き、さまざまに変化する万華鏡が楽しめます。

直径約20m、高さ約10mの万華鏡は圧巻。ドーム型の天井全体に広がる幻想的で美しい世界を堪能してみてください。

国宝を含む約3,500点の展示品や展示室に注目

透明度の高いガラスを採用

美術館では、展示している作品をきれいに見られるよう、透明度が高いアメリカ製の「低反射高透過ガラス」を採用。

通常のガラスよりもクリアで、照明などの映り込みも抑えます。ガラスの向こう側がよく見えるので、より作品に集中できるでしょう。

こだわりがあふれた展示室

ガラス以外にも、樹齢数百年の杉を使った框(かまち)を配するなど、さまざまなところに美を最大限に活かす工夫がされています。

自然の光を目指して光学設計した照明や免震機能を備えた畳表など、ありのままの作品の魅力を楽しめるよう最新技術が随所に施されています。

国宝を含む約3,500点の展示品

館内には国宝3点をはじめ、重要文化財を含む約3,500点で構成されています。美術館の創設者である「岡田茂吉」氏が戦後間もない頃から作品を集め始め、心血を注いで収集した結果、彫刻や書跡から漆工芸まで、さまざまな分野の作品がコレクションされました。

日本文化を象徴する「黄金の茶室」や「能楽堂」

桃山時代の美しき「黄金の茶室」

「MOA美術館」には国宝を含むコレクションの展示だけではなく、日本文化を象徴する見どころが2つあります。

ひとつめは「黄金の茶室」。展示されている「黄金の茶室」は、1586年(天正14年)に豊臣秀吉が京都御所に持ちこんだとされる組み立て式の茶室を復元制作したもので、茶室内はもちろん茶道具にいたるまで黄金に輝く豪華絢爛な展示品です。

コンサートも開催される「能楽堂」

「MOA美術館」の日本文化を象徴する見どころ、最後のひとつは「能楽堂」です。501席もの座席を備えた「能楽堂」では、日本の有名な能楽師やアーティストが定期的にイベントを開催し、県内外問わず多くの来場者であふれています。また、演能会だけではなく、美術講座や講演会など多目的に使えるように設計されています。

カフェやレストランも充実

茶道具を鑑賞しながら和菓子を楽しむ「茶室 一白庵」

カフェやレストランなどの飲食店も充実しています。なかでも、日本庭園にある「茶室 一白庵」には、美しい黒漆塗のテーブルと椅子が並べられ、大広間に飾られた茶道具を鑑賞しながらお抹茶や季節の和菓子が楽しめます。

「干菓子と抹茶セット 寿(700円)」

今回いただいたのは、干菓子と抹茶がセットになった「干菓子と抹茶セット 寿」。愛知県の老舗和菓子店「松華堂」の干菓子を堪能できます。

米粉で作った煎餅の中には白味噌餡が入った種合わせや、寒天を固めた錦玉が入っています。

食べた瞬間、やさしい白味噌の香りが口いっぱいに広がり、上品な香りと味に心もホッと落ち着きます。抹茶とあわせて味わい深い甘さを満喫してみてください。

「MOA美術館」で美術作品や日本伝統に触れる

「MOA美術館」には、国宝を含む展示品をはじめ、最先端の技術と日本の伝統が融合した展示室、演能会をはじめ多彩なイベントが開催される「能楽堂」など見どころ満載です。

一歩外に出ると熱海の美しい海が一面に広がっているので、美術はもちろん雄大な自然を感じることもできますよ。熱海へ訪れたときは、ぜひ足を運んでみてください。

スポット情報

  • スポット名:MOA美術館
  • 住所:静岡県熱海市桃山町26−2
  • 電話番号:0557-84-2511
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