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コーンやきゅうり、子どもが嫌いな野菜はどうしたら食べてくれる?【お料理あるある相談室 Vol.4】

  • 2018.8.16
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子育てママたちが抱える、よくある「調理や食育の疑問」に、さまざまな専門家たちがこたえる「ママの料理の悩みあるある相談室」。忙しいママでもトライできるヒントやコツ、レシピをご紹介していきます。

■お悩み:
「子どもに野菜をパクパク食べてもらう、よい方法はありますか?」


第4回は「子どもたちが野菜を食べてくれない」というお悩み。



子どもの食経験や味覚の幅を広げるにはどうしたらいいのでしょうか。2歳から通える料理教室「リトルシェフクッキング」を主宰する武田昌美さんに、子どもたちが野菜と仲良くなるための「作戦」を教えていただきました。

■解決してくれるひと:
2歳から通える料理教室「little chef cooking」主宰 武田昌美さん


武田昌美さん
子供料理研究家。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2歳児から始められる料理教室を主催する。保有資格は、フードコーディネーター、スパイスマイスター、食品衛生責任者。
HP:http://little-chef-cooking.com
instagram: @littlechefcooking,@masamis__kitchen
ブログ: https://ameblo.jp/masamii0620/
「野菜嫌いや偏食で困っているという相談をよくされます。嫌いなものを出すと機嫌が悪くなるからと、子どもの好きなものをつい出してしまう人も多いですよね。うちの子は野菜が嫌い、野菜を食べてくれないと、思い詰めてしまう人もいますが、まずはいろいろな角度から要因を分析してみてください」と武田さん。

子ども料理教室では、野菜嫌いだった子どもが、ペロリと野菜を食べてしまう姿を何度も目撃しているそう。そんな武田さんに、子どもが野菜を食べたくなる秘訣を教えていただきました。

■食べてくれない理由は「味」だけじゃない
子どもが食べてくれない理由は、「味が嫌い」だけではありません。いろいろな角度から分析してみると、意外な要因が見つかることも。下記は「食べてくれない理由」のチェックリスト。心当たりがあるものがあれば、それが好き嫌い克服のヒントになるかもしれません。



【食べてくれない理由チェックリスト】
1、ひとくちが大きすぎる。
2、食べづらい野菜。
3、素材そのものがおいしくない。
4、適切な下ごしらえができていない。
5、苦味や酸味が強い。
6、実は親も嫌いな野菜。
7、お腹が空いていない。
8、睡眠不足など生活リズムが乱れ気味。

【食べない理由その1】口の中の成長によるもの


1・2は、子どもたちの口の中の成長にかかわるところ。成長途中の子どもたちは噛むことや飲み込むことがまだ十分にできないので、繊維の多いセロリやペラペラしたレタスは、そもそも食べづらい野菜です。

【食べない理由その2】野菜の特性・調理によるもの


3・4・5は、野菜の特性調理にかかわるところ。ピーマンのような野菜の苦味や青臭さは食経験が浅い子どもは避けがちです。臭みや苦味を感じにくくするには、切り方や下ゆでなど調理にひと工夫が必要になります。ピーマンはいったんあきらめても◎。

【食べない理由その3】食習慣や食生活によるもの


6・7・8は、食習慣生活にかかわる部分。「体にいいから食べなさい」と言って食卓に出してみますが、ママが全然おいしそうな顔をしていない、そんなことがあるかもしれません。また、おやつの時間が遅めで、そもそもお腹が空いていない子も。空腹のときなら、おやつとしてきゅうりやかぶをかじってもらうと、だんだんと食べられるようになるということがあります。


■野菜と仲良くなる3つの作戦
「先ほど分析していただいたように野菜嫌いにもいろいろな要因があるので、“これをすれば食べられるようになる”という魔法はありません。小さく刻んで混ぜるという解決方法も良いですが、時間に余裕があるときに一緒に料理したり、お手伝いしてもらう参加型で、苦手な野菜に関心を持ってもらいましょう。」(武田さん)

夏野菜のとうもろこし、枝豆、きゅうりのお手伝いポイントを紹介します。黄色い色掛けが引いてある部分をお手伝いしてもらいましょう。

■苦手克服作戦その1
「とうもろこしは電子レンジ加熱で甘く」

とうもろこしは買ってきたらできるだけ新鮮なうちに加熱しましょう。皮をむかずに皮ごとラップで巻いて電子レンジ(600W)で3分加熱します。

■苦手克服作戦その2
枝豆は「切る+塩もみ」をお手伝い

枝豆は「切る+塩もみ」をお手伝いさせてあげましょう。


<材料>
さやつき枝豆 1袋(200〜300g)
塩 40g
水 1リットル
<作り方>
1、ボウルに枝豆を入れて水でよく洗う。ハサミで枝豆のさやの両端を切り落とす。

【POINT】ふだん子どもが工作で使用している使い慣れたものでOK。2、枝豆に塩の1/3量をふりかけてもむ。
3、鍋に湯をわかし、残りの塩を加えて枝豆をゆでる。弱めの中火で4〜5分ゆで、ざるにあげてあら熱をとる。
【POINT】 ゆでた枝豆は水にさらすと風味も塩気も抜けてしまうのでざるに上げて冷まして。■苦手克服作戦その3
「きゅうりは味つけまでさせる」

きゅうりは「塩もみ+味付け」を、お手伝いさせてあげましょう


<材料>
きゅうり 1本
ツナ缶(ノンオイル) 1缶
塩 小さじ1/2
マヨネーズ 大さじ1/2

<作り方>
1、スライサーできゅうりを切る。
2、ボウルにきゅうりを入れ、塩をふって手でもみ、5分おいて水気をしぼる。


3、ツナとマヨネーズを加えてよく混ぜる。



次は、野菜の「緑色」に対する警戒心をとく、とっておきのレシピを教えてもらいました。子どもが好きなパスタで、「ほうれん草のジェノベーゼ」を作ります。ていねいな下ごしらえで、えぐみをとり、クリーミーで食べやすい緑のソース。「あれ、緑でもおいしいんだね」と思ってくれる子どもたちが多いそう。料理教室の人気レシピは次ページでご紹介!


■野菜が苦手な子どもでもペロリ!
「ほうれん草のジェノベーゼ」



<材料 4人分>
ほうれん草 1束
(a)アーモンド 10粒
(a)生クリーム 150ml
(a)白ごま 小さじ1
(a)粉チーズ 大さじ1
(a)オリーブオイル 大さじ3
(a)塩 小さじ1/2
(a)おろしにんにく 小さじ1/4
パスタ・ミニトマト・ベーコン

<作り方>
1、ほうれん草は15cmに切り、水をはったボウルに入れて10分ほどつけ置き、ざるに上げて水気を切る。

2、鍋に湯を沸かし、ほうれん草を30秒ゆで、ざるに上げてから氷水にさらす。冷めたら水気をしぼる。

3、2のほうれん草と(a)の材料をミキサーにかける。

4、ゆでたパスタにからめ、ミニトマトやベーコンをのせる。


実際料理教室で武田先生が、今回紹介したことを子どもとママにアドバイスした結果、好き嫌いが減り、逆にお料理が大好きになって今までが嘘みたいだという親子も続出!


地道にいろいろな方法を試してみる根気と時間は必要ですが、野菜と向き合うヒントにしてみてください。食べたら笑顔でたくさんほめてあげましょう!

(大久保 朱夏)

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