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8月8日は猫の日。思わず胸キュンな猫が登場する映画9。

  • 2018.8.8


8月8日は猫の日。思わず胸キュンな猫が登場する映画9。
2018.08.08 10:15
NYで暮らす気ままな美女から、プリンセス、宇宙飛行士、はたまたマフィアのボスの愛猫まで。「世界猫の日」を祝うべく、猫派のあなたもそうじゃない人も、その愛くるしい姿に癒されること間違いなしの9作品をピックアップ。

仔猫の可愛さ余って、ギャングが抗争!? 『キアヌ』(17)


キアヌって、あのキアヌ?と思う人も多いと思うが、これは猫の名前。この上なく可愛い仔猫キアヌが誘拐され、奪還すべく従兄弟同士のダメ男二人が殺し屋になりすましてギャングに潜入するも、あまりにもキアヌが可愛いため抗争に発展してしまうというおバカ・コメディ映画だ。製作・主演したキーガン=マイケル・キーとジョーダン・ピールは、キアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック』(引退していた凄腕の殺し屋がペットの愛犬の復讐のためにギャングに乗り込むというストーリー)にヒントを得て、猫の名前をキアヌにした。そして、とにかくかわいい仔猫キアヌの声は、本物のキアヌ・リーブスが担当。ジョーダン・ピールの監督作であるホラー映画『ゲット・アウト』で今年のアカデミー賞脚本賞を受賞したが、実はこっちのコメディ路線が本職。

老人ハリーと愛猫の感動のロードムービー。『ハリーとトント』(74)


隠れた名脇役という立ち位置が多い映画の中で、タイトル入りを果たしたのが『ハリーとトント』の猫、トント。長年暮らしていたNYマンハッタンのアパートメントが区画整理にあい、立ち退きを余儀なくされ住む場所を失った老人ハリー。彼が、愛猫トントを連れて、3人の子供たちを頼って全米を横断しながらさまざまな人と出逢う、心に染みるロードムービーだ。トントがいることで飛行機や長距離バスを拒否されても、猫ファーストに徹するハリー爺さんは猫好きの鏡。トントの表情、立ち居振る舞い、そのすべてにハートを鷲掴みにされる。頑固でオシャレで愛おしい老人ハリー役のアート・カーニーはジャック・ニコルソン、アル・パチーノら名優を抑えて、この年のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

プリンセスの心の支えは、実生活でも愛猫に。『プリティ・プリンセス』シリーズ(04、11)

ウィリアム王子キャサリン妃の第3子の名前が「ルイ」と聞いて、思わずそれってプリンセス・ダイアリーの猫!? さすが王室つながり!と思ったら、相当のシネマ猫フリーク。冴えない女子高生が実は欧州の小国の子孫だということがわかり、突然プリンセスになるというシンデレラストーリーで大人気となったシリーズで、本作で映画デビューを果たしたアン・ハサウェイが演じる主人公ミアが愛し、心の支えでもある飼い猫なのがファット・ルイ。ミアと一緒にロイヤル入りして、移動はプライベート・ジェットに専用クッションという羨ましいご身分に。ティアラもお似合いだけど、普通の女の子時代のミアからもらった首輪の赤いハート型のペンダントがトレードマーク。撮影で使われた猫は4頭いて、そのうちの1頭はアンがペットにしたとか。

「猫推し」の予告編まで! 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(13)


根強いファンの多いコーエン兄弟の監督・脚本で、アカデミー賞で2部門にノミネートされた本作は、新「スター・ウォーズ」シリーズでも活躍するオスカー・アイザックの出世作。売れないフォーク歌手ルーウィンがたまたま面倒を見始め、離れられない存在になる野良猫が自由気まますぎてかわいいと、グランプリを受賞したカンヌ映画祭でも大評判。劇場公開時には「猫推し」の予告編も作られたほど。ルーウィンが猫に翻弄される様は、思わずクスッとしてしまうけれど、当初の脚本にはプロットがなく、“たまたま”猫を登場させてみただけ、なのだとか。主人公は、かのボブ・ディランにも影響を与えた実在の歌手デイヴ・ヴァン・ロンクやランブリン・ジャック・エリオットがモデルで、オフビートな雰囲気に1960年代のNYとシカゴを彷徨うルーウィンと猫のコンビがぴったりだ。

名無しの猫なしには語れない名作。『ティファニーで朝食を』(61)


「不朽の名作」「オードリー・ヘプバーンの最高傑作」と呼ばれるものの、もしも猫がいなかったらここまでの高い評価が得られていなかったのでは?とさえ思うほど、猫がキュート。もちろんオードリーの演技力と魅力は文句なしだが、主人公のホリーは自由奔放で傲慢な性格な上に、セレブ生活と玉の輿しか頭にないし、自分の飼い猫に名前さえつけないなんて、どうかしてる。だけどこの名無しの猫ちゃんがいることで、彼女が見失っている人間らしさ、可愛らしさが垣間見えるのも事実。雨の中に猫を捨てるも、結局は放っておけずに抱きあげるホリーは、彼女の幻想を諭して最後まで見捨てない恋人ポールとの関係そのもの。この映画のおかげで茶トラ猫人気がうなぎ上りになったとか。ラストシーンでキスをする二人の間に挟まれた猫の構図に悶絶!

ハードボイルド史上、最も有名なオープニングとも。『ロング・グッドバイ』(73)


レイモンド・チャンドラー原作のベストセラー小説を映画化し、ハンフリー・ボガードで有名な私立探偵フィリップ・マーロウをエリオット・グールドが演じた。公開当時の興行成績は振るわなかった(巨匠ロバート・アルトマン監督はスリラーとして売り出した映画会社に憤慨し、「これはサスペンスじゃない。風刺映画なんだ」と立腹したとか)が、その後のハードボイルド作品の教科書的存在になった名作のオープニングに猫ががっつり登場。お腹を空かせた飼い猫に起こされ、渋々キャットフードを買いに行くマーロウ。特大の炎でタバコに火をつけ、深夜にスーパーに買い物に行くだけなのにスーツを着込み、猫に絡まれる姿もとにかくカッコよく、映画史に残る最も印象的なオープニングのひとつ。このマーロウが、松田優作「探偵物語」の工藤ちゃんの元ネタとも言われている。

クルックシャンクスの毛並みは逆毛で演出。『ハリー・ポッター』シリーズ(01~11)


おなじみハリポタには、数匹の猫キャラが登場。ホグワーツ魔術学校の嫌われ管理人フィルチの飼い猫ミセス・ノリスは、主人とは真逆でかわいいと人気だが、「秘密の部屋」では、ある重要な陰謀の被害者にもなってしまう。ハーマイオニー(エマ・ワトソン)が飼っている、潰れた顔とライオンのような毛並みが特徴のクルックシャンクスは、猫とニーズル(魔法動物)のハーフで、公式のぬいぐるみが発売されるほど人気。クラックジャックとパンプキンという2頭のペルシャ猫が演じ、モフモフ度を増すため、撮影では抜けた毛を付け足し逆毛を立て、あの毛並み感を出したそう。また、パンプキンは映画デビューするまでは保護センターにいた捨て猫だったが、映画のおかげで今ではリッチな隠居生活。そして……マギー・スミス演じるマクゴナガル先生が変身するトラ猫もお忘れなく!

ジョナシー目線の本も発売に!? 『エイリアン』(79)


SFホラー映画の金字塔『エイリアン』と『エイリアン 2』に登場する猫といえば、主人公リプリー(シガニー・ウィーバー)の飼い猫ジョーンズ。英語版では“ジョナシー”というニックネームでも呼ばれていて、ネズミ退治と7名の乗務員の癒しのために宇宙船に乗り込み、エイリアンの奇襲にあった中で唯一生き残ったリプリーとともに地球に生還する。その鬼気迫った迫真の演技力(?)で、映画公開から40年近く立つというのに、今でも人気のカリスマ猫キャラだ。ファンの間ではジョナシーが主人公のスピンオフ映画を作って欲しいという声も多く、それが証拠に、今年10月には、ジョナシーの猫目線で宇宙船生活と新しい別のペット(=エイリアン。笑)との遭遇が描かれたピクチャー・ブック本が大手出版社から発売されるのだとか。

強面男と猫の代表といえばこの作品。『ゴッド・ファーザー』(72)


ハリウッドの映画史を変えた大傑作『ゴッド・ファーザー』の歴史的な幕開けにも猫! 不穏な空気が流れる薄暗い書斎で、マーロン・ブランド演じる初老のヴィトー・コルレオーネが腰掛けている。復讐で暗殺を嘆願してきた男と物騒な内容の会話をしているが、ヴィトーの膝の上にはかわいい猫の姿が。終始、優しく猫を撫でる不気味なマフィアのボスの姿は、強面男には猫がよく似合う、ギャップ萌えの典型となった。有名な話だが、猫はフランシス・F・コッポラ監督がスタジオでたまたま見かけた野良猫で、ブランドの膝にちょっと乗せてみたところ猫が大好きなブランドによくなつき、うまくマッチしたためシーンに採用された。しかし猫が気持ち良さそうにゴロゴロと喉を鳴らす声でブランド独特のボソボソ喋りがうまく録音できず、危うく字幕対処になりそうだったとか。

Text: D姐 Editor: Yukiko Kaigo

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