1. トップ
  2. 恋愛
  3. 彼の前でもムリはしないで愛される。イタリア流・素の自分の出し方【前編】

彼の前でもムリはしないで愛される。イタリア流・素の自分の出し方【前編】

  • 2015.2.27
  • 7496 views

初めてイタリアに住み始めたとき、ヴァチカン近くの広場ですごい光景を目にしたことがあります。一見どこにでもいるカップルが、仲良さげに話していました。しかし、突然彼女が怒鳴り始めたのです。一瞬辺りがシーンと静まり返り、辺りにいた人はみんな「何ごとか」とカップルに釘付け。

どうやら、ジェラートの好みの話でモメ始めたようでした。しばらく見ていると、彼氏が彼女と何か話をしたあと、頬にキス。彼女の機嫌は直ったようで、ふたりで手をつないで地下鉄の駅方向へ消えて行きました。ジェラートであそこまでキレることができるイタリア人女性ってすごい、そしてそれを軽々とかわして仲直りする男性もすごい…と妙に感心したのを覚えています。

イタリアの人々を見ていると(もちろん怒鳴る人ばかりではありません)、とても自然体。変な遠慮もしませんし、自分の気持ちや意見をはっきり持っていて、きちんと相手に伝えるスキルの高さには、驚かされるところが多いもの。そんな彼らから学んだ、程よく「素の自分」を出すコツをご紹介します。

■「NO」を避けない

ローマに住み始めたばかりのころ、女友だちとコロッセオ近くを歩いていたときのことです。疲れたのでカフェに入ろう、とうろうろしていたら「カフェ探してるの? こっちに安い店あるよ」と、男性が声をかけてきました。喜んであとをついていき、温かいコーヒーでひと息入れたのはいいのですが、男性が口説きモードに。

気がついたら「これから僕の友だちも来るから、4人で飲みに行こう」という話に。あまりに早い展開についていけず、目がテンの私をみかね、「カフェを教えてくれてありがとう。いい休憩になった。これから彼氏が迎えにくる(ウソ)から、あなたとは一緒に行かない。じゃあね」と彼女がバッサリ言い、私を外に連れ出してくれました。

「第一印象でイヤだなと思ったら、しっかりNOを言わないと、あとで大ケガするのは自分だよ」と帰り道は説教つきでしたが、「相手のメンツを丸つぶれにしない程度に主張できるのがすごい」とほめたときの彼女は、まんざらでもなさそうでした。

第一印象で「合わないな」と思った場合、そこから「相手のいい所探し」をしてみても、イメージが好転することはまずないでしょう。また、最初は「素敵な人」と思っていても、会う回数が重なればある程度人となりがわかるもの。そこで「あれ? なんか違う」と思ったなら、その感覚をそのままにせず、きちんと「NO」を伝えましょう。

ただし直球は禁物。伝えるのは「せっかくだけれど私は、あなたには合わない」でいいのです。相手の立場やプライドも考えた上で言葉を選べば角が立ちません。「合わない」ことを納得してもらえれば、お互いイヤな気持ちにもなりにくく、先に進みやすくなります。

■できる努力はしても、無駄な努力はしない

とある知人女性は、恋をしたことがきっかけでダイエットにはげみ、20kgの減量に成功しました。女性の私から見ても、優しい笑顔とナイスバディの彼女はとても魅力的。意中の彼へのアプローチも実り、だれもが認めるラブラブカップルが誕生しました。彼女は「外見が変わったことで、周りの態度が本当に変わった」と話しながら、こう付け加えました。

「でも、彼も含めて周りの反応に振り回されるのは嫌だったの。だから、自分を見失わないよう、いわゆる「いい女」になりすぎないよう気をつけたわ。無駄な努力をしても疲れるだけだし」。あっけらかんと笑う彼女は、肩の力が抜けた自然な美しさに満ちていて「こりゃ彼氏が離したがらないのも無理はない」と思ったものです。

彼の前で「いい女」でいるために、全ての女性が努力を惜しまないもの。彼には、ベストな自分を常に見ていて欲しいのが女心です。でも、全力疾走の努力がいつまでも続けられるわけではありません。普段から100%を目指さなくていいので、自分が考える「いい女」レベルの80%を常に満たすことを心がけてみて下さい。

未達成の部分を残すことで、本当に自分に足りない所はなんなのかを常に振り返ることができ、フレッシュな自分を保つことにもつながります。また、気になる相手が、完璧ではない部分も許容してくれるふところの深い相手かどうかを見極める効果も期待できるでしょう。

(金丸 標)

の記事をもっとみる