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精神科医が教える「失恋から立ち直れないとき」の自分の癒やし方

  • 2018.8.6

失恋は本当につらいもの。大事な彼氏を失ってしまったら、胸が張り裂けそうになりますよね。

でも、失恋休暇なんてものはないですから、変わらず日常生活を送っていかないといけない。とても残酷な現実です。

そんななか、一刻も早く失恋の傷から癒えるためには、どうしたらいいのでしょう?

精神科医の視点から、辛い失恋から少しでも早く立ち直るためのコツをお伝えします。

失恋

失恋「くらい」……ほんとに?

大事なものを失ってしまう体験を「喪失体験」といいます。失ったものが大きいほど、喪失体験はあなたの心に傷を残してしまいます。失恋のあと、涙がずっとこぼれてとまらないなんてことも珍しくありません。

メンタルクリニックで診療をしていると、気分が落ち込んで戻らないとか、寝むれないとか、いろいろな訴えを持った人が来ます。そして、ゆっくりお話を聞くと、「失恋が原因かもしれません……」と教えてくれることがよくあります。

最初にそれを言えないのは、失恋くらい大したことではない、という思いがあるからでしょう。

でも、失恋の苦しみは、自然な心の動きです。それから目を背ける必要もないし、恥ずかしく思う必要もない。彼氏を全力で愛していたあなたを誇りに思ってあげてよいのです。

とにかく、自分を労って!

恋愛がうまくいかないとき、あなたには、どうしようもないことがたくさんあります。すれ違いや勘違い、そして出会うタイミングもあります。

恋愛がうまくいかないと自分を責めてしまいますが、忘れてはいけないのは「恋愛はあなたひとりで、作り上げていくものではない」ということ。彼氏とうまくいかなかったとしても、それはあなただけのせいではないのです。

後悔はどうしても出てきます。でもその恋愛で、あなたは一生懸命、必死に頑張って、その場で一番いいと思った方法を選んだのです。それでいいのです。頑張った自分を、褒めてあげてください。

これは難しいことですが、あなた自身を許してあげることは、立ち直る最初の一歩。まずは、自身を労ってあげましょう。

立ち直る、ってどういうこと?

立ち直るというのは、次の恋愛に向かう・前彼とよりを戻す・他のなにかに打ち込むなど、失恋に縛られず自由になることです。後悔は、あなたを縛り付けてしまいます。

恋愛には、間違いなんてないのですから、力の限り恋愛していた過去のあなたを認めてあげてください。

また、立ち直らなきゃいけないと焦り、必死にもがくことも、自分を苦しめてしまいます。急ぐ必要はありませんし、立ち直れないほど苦しいこともあっていい。それは、いまのあなたの心を作り上げている大事な一部なのですから。

立ち直れない、いまの自分もひっくるめて認めて、許してあげましょう。よくがんばった自分。あのとき泣いた自分。笑っていた自分。すべてあなたが全力で恋をした証です。

つらいかもしれませんが、その経験がいまのあなたを作っているのです。

おわりに

立ち直るためのコツは、まず、ありのままの自分自身を認めてあげること。

とても難しく感じるかもしれませんが、実はとても単純なことです。

苦しいときは泣いてもいいし、笑うときは笑ってもいい。それができたとき、あなたは恋愛から立ち直ったな、と思えることでしょう。

(秋佳珠/精神科医)

(愛カツ編集部)

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