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【京都だより】緑の風に包まれる、朝の涼やか嵐山さんぽ

  • 2018.7.26
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古くより、数々の物語の舞台になってきた京都有数の景勝地・嵐山。かつて貴族たちも心を寄せた川や山々が織りなす風景の夏の散策は、涼しい朝がおすすめです。 世界遺産・天龍寺の風雅な庭園、澄んだ空気を感じる竹林の道、大河内山荘庭園や常寂光寺といった押さえておきたい定番スポットはもちろん、新しいアプローチで嵐山の魅力を味わえるカフェにもぜひ立ち寄って。

【京都だより】緑の風に包まれる、朝の涼やか嵐山さんぽ
【京都だより】緑の風に包まれる、朝の涼やか嵐山さんぽ

きらめく緑のトンネルに誘われて風流な嵐山を散策

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ことりっぷ

平安の頃より、貴族たちのリゾート地として愛されてきた嵐山。今では国内外からの多くの観光客でにぎわいますが、昔の人も親しんだであろう静寂さを味わいたいなら、朝がおすすめ。特に夏は、緑と水に包まれた神秘的な魅力を、より一層感じることができます。

日本で唯一の髪の神様を祀る「御髪神社」

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「髪」が「神」に繋がることもあり、古くから信仰を集めている

小倉池のほとりに位置する、日本で唯一の髪の神様を祀る神社。御祭神である藤原采女亮政之(うねめのすけまさゆき)は、藤原鎌足の末孫にあたり、「髪結い職」の元祖であったとされます。

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つげ櫛をイメージした絵馬や、ミニチュアサイズの櫛やハサミがかわいいお守

渡月橋の名前の由来となった亀山天皇とゆかりが深かったことから、御陵のあるこの地に建立されたのだとか。現在では、理美容に関わる人たちが合格祈願をしたり、美しい髪になるご利益を求めて、全国から参拝者が訪れています。

竹と青もみじのみどりが鮮やかな「常寂光寺」

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まるで嵯峨野のまちを見守るかのようにたたずむ多宝塔

慶長年間(1596~1615)、日禛上人の隠棲の地として創建された日蓮宗の寺院。百人一首にも詠まれる、小倉山の中腹にある境内を包み込むのは、豊かな自然。夏には青もみじが織り成し、苔庭に差し込む木漏れ日がきらめきます。

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青々とした竹ともみじの共演が美しい。常寂光寺の展望台からは嵯峨野を一望

心が洗われていくような風景は、仏の住する清らかな「常寂光土」に通じることから寺号の由来になったほど。

境内を奥まで進めば、重要文化財の多宝塔越しに嵯峨野のまちを一望でき、かつての貴族たちが見た景色に重なるようです。

お香の老舗でワークショップ体験も。「松栄堂 嵐山香郷」

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香立各540円。嵐山の四季をイメージした限定デザインもある

京の老舗が集う複合施設「嵐山昇龍苑」。店内に足を踏み入れると、どこからともなくふんわり華やかな香りが漂います。香りのおもてなしの正体は、2階にある「嵐山香郷」。こちらは、1705年創業のお香の老舗・松栄堂が手がけるイベントスペースを併設したショップです。

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調合して袋に詰めて。小さな袋はしおり代わりにするのも

店内では、旅の思い出としてオリジナルの香りを持ち帰る、匂い袋のワークショップ(参加費1296円)を開催しています。7種の香りのタブレットから好きな10個を選んで調合し、セレクトした袋に香りをつめて約30分程度で完成です。大きな袋から1つ、小さな袋から2つ好きな柄を選べます。

香りに包まれて過ごすひと時は、なぜだか少し夏の暑さを忘れさせてくれるようです。

スタイリッシュなコーヒースタンド。「アラビカ京都 嵐山」

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カフェラテ(500円・トールサイズ)。ラテアートはさまざまなバリエーションがある

「% ARABICA Kyoto Arashiyama」は、渡月橋のほど近くの、シンプルで開放的なコーヒースタンドです。カウンター越しに見えるのは、穏やかな桂川と雄大な嵐山。

ドリンクを待つ間は、コーヒー豆のディスプレイを見たり、ラテアートをつくるバリスタの華麗な手仕事を眺めてみたり。キッチンの様子は外からも目にすることができます。人気店なので朝、散策のはじまりに立ち寄るのがおすすめ。

手作りにこだわったメニューがそろう「ムスビカフェ嵐山」

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本日のランチ1350円は2種から選べる。写真は車麩を使ったカツ

阪急嵐山駅から徒歩3分。「musubi-cafe嵐山」は、地産地消にこだわり、亀岡や大原野の野菜を中心とした料理を提供するカフェです。多くのメニューがビーガン料理であることが特徴。

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京豆腐のケーキ、抹茶ときなこ(550円・セットにするとコーヒーなどのドリンク200円引き)

「どんな人にも食べてもらえるように。からだに良いものを食べると心も変わるんです」と、オーナーのひらばやしひろみさん。特にスイーツメニューはすべて、バターや卵を使わず、植物性の素材のみで仕上げています。やさしい味わいで、ひとくち食べれば、心がほどけていくようです。

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