1. トップ
  2. 恋愛
  3. 浮気も不倫もない 複数の人と同時に付き合う「ポリアモリー」って?

浮気も不倫もない 複数の人と同時に付き合う「ポリアモリー」って?

  • 2018.7.24
  • 10610 views

自分の両親、ドラマや映画の中の恋愛を見て、私たちは1対1の恋愛が普通だと思っています。でも、恋愛は1対1でするものって誰が決めたのでしょう。

1990年代にアメリカで生まれた「ポリアモリー」は、双方の合意の上で、同時に複数の恋人を持つ関係のこと。

自身のことをポリアモリーと公言するモデルの栄美さん(仮名)に、話を聞いてみました。

■好きな人の好きな人を認める関係

複数の人を好きになるのはいけないことだと思って、1人を選んだという経験をしたことのある人は、多いのではないでしょうか。

恋人がいたとしても、他に好きな人ができたとしたら、「あなたの他に好きな人ができました」と相手に告げます。普通の恋愛なら、そこで「じゃあ、別れましょう」となるところですが、ポリアモリーは、相手に好きな人ができたことを受け入れ、いままでどおりの関係を続けます。

栄美さんが初めて真剣に付き合ったのは18歳の頃。ひとつ年上の彼に、「他にも好きな人がいる」と伝えると、相手は理解をして、それを受け入れてくれたそう。

そんな心の広い人がいるのかと思うかもしれませんが、意外にも、その後に付き合った人たちからも、「自分だけにして」と無理に要求されることはなかったそうです。「毎回相手には必ず言ってる。っていうか、1人と決めて付き合わないことを周りもみんな知ってる」。

■相手が1人である必要がない

小さい頃から、好きな人を1人にしなければならないと思ったことがないと言います。だから彼女は、周りも自分と同じなのだと思っていました。「ポリアモリーという言葉を知ったのはあとからで、言われて見ればそのカテゴリーなのかなって」。

彼女の恋愛観には、子どもの頃の家庭環境が大きく影響しています。小さい頃から両親が不仲で、長い間家庭内別居状態。そんな彼女と妹を育ててくれたのは、両親の共通の友人たちでした。毎週のように家に来ては、一緒に遊んでくれたそう。いまでも付き合いが続いています。

「みんな子どもがいなかったから、栄美と妹のことを本当の子どもみたいに扱ってくれた。嬉しいことも辛いこともシェアするし、喧嘩もする。血は繋がっていないけれど、お父さん2、お母さん2みたいな感じ。大切な人は1人でなくてもいいと思った」。

幼い頃から濃い人間関係を、何人もと築いてきたからこそ、1人だけと決めて関係を築くことに、違和感があるのかもしれません。

■結婚後も続くポリアモリーの形

栄美さんは3年前に結婚をしています。「彼にも彼女がいて、この前は3人で一緒にご飯も食べた。彼女もまだ若くて、私がいることにも緊張してた。だけどその子もアーティストだから、それ以上のどこかで繋がった感じ。すごく楽しかった」。

通常の恋愛1対1の恋愛をモノガミーというのですが、この恋愛は1人を選ぶことで成り立ちます。一方でポリアモリーの恋愛なら、旦那の彼女とも、1人の人として出会い、話をすることができます。では、ポリアモリーである彼女が、どうして結婚することを選んだのでしょう?

「結婚も別にしたくなかった。彼からはずっと結婚してって言われてたんだけど、嫌だって言ってて。そしたら彼、新宿駅で泣いちゃって。いま話すと、彼は泣いてないって言ってるんだけど……まぁいっかって思って結婚しちゃった」。

なんの覚悟がなくともできてしまった結婚。結婚をしたからって精神的に何か変わったことはなく、法律上の形式的なことより「ふたりの関係性が大切だ」と彼女は言います。

■おわりに

自分の恋愛を100%どこかにカテゴライズするのは難しいですよね。

LGBTやポリアモリー、事実婚など、たくさんの選択肢があるなかで、自分の気持ちに正直に選んだ恋愛が、あなたの「理想の恋愛」になるのではないでしょうか。(ライター/伊藤めぐみ)

(愛カツ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる