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なぜ若い頃より遅く来る? 筋肉痛を早く治すケア方法4つ

  • 2015.2.26
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【男性からのご相談】

最近、正月太り解消のためにフットサルをしました。運動をするので疲労感はすぐにくるのですが、筋肉痛が若いときより遅くくるように感じています。やはり歳のせいでしょうか? 何か原因があるのか教えて下さい。

●A. 筋肉痛と年齢は必ずしも関係ありません。

ご相談ありがとうございます。理学療法士のOHSAWAです。

ダイエットや運動不足解消のため急に運動をすると、ついつい張り切ってしまい翌日あたりに筋肉痛が起きますよね。ただ、人によっては当日だったり2日後だったりと差が出たりします。

今回は筋肉痛の原因や対処方法についてご説明致しますね。

●筋肉痛とは

実は意外なことに、現代の医学でも筋肉痛に対してはこれとはっきりと言える原因はまだ解明されていません。しかし、有力な説として2つ挙げるとすると、1つは激しい運動をして筋肉の繊維が破壊され、その回復過程において炎症を起こし、この際に発生する発痛物質が筋膜を刺激します。

もう1つは筋繊維が切れると、その箇所に乳酸がたまって痛みを引き起こします。また、乳酸は筋肉中の毛細血管に残り酸素の供給を阻害するため、しばらく鈍痛が生じると原因となっているようです。

しかし近年では、乳酸は筋肉を疲労から回復させるために発生しているとも理論づけられていますので、全ての痛みがそうであるように、筋肉痛は体の防御反応として痛みを出しているとも考えられています。

●歳をとると筋肉痛は遅れてくるものなのか?

年齢を重ねていった多くの方が経験あることと思われますが、筋肉痛は10代の頃は運動したその日にくるものだったのに、20代30代となっていくと翌日、翌々日と時差が出てくることがあります。そのため、多くの方は体の老化によって起きるものだと誤解しています。

基本的に、若さや筋肉の老化ではなく、筋肉痛は筋肉に“高い負荷”を与えれば誰にでもすぐに起こります。運動をしている本人は若いときと同じような負荷をかけたと感じていても、実際は知らず知らずにセーブして“低い負荷”をかけた運動となっています。これが筋肉痛が遅れる理由です。

つまり、2日遅れてくるような筋肉痛は負荷が足りないと考えられます。歳をとったなと思わずに、若いころのように運動の負荷を上げれば、筋肉痛のピークは早く訪れますよ。

しかし、先ほど述べたように傷ついた筋繊維は破壊されてから、その部分に新しい筋繊維が合成されるという反応が起こります。その反応速度によって筋肉痛の遅れが生じるという説もあるため、若さによって多少の差が出る可能性はあると考えられますね。

●筋肉痛の対処方法4つ

年齢問わず、誰しもがなる筋肉痛に対しての対処方法を以下に紹介します。

●(1)基本的には温める

筋肉痛を早く治すには基本的に“温める”“血流を良くする”ことが即効性のある対処方法です。血液中に残った乳酸を流すと同時に、回復のための栄養を筋肉に届けることが大切なので、しっかりと入浴することが良いでしょう。また、温水・冷水・温水と交互に入浴できれば、血管の収縮と拡張を促すためより効果的です。

●(2)運動後クールダウンを行う

運動を急に止めると、運動時に比べて血流が一気に遅くなることで乳酸がたまってしまい、心臓にあまりよくありません。そのため、運動後は軽くジョギングなどをして徐々に運動を止めていくことが大切です。

また、ストレッチを行うことで筋肉をほぐし、乳酸が一か所に蓄積することを防ぐこともできます。

●(3)湿布やマッサージは避けましょう

運動後、湿布を貼る方も多いかと思いますが、冷湿布は血管を収縮させるため回復を遅らせてしまうことがありますので、あまりお勧めはできません。

また、筋肉が傷んでいる箇所を素人がマッサージすると、炎症反応がさらにひどくなることがあります。筋肉をもみほぐすのであれば、ストレッチの方が効果があって良いと思います。

●(4)一番の回復方法は睡眠

寝ている間に分泌される“成長ホルモン”が筋肉の損傷を修復してくれます。寝る前にアルコールやカフェインを摂取せず、8時間近く睡眠をとるような“質の良い睡眠”がとれれば、それだけ早く筋肉痛は治まります。

運動は大切なので、その後のケアをしっかりして筋肉痛を早く治せると良いですね。

【参考リンク】

・筋肉痛の症状 | 第一三共ヘルスケア(http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/39_kinnikutsu/index.html)

●ライター/OHSAWA(理学療法士)

22歳で理学療法の資格を取得後、急性期病院や老人保健施設を経て、現在は都内の訪問リハビリで勤務している。従来の理学療法の治療観点を重要視しつつ、東洋医学や内臓へのアプローチにも興味をもち取り入れている。また、体軸理論により施術する自身のコンディションにも気を付けて日々研鑚している。

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