彼氏は2人。彼氏には別の彼女も!? 新しい恋愛の形「ポリアモリー」

双方の合意のうえで、複数の恋人を同時に持つ恋愛「ポリアモリー」。

大胆な関係性のように思えますが、彼らの恋愛は依存したり、束縛したりすることのない、ある意味で純粋なもの。

ポリアモリーって一体なに？自身のことをポリアモリーと公言するモデルの栄美さん（仮名）に、話を聞いてみました。

自分の恋人が隠れて他の人と会っているのを知れば、大多数の人は傷つくもの。だからと言って、隠さずすべてを話されたとしても嫉妬してしまいます。

自分の夫や妻が、「今日はデートに行ってくる」と言って、出かけていくのを想像してみてください。多くのポリアモリストにとっても、嫉妬は大きな課題となっているようです。

たとえば、友達のカップルで彼氏が浮気をして、彼女がすごく辛い思いをしているとしたらどう思うのでしょう？

どちらに感情移入をするのか、栄美さんに聞いてみました。「まず、浮気とか人を騙すことは、本当に最低。彼女の辛い気持ちもわかる。

でも、彼が他の女の人に会うだけのことで、ふたりの関係が崩れるなら、それは最初からたいした関係じゃない気がする」。

「男の人がちゃんと女の人のことを尊敬して、お互いが同意の上で他の人に会うことは、まったく問題ないと思う。彼が他の人に会いに行くことを最低とか言って、ネガティブな気持ちになったり、責めたりするのは、相手への尊敬が足りてないんじゃないかな？」

これは一対一の恋愛にも、当てはめることができるかもしれません。

尊敬していれば、相手の行動を批判したりせず、小さな違いも“あなたはそうなんだ”と受け入れることができます。

でも、ふたりの間に尊敬がないと、思い通りにならない行動にイライラし、お互いの違いも「あの人の○○というところが、自分とは合わない」とマイナスに捉えてしまうかもしれません。

栄美さんは、彼に他の恋人がいても自分との関係だけで満足をしてきました。それは自分が尊敬できる相手を選び、自分の選択に責任を持ってきた結果なのかもしれません。

一夫一妻の性質を持つ、ネズミ「ハタネズミ」。このネズミは、他のネズミとは違うある遺伝子を持っています。そしてある実験で、この遺伝子を注射器で取り出し、他のネズミに入れると、他のネズミも決まった相手としか交尾をしなくなったそうです。

人間にもこの一夫一妻のネズミと同じ遺伝子があるそうですが、人によってバリエーションはさまざま。バリエーションによって、一夫一妻に向いているかどうかが、変わるそうです。

「私たちの行動はDNAに操られているところがあるのに、法律で決められているからって、その通りにはできない。他の異性に会いに行くのも、恥ずかしいことをしているかのよう……。もっと堂々としたらいいのにって思う。そういうことをしている人は、幸せじゃなさそう」。

その一方で、最近では1対1の関係も興味深いと思うことがあるそう。「なにが起きてもふたりだけって決めて縛り合って。1対1って、ある意味そういうプレイでしょ？」彼女にとっては、1対1の恋愛も、多くのスタイルのうちのひとつに過ぎません。

これから好きになる人が自分だけにしてほしいと言えば、そのときは1対1でもいいと考えているそうです。

ポリアモリーはお互いに尊敬や信頼をしなければ成り立たない関係。

でも、尊敬と信頼はどんな恋愛にも必要ですよね。みなさんは、「付き合っている」という言葉に頼らず、しっかりと関係を築くことができていますか？（伊藤めぐみ／ライター）

（愛カツ編集部）