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引っ越しても支障ナシ!? キャリアを築いた“転勤族ママ”の実例2つ

  • 2015.2.24
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【女性からのご相談】

こんにちは。私は転勤族の妻で、次の4月に転居することが決まりました。今の仕事は辞めることになり、転勤先で仕事が見つかるのか不安です。 また、いずれは子どもを授かりたいと考えていますが、転勤と子育てと仕事の両立ができるのかまったくわかりません。転勤しても仕事を継続しているママの例がありましたら、ぜひ参考にさせてください。

●A. その場その場で仕事をつないで、キャリアを築いている転勤族のママの事例を紹介します。

ご相談ありがとうございます。社会保険労務士であり転勤族の妻でもある糠谷栄子と申します。

数年ごとに引っ越しをくり返す転勤族の生活をしながら、自分のキャリアをつなぐ……とても難しそうですよね。ただ、中には転勤族の妻でもキャリアをつないだり築いたりしている方も、少なからずいます。

今回は、そんな中から2人の体験をご紹介しましょう。

●夫の転勤についていきながらキャリアを築く2人

●(1)資格とスキルを習得し、派遣社員から直接雇用の限定社員にステップアップしたAさん

転勤族の夫とともに暮らすため、20代で公務員を辞めて九州地方に移り住んだAさん。PCスキルがないために、はじめて登録した派遣会社に、「仕事が紹介できない」と言われてしまいます。でも、めげずに一念発起して、当時主流だったPCの資格を取得。そのかいあって、転勤先ごとにPCインストラクターや、企業内でのシステム構築の仕事などに派遣スタッフとして携わり、スキルを磨いてきました。

その後、年子で子どもを産み、3年ほど専業主婦として子育てに専念します。が、あまりブランクを開けたくなかったので、さらに次の転居先で下の子を認可外保育所に預けながら、派遣スタッフとして金融関係の会社で仕事復帰。次のキャリアを考えて、金融機関で就業している人しか取れない、専門資格を取得しました。

子どもが小学校にあがると、今度は関西地方への転勤が決まります。“大都市への移動はキャリアを飛躍させる転機になる”と考えたAさん。そこで、地方では必須だったマイカーを手放し、あえて都市部に住むことにしました。努力のかいあって、現在はPCスキルと金融の知識を活かして、金融機関の本部で直接雇用の限定社員として、新たなキャリアを築いています。

●(2)同じ職種の仕事をし続けるという選択をしているBさん

子どもが小学校に上がり社会復帰を望んでいたBさん。たまたま求人広告で、出版関係の会社の“店舗まわりの営業”の仕事を見つけます。直行直帰で、時間も短いという労働条件もさることながら、店舗をめぐることで地域の情報が得られる点にも魅力を感じていました。

ブランクがあるものの、前職で大手企業の営業経験があったBさんは無事に採用され、ここで仕事のノウハウを学びます。1つのキャリアを身につけたBさんは、その後の転居先でも会社を変えながら、同じ仕事を約10年ほど継続しています。ルート営業が基本であるものの、新規店にも切り込んだり、本部と商談をしたり、会社によっては自分でフェアの企画をしたりと、短時間の仕事ながらクリエイティブでやりがいのある仕事だと語ります。

企業側も経験があり即戦力となるBさんを重宝。同業他社であっても、転勤によりエリアが異なるため、受け入れられやすいというメリットもありますね。こうした仕事は、出版社のみならず、食品会社、飲料会社などにもあります。気になられた方はお住まいの近くの求人を探してみてくださいね。

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いかがでしたか?

たしかに、数年ごとに引っ越す転勤族の妻としてキャリアをつなぐというのは、難しい面もあります。けれど、工夫次第でキャリアをステップアップさせたり、継続させたりする方法もあるのです。2人の例を参考に、あなたらしいキャリアを築いていってくださいね。

●ライター/糠谷栄子(社会保険労務士)

「女性のパワーで業績UP」を合言葉に、専業主婦からのステップアップ経験をもとに、主婦のお仕事再デビューや育休復帰などを企業の成長につなげる、社会保険労務士です。コラムでは、主に社会保障にまつわる制度をわかりやすくご紹介。引越3回の現役バリバリ転勤族の妻&小学生2人の娘のアラフォー母ちゃんの視点も生かして、パパママにお役立ちな情報をお届けいたします。

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