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子どもや家族を亡くすことが、怖くてたまりません【心屋仁之助 塾】

  • 2018.6.14
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メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもや家族を亡くすことが怖くてたまらない」という、コロコロさん(31歳・専業主婦)に、心屋塾認定講師の田中佐緒利さんからアドバイスをいただきました。

© Monet - stock.adobe.com

■コロコロさんのお悩み

二人の子どもが生まれてからというもの、病気や事故で自分や家族を失うのが怖くてたまりません。 ニュースや広告などで「ガン」という文字を見ると、ちょっとの不調でも「末期ガンではないか」と不安になり、毎日ネットで調べては落ち込んでしまいます。

自分だけでなく、子どもが幼稚園に行くと「帰りにバス事故にあってしまうのではないか」と気が気でなりません。熱を上げただけでも「白血病で死んでしまうのではないか」と恐ろしくなります。

「人はいずれ死ぬ」ということはよくわかっています。子どもが生まれる前はむしろ「自分はいつ死んでもいい」とも思って、そういう行動もしてしまっていました。

しかし今は「子どもが小さいうちに、家族の誰かが死んでしまうのではないか」と怖いのです。毎日毎日、病気や事故、死の恐怖におびえて暮らすのに疲れてしまいました…。

※一部、質問内容を編集しています。

■心屋塾認定講師の田中佐緒利さんより

コロコロさん、はじめまして。心屋塾認定講師・田中佐緒利(さをりん)です。ご相談、ありがとうございます。

コロコロさんは、「大切な人が亡くなってしまうのではないか」と日々不安と心配をたくさん抱えられているんですね。愛するお子さんやご家族が亡くなるのは、とても怖いと感じますよね。

ご相談を読ませていただいて、私が一番に感じたことは「コロコロさんはとても命を大切にされていて、思いきり生きたいんだな。ご家族を本当に愛していらっしゃるんだな」ということでした。

おっしゃるように、人はいずれ死にます。生まれてからずっと「死」というゴールに向かって生きています。私たちは死ぬまで生きます。今、生きています。今、コロコロさんもお子さんもご家族も、生きている途中です。そして死はある日、天寿をまっとうしたときに訪れます。

「いずれ死ぬとはわかっていても、今は死にたくないし、大切な人が亡くなるのは嫌だ」。これは、誰しもが感じることではないでしょうか?

どうぞ、声に出して「死ぬのが怖いよー!」と言ってみてください。「怖い」という気持ちを外に出してあげてください。

今、コロコロさんは「生きている」がゆえに、「死」というテーマを脳内検索されているように感じます。「死」を目前にすると、逆に「生きる」というテーマが見えてくるのが人間なのかもしれませんね。

死んでもいい、死のうとしていた頃のコロコロさんの不安な気持ちが今、表面化されてきているように感じます。あの頃「死んでもいい」と思っていたコロコロさんは、本当は思いきり生きたかったのではないでしょうか?

ぜひ、口に出して言ってみてほしい言葉があります。

「私、本当は死にたくないよー! 死ぬのが怖いよー! 私、本当は生きたいよー! 私、本当は思いっきり私を生きたいんだよー! 私を殺さないでー! 私の命を守ってー!」

声に出して言ってみてください。どうですか? 何か感じるものはありますか?

人は自分らしさを封印したり、自分の気持ちにうそをついたりして生きていると、死にたいという気持ちになりやすい。「死にたい」という気持ちは、裏返せば「思いきり私らしく生きたい!」ということなのです。

昔、死のうとしていたたコロコロさんは、実はとても怖かったのではないでしょうか。「本当は生きたいのに、自分自身に命を絶たれるかもしれない」という恐怖があったのではないでしょうか。

あの頃のコロコロさんの気持ちが、「死にたくないよー!」という気持ちが、今コロコロさんを不安にさせているように感じます。あの頃のコロコロさんの気持ちを、まずは受けとめてあげましょう。「死にたくなかったんだ。本当は生きたかったんだ」という気持ちを声に出してあげましょう。

そして、自分にこう言ってあげてください。「私は、生きていいんだよ。思いきり生きていいんだよ。私が生きたいように生きていいんだよ」と。何度も何度も言ってあげてください。そうすることで、あの頃のコロコロさんが安心していきます。

思いきり生きるとは、何も大きな功績を残すとか、すごい人になるとか、そんなことだけではありません。

毎日、起きたり寝たり、自然を感じたり、おいしいごはんを食べたり。愛するお子さんやご家族といろんな話をしたり、笑いあったり、時にはケンカしたりもしながら、いろんなことを経験して、いろんなことを感じ、いろんな気持ちを伝え合って生きる。笑うことも泣くことも、怒ることも落ち込むことも、すべてが「思いきり生きる」ということではないか…と私は思います。

今、コロコロさんの目の前にいる2人のかわいいお子さんは、「思いきり生きる」を体現しているのではないでしょうか。死を恐れることはなく、ただ「今を生きること」に一生懸命だと思います。命を輝かせて生きているだろうと思います。

そんなお子さんと一緒に、コロコロさんも子どものようになり、「今この一瞬」に目を向けて、思いきり生きてみませんか?

笑って泣いて怒って落ち込んで、その繰り返しのなかで、豊かに幸せを感じられる心が育っていきます。命が輝いていきます。

大丈夫。そんなに心配しなくても大丈夫です。今、コロコロさんも愛する人たちも生きています。

不安の証拠集めをしている時間とエネルギーを、目の前の愛する人たちと生きる時間とエネルギーに使ってください。愛する人たちといろんなことをして、いろんなことを感じて、思いきりコロコロさんを生きていきましょう。

・このカウンセラーのブログ https://ameblo.jp/abyssinian23/

(編集/外山ゆひら)

(田中佐緒利)

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