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これどうやって計算するか覚えてる?「−5^2」→正しく計算できる?

  • 2025.4.30
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今回は、数学の「累乗」問題に挑戦してみましょう。

これは数学の基礎的な問題ではありますが、累乗や負の数の計算知識がある人でも間違いやすいものとなっています。

さて、あなたは正しく計算できるでしょうか?

 

問題

次の計算をしなさい。
−5^2

解答

正解は、「−25」です。

「25」と答えてしまった人は、残念ながら間違いです。

では、どうして答えが「−25」になるのか、次の「ポイント」で確認していきましょう。

ポイント

今回の問題のポイントは、「^が付いている数に注目すること」です。

まずは、この問題を計算するための基礎知識「累乗の計算方法」について確認しておきましょう。

累乗の計算方法

累乗とは、「同じ数を何回か掛け合わせる計算」のことです。

掛け合わせる回数は「指数」という数で表されます。指数は掛け合わせる数の右上に小さく書くのですが、表計算ソフトや上付き文字が利用できないテキストでは^を使って表すことがあります。

この記事では、指数を^を使って表します。

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累乗を使うと長い計算式を短く表せるので、便利です。例えば、次の式を見てください。

2を4回掛け合わせる式
掛け算記号のみ:2×2×2×2
累乗:2^4

二つの式の意味は同じですが、累乗を使った方がシンプルですね。

今回の問題を計算してみよう

^記号と累乗の意味が分かったところで、今回の問題を改めて見てみましょう。

−5^2

ここでの^2は、指数を表しています。だからといって、この式の意味を「−5を2回掛けたもの」と考えるのは間違いです。このようにマイナス記号が()でくくられていない場合、指数はマイナス記号を除いた数値の5にだけかかっていると解釈します。よって、二回掛けるのも5の数値だけになります。

〇:−5^2=−5×5←5の部分だけ2回掛け合わせる(マイナス記号は含めない)
×:−5^2=−5×(−5)←−5を2回掛けてしまうのは間違い

前者は5×5=25にマイナス記号を付けるだけなので、計算結果は−25です。これが今回の問題の答えになります。

一方、−5×(−5)は「同符号どうしの掛け算の答えは正の数になる」というルールに基づき、計算結果は25(+25)になります。これは今回の問題の答えとしては誤答です。

もし−5×(−5)を累乗で表したいなら、次のように書かなければなりません。

(−5)^2=−5×(−5)

この書き方であれば、()の中を丸ごと二回掛けているということが視覚的にもしっかり伝わってくるはずです。

まとめ

今回は、累乗の問題にチャレンジしました。

指数がどこについているのかを確認することは、累乗の問題を計算するうえで非常に重要です。今回のように「指数が負の数全体についているのか」、「マイナス記号を除いた数のみについているのか」で答えが変わってしまうケースがあるからです。負の数の累乗問題は、間違えやすいため特に注意して計算してくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。