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かかとでチェック! 子どもの足トラブルを防ぐ“靴選び”のポイント5つ

  • 2015.6.18
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【ママからのご相談】

小学2年生の娘がいます。テレビやアニメに出てくるようなアイドルに憧れていて、かわいいサンダルを履きたがります。あまり足によくないような気がするのですが、周りの子は結構履いているような気がして、履かせようかどうか迷っています。 実際のところ、何歳ぐらいからならサンダルを履いても大丈夫なのでしょうか?

●A. 子どもの足は18歳まで成長します! 適切な靴選びで足トラブルを防ぎましょう。

ご相談ありがとうございます、ライターの川中利恵です。

女の子がオシャレに目覚めるとき、おそらく最初にあこがれるのが、ママのハイヒールやミュールなのではないかなと思います。私自身もそうでしたし、わが子もそうでした。ご相談者様のお子さんも、きっとそうなのだと思います。

子どもが服をオシャレに着飾ると、3倍増しでかわいく見えますし、本人の機嫌もよくなることは間違いないのでつい買ってあげたくなりますが、ちょっと待ってください。足の骨は思っている以上にデリケートなのです。

●子どもの足は軟骨が多くて柔らかい

子どもの足を実際に触ると、自分の足に比べてかなり柔軟性があることに気付くと思います。実際に、2歳児の足はかかとから足の真ん中にかけての部分はもちろん、くるぶしの下の70%が軟骨でできています。

この軟骨は、成長するにつれて硬い骨へ変わってゆくのですが、足の骨として形成されるのが10歳ごろで、13歳には骨格として完成します。しかし、この段階ではまだまだ不完全で、実際に大人の足の骨となるのは18歳くらいとされており、思った以上にゆっくり成長してゆくのです。

その昔、中国では纏足(てんそく)という文化がありました。“足が小さければ小さいほど美人である”という美意識があった時代、幼い子どもの足を布で巻き付け、足が成長しないよう、常に押さえつけていたものです。さすがにこの文化は廃れましたが、昔の人はすでに幼い子どもの足は柔軟であることを知っていたのでしょう。

つまり、きつい靴や足に合わない靴を履き続けると、足の形が変わってしまうというリスクがあるというわけです。実際に、最近は子どもの内反小趾(ないはんしょうし)や外反母趾(がいはんぼし)などのトラブルが多くみられていると、整形外科医である内田俊彦氏も警告を発しています。

●子どもの靴選びのポイント5つ

では、具体的にどんな靴を選んであげるのがよいのでしょうか。5つのポイントに絞ってみました。

●(1)フィッティングは必ず行う

新しい靴を買うときは、必ず両足とも履いてみて、“立ったまま・背伸びをしてみる・歩いた状態”の3点をチェックしましょう。いずれの状態でもかかとが脱げたり痛かったり、締め付けを感じる靴は避けましょう。

●(2)靴のサイズはジャストサイズを選ぶ

「子どもの足はどんどん大きくなるから」「脱ぎ履きがしやすいものを」と、つい大きなサイズのものを買ってしまいがちですが、6歳以降は半年に5ミリ程度しか成長しないものです。できる限りジャストフィットするサイズか、状況に合わせてインソールを変えて調節ができるものを選んだほうがよいでしょう。

●(3)足の指が丸くなったり自由に動かせなかったりする靴は避ける

つま先は5mm程度の余裕があるとベストです。子どもは足の指で地面を掴むようにして歩きます。足の指が自由に動かせない靴はNGです。また、靴底が固く、足が曲がる位置で靴底が曲がらないものは避けたほうがよいでしょう。

●(4)かかとと足の甲がフィットするかをチェック

フィッティングするときは、つま先ではなく、かかと側をトントンと叩いて密着させてみてください。かかとはもちろん足の甲、土踏まずまでしっかり足を包み込み、固定されているものがベストです。

●(5)サンダルを選ぶときも、かかとと足の甲のフィット感を重視しよう

サンダルを履きたい・履かせたいときは、かかとと足の甲をしっかり固定し、靴底にも安定感があるスニーカータイプがおすすめです。どうしてもデザインを重視したい場合でも、少なくともかかとと足の甲を固定するタイプで、かつヒールが低めで靴の底が柔軟なものをセレクトしてください。

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オシャレをしたい乙女心はわかりますが、足にあわない靴は、足トラブルや体幹のねじれを生じさせる原因となります。また、大人になってからの足トラブルだけでなく、スポーツをやっていると、より足への負担が大きくなります。さらに、足だけでなく、ひざを痛めるなどのトラブルにつながることもあります。

やはり、全身を支える足を包む“靴”はとても大切なもの。そこで、わが家の例ですが、5cm以内のヒール解禁は高校生になってからにしています。オシャレはすてきなものです。しかし、まずはこれまで通り、子どもの骨が健やかに成長する靴をセレクトしてあげることを心よりオススメいたします。

【参考リンク】

・子どもの靴の選び方 | asics

●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)

IT系からインタビュー、コラムなど雑多なジャンルの執筆を手がける在宅ワーカー。21歳のときにデキ婚し、2児に恵まれるも26歳で離婚。以降、女手一つで子どもたちを育てつつ、現在に至る。都内開催の一人親家庭支援や在宅ワーク系セミナーで壇上に立つことも。子どもたちとは少し遠くから見守るスタンスで、それが結構面白い。ポリシーは、「やりたいことがあるなら時間を作ればいいじゃない!」

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