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ドコへ相談に行けばいい?「養親」と「里親」の違いと引き取る方法

  • 2015.2.9
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【女性からのご相談】

40代の主婦です。不妊治療を行いましたが、残念ながら子どもが授かりません。主人と話をした結果、養親や里親も考えていこうということになりました。養親と里親はどう違いますか? また、養子が欲しい、里親になりたい場合、最初にどこに相談に行けばよいですか?

●A. 里親と養親の大きな違いは、養子縁組をして、あなたが法律上の親になるかどうか。まずは、住まいの地域を担当する児童相談所にご相談を。

ご相談ありがとうございます。ママライターの馬場じむこです。

今回、里親と養親の違い、そして最初の相談窓口について、親族養育・ステップファミリー・里親などを支援する活動をされているA-Step代表の町田彰秀さんにお話を伺いました。

●里親について

里親は養子縁組を目的とせず、家庭で一定の期間、子どもを自治体より委託され養育する制度です。社会的養護の理念にのっとり公的責任で社会的養育すること、権利ではなく義務を負うことと言われています。

養親との大きな違いは、委託中は自治体より里親手当といった生活諸費が支給される場合があります(自治体によって手当が支給されるかは異なります)。

そして、子どもは養育する家庭の健康保険に加入できません。そのため、病院で治療を受ける際は、児童相談所から発行された保険証や受診券で受けることになります。

そして、里親の場合は養育する子どもと苗字は違うままであり、住民票の続柄は『縁故者』となります。

●養親について

養親は、養育する子どもの法律上の親になることです。親になるということで、里親と違って養育手当は出ません。

そして、養育する家庭の健康保険には扶養として入ることができますし、養子縁組した後では、あなたと同じ苗字を名乗ることができます。住民票の続柄は『子』となります。

●養親・里親について考えたとき、まずは管轄児童相談所を調べて電話を

養親・里親について考えたときは、あなたが住んでいる地域を管轄する児童相談所に電話してみましょう。

ネットで『居住地 児童相談所』を検索、もしくは、自治体のwebサイトで検索するとすぐわかります。いきなり児童相談所を訪問しても、担当者が不在もしくは別の用事で手が離せない場合は無駄になってしまいます。

また、東京にお住まいの方は、東京都福祉保健局内の『ほっとファミリー』のサイトで、里親や養子縁組が前提の里親についての流れや制度について詳しく知ることができます。

●いきなり児童養護施設に行くのはNG

ドラマなどでは、養子が欲しい大人がいきなり児童養護施設に行って気に入った子どもを引き取るという描写がされていますが、児童養護施設で暮らしている子どもをあなたが選び、そして引き取ることは不可能です。

児童養護施設を知っているからといって、いきなり訪問して、養子や里子を求めることは絶対にしないでください。施設で暮らしている子どもたちに迷惑がかかり、施設本来の業務の邪魔になります。

里親と養親、何となく法律上の親になるかどうかの違いがあるとはわかっていても、保険証や里親手当というような生活に大きく関わる違いがあることを初めて知りました。この内容が相談者さんのお役にたてれば幸いです。

【取材協力/町田彰秀氏】

親族、里親、ステップファミリー、LGBTといった中途養育者サポートなど、多様化する家庭のさまざまな課題を解決に向けて支援する非営利活動団体A-Step代表 ・A-Step(http://astep3.org/)

【参考リンク】

・ほっとファミリーのページ | 東京都福祉保健局(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/satooya/seido/hotfamily/index.html)

(ライタープロフィール)

馬場じむこ(書評ブロガー)/東京都在住36歳。短大卒業後、一般事務・専業主婦を経て、長男が1歳の時に建材メーカーに再就職し、総務・労務も担当する経理主任として8年勤務。現在は税理士事務所にて経理事務業務のほか、Webや雑誌にてライティングを行う。夫、小学5年生の男子、保育園児の5歳男子と暮らす。著書『仕事も子育ても自分もうまくいく!「働くママ」の時間術』日本実業出版社より出版、台湾版も発売中。

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