1. トップ
  2. 恋愛
  3. 秋元梢、親しい人の前だけで見せる顔。「もう他のスタイルをしてもいいかなと思ったり」。

秋元梢、親しい人の前だけで見せる顔。「もう他のスタイルをしてもいいかなと思ったり」。

  • 2018.5.21
  • 1052 views

【さらに写真を見る】秋元梢、親しい人の前だけで見せる顔。「もう他のスタイルをしてもいいかなと思ったり」。

出会いとともに変わってきたライフスタイル。

ーー昨年7月で30歳。30代を迎えるのは、どんな気持ちでした?

すごく楽しみでした。私の周りには「年をとると、どんどん楽しくなるわよ」という話をしてくださる素敵な先輩方がたくさんいます。そして皆、年々美しさに磨きがかかっている気がするんです。ナオミ・キャンベルケイト・モス、冨永愛さんなど、長年にわたって一線で活躍しているモデルも多い。皆さんいつまでも輝いているので、私もそうなれたらなと思います。これからが楽しみ。

――5年前と比べて、ご自身で変わったと思いますか。

特別に人が変わったように…ということはないですが、今すごく楽です。20半ばまでは、もっとトゲトゲしていたと思います。人に対してもそうだし、身に着けるものも。「私に指図しないで!」っていう気持ちがあったかも(笑)。何か特別な出来事があったわけではないけれど、出会った人たちや過ごしてきた環境のおかげで、少しずつ変わってきたんだと思います。それは見てくれている人も感じているんじゃないかな。

ーー生活スタイルも昔とは変わりましたか?

家での生活を気にするようになりました。今でも遊びに出かけますが、前よりは、ましかと … …(笑)。とは言っても、これまでにたくさん遊んだからこそ今があると思ってます(笑)

トレードマークはもう卒業? 世界が認めるファッションアイコンに。

ーーすごく交友関係が広いですよね。20代の遊びの中で培ったものなのでしょうか。

子どもの頃から周りにたくさん大人がいる環境ではありました。先にファッションの世界にいた姉や兄のところに遊びに行ったりもしていましたし。たくさんの方に私を知ってもらったきっかけでもあるエルメス(HERMÈS)の撮影も、日本の面白い秋元3きょうだいを撮ろうっていう、姉と兄がきっかけで呼んでもらえて。そういった親、きょうだい、友達 … …と紹介されたり、したり。そこから徐々に「秋元梢」個人として認識して貰えるようになったんじゃないかな。

――意識的に人脈を広げた時期もあったのですか?

モデルを始めたときは知り合いも全然いなかったので、出会ったPRの人に頼んでパーティーにたくさん呼んでもらいましたね。パリコレを初めて見に行ったときも、当時招待されないモデルが行くと言う事例はなかったけれど、お願いしてショーを見せてもらっていました。仕事はもちろん、生きていくのに人との繋がりがなければ何もできない、というのは年々実感しています。

――今ではパリコレでもすっかりファッションアイコンに。

「秋元梢」は、「黒髪で前髪はパッツン、キャットラインに赤リップ。そして黒い服」というのがテンプレートに。もともとそれが自分のスタイルだったし、そのおかげで皆が私のことを覚えてくれたというところもある。今でも期待に応えたいと思う一方で、そうじゃなくてもいいかな、という気持ちもあるんです。いつやめるのかはまだ少し悩み中。トレードマークを貫いてきたからこそ、もう他のスタイルをしてもいいかな、と思ったりもします。今では鉄板スタイルはもちろん、ショーを見にいくときにも、アイラインを引かなかったり、赤リップをしないことも。

――見に行くだけでなく、モデルとしてパリコレのショーにも出演されました。

私はモデルとしては身長が低いですが、キャラクターを評価してもらえたからじゃないのかな。ラッキーです、本当。

友人クリエイターだからこそ撮れた、自然体の姿。

ーーこの30歳の区切りで、書籍『kozue 2017-2018』を発売されます。どんな想いがありましたか?

あえて年齢を区切りにしたのは、キリがいいというのはもちろん、年齢や見た目だけで他人や自分を判断しなくてもいいんだよって常に感じていたことを、積極的に発信したいと思って。個性よりも若さやスタイルの良さばかりを持ち上げがち。「顔が小さいから可愛い」「痩せているから綺麗」「若いほうが良い」って基準は、なんだかおかしい。いわゆる美の定義はわかるけれど、素敵な人は素敵ですし。

ーー書籍の写真では、見たことのないリラックスした表情ばかり。30歳を迎えての変化も現れていますか?

ガチガチのファッション撮影ではなく、作り込まずに自然体で撮影したかったんです。今までだったら服もバッチリ決めてメイクもしっかり。笑顔の写真なんて絶対選ばなかったけれど、すっぴんで出るのもいいかなって。

――フォトグラファーには217..NINAさん、motherのeriさん、『FREE MAGAZINE』編集長の山﨑潤祐さんほか、たくさんの友人クリエイターの方々が参加されていますね。

モデルという仕事は、基本的には呼ばれるのを待つしかない。だから好きな人たちと楽しいことをする場を自分で作ってみたかったんです。仲がいいフォトグラファーだからこそリラックスして撮影に臨むことができました。でもインスタみたいなプライベート写真にもしたくなくて。きちんとした本だからこそできることをやろうと。

ーー写真のほかにはイラストやコラージュなども。オリンピア・ル・タンからエドツワキさん、chocomooさんやYOSHIROTTENさんなど、本当に幅広い人脈。また、Young Juvenile Youth(ヤングジュヴナイルユース)のゆう姫さんもイラストを手がけていたり。

ゆう姫がイラストが上手なことを、前から知っていたのでお願いしました。私のことをよく知っている友人が描いてくれたからこそ、作品により私らしさがにじみ出るだろうし、頭の中も見てもらえるかなと思っています。

――クリエイターたちには、ご自身で声をかけたとか。

錚々たるメンバーが参加してくれていますが、普段から遊んだりする人たちなので「本を出すから文章書いてよ」とか「何かやろうよ」とフランクにお願いして、二つ返事で「いいよ」と引き受けてもらったことがほとんど。恵まれた環境にいて幸せです(笑)。ありがたい。

「モデルとしか言われたくない」と思った時期もあった。

――梢さんもエッセイを書かれていますね。

初めてなんです! 言葉を文章にするのは苦手なんですが、訓市くん(野村訓市)とアートディレクターの千原(徹也)さんが寄せてくれた文章に感動して、気付いたら勢いで書いてました。思いがあふれたというか……(笑)。自分について書いていたら、自然と周りの人たちのことになりました。

ーー東京だけでなく、ソウル、台北、パリなどさまざまな場所で撮影されたそうですね。自然体の表情が印象的です。

子どもの頃に遊んだ公園や、千原さんの事務所、泊まっていたホテルなど、色んな場所で。海外は単に普段から飛び回っているので、自然と撮影することになりました。いつもの仕事ではかっこよく決めていて、ほとんど笑ったりはしないのですが、気付いたらめっちゃ笑ってました(笑)。日本の街中での撮影だと人目が気になるときもあるので、外国だからこそ撮れた表情なのかも。

――ここまで人脈をもっていて、自分で企画できるモデルはなかなかいないのでは。自分のことはモデルだと思っていますか?

モデルが中心にはあるけれど、モデルなのかな私?(笑) 始めはやはり「千代の富士の娘がデビュー」ってなってしまったから「モデルとしか言われたくない!」っていう意固地な気持ちがあったけれど。

モデルとして認識されるようになってからは、テレビのお仕事もいろいろやってみましたし、それも楽しかった。でもテレビでは求められる像や役割があるけれど、自分にないキャラにはなりきれない。私はタレントでもないなあと、いろんな葛藤がありました。

でも父が亡くなったことや、バラエティ番組『アナザースカイ』で私のパリコレでの生活に密着していただいたことで、一区切りついた気がします。何かを成し遂げたわけではないですが、凄く素敵にまとめていただいたので、ちょうどいいなと。でもテレビの仕事も大好きですよ。

――いま改めて、モデル業に専念しようと?

クリエイターとも違うし、自称にこだわりすぎるのもダサい(笑)。やっぱり自分のベースで核となるのはモデルで、モデルをずっとやってきたからこそ、色んなことができるようになったと思っています。また『VOGUE』でも連載やりたいな(笑)

ーー今後はどんな仕事をしたいですか?

ちょうど30歳になって、ちゃんとペースをつかめてきた感じがあるので、引き続き楽しいことをしていきたいです! 今回の本づくりにしても、皆で一つのものを作るのは大変だけどすごく楽しかったです。誰かを思って何かをするっていうことが好きなのかも。表に出ても出なくても、ものづくりは続けたいですね。

――具体的に次にやってみたいことは?

たとえば自分では経験できないことをしている人に会って話を聞くとか。そういう人、大好きだし、尊敬します。先のことは……これからゆっくり考えていこうかな。

――たとえば女優業とか……?

それはないんじゃないかな(笑)。自分の言葉以外を口にすると、なんだか“嘘”になってしまうんです。言葉のない動画を撮ることは好きなんですが……演技をすることはないと思います(笑)。あっ、でも、訓市くんに頼まれて、ウェス・アンダーソン監督の映画『犬ヶ島』で声優に挑戦しましたが…まだ怖くて観れてないです(笑)『kozue 2017-2018』
発売日/5月26日(土)
価格/¥3,000

「kozue 2017-2018 発売記念サイン会」
日時/5月26日(土)14:00〜16:00
場所/BOOK MARC  東京渋谷区神宮前4-26-14

「kozue 2017-2018 book launch after party」
日時/5月26日(土)18:00〜21:00
場所/GR8  東京渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿2.5階

・イベント詳細はこちら
http://www.lespros.co.jp/news/detail/13752

参照元:VOGUE JAPAN

の記事をもっとみる