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彼ぴっぴにどこまでキャリアを口出しさせるか問題【トイアンナのしくじり恋愛】

  • 2018.4.29
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こんにちは、トイアンナです。今だから言える。元夫のことを「彼ぴっぴ」と呼んでいました。オエーーー! な三十路のカミングアウトはさておいて。新婚早々、愛しの彼ぴっぴは当時、こう言いました。
「俺、イギリスに転勤するってよ」
まじかよ、私のキャリアどーなんねん。職場へダメ元で掛け合ってみたものの、イギリス支社のポストがいきなり空くことはなく。結局私は退職を選んだわけです。といっても彼に強制されたわけじゃない。単身赴任もアリでした。ただ、私がそうしたかった。だって私は男の望みを忖度したがるダメ女だからさ・・・・・・。

キャリアへ男が口を出し、恋愛コラムニストは筆を折る

類似した問題は、いま私がいるライター業界にも多々あります。名付けて「女性ライター、彼氏ができると書けること減る問題」です。なんのこっちゃ、と思うかもしれませんが想像してください。あなたは恋愛コラムを書く人です。そして彼氏ができました。最初は「君のクリエイティブな仕事を応援するよ!」と言っていた彼。ところがある日、こう言いだします。


「こんなアダルト寄りの発言はしないでほしい」
「男ライターとサシで飲みに行かないで。だってこいつSNSで女の話ばかりじゃん」
「この記事、元カレの話とか言って実は俺のこと暗に書いたよね」


・・・・・・かくして、女性の恋愛コラムニストで筆を折る方は少なくありません。そりゃそうだ、こんなこと言われると恋愛コラムなんて成り立ちませんもの。
「恋愛コラムニストって、特殊な業界だから」と高みの見物はちょっと待った。


普通のお勤め人な女性でも「接待に行かないで」「夜遅くまで会社で飲みすぎじゃない?」とキャリアへ口出しをされる女性はたくさんいます。そして多くは、彼の言うことを聞いてしまう。

忖度、ダメ、ゼッタイ

でも、それでいいの? 男が飲みニケーションで数億円を動かしている傍ら、「彼が待ってるんで・・・・・・」と業績を誰かにあげちゃっても幸せ? 数年後その彼と別れたとしても後悔しない?



こんなことを書くのは、私が今までに何度も忖度してキャリアを譲ってきたからです。浪人して入った東大院生の彼にとって現役合格の彼女がいたら嫌だろうなと、はなから東大を受けなかった。イギリスへ転勤したらついてきてほしいんだろうなと、会社を辞めてフリーランスになった。けれど私がキャリアを諦める理由になった男たちもいまや、通り過ぎた過去。後悔?めちゃくちゃしてます。男を恨んでるんじゃないの。ただ、私が忖度するバカだった。そんな自分のバカさにこそ腹が立つのよ。



あなたは、同じ過ちを繰り返さないで生きられる

だから、これを読んでいるあなたは同じ過ちを繰り返さなくてもいいと思うのです。忖度、ダメ、ゼッタイ。男のために諦めたキャリアはいつか必ず「こんなに私は諦めてきたんだから、もっと〇〇してよ」と相手への願望となって降り注ぎます。単身赴任、どんと来い。女の方が稼いでいるなら、彼をいっそ扶養できないか計算してみましょう。



もうキャリアを手放してしまった?取り戻しましょう。会社を辞めたならフリーランスで当時の年収を超えてみましょうよ。育児日記をSNSにアップするだけでも、チャンスが生まれる世界なんだから。



FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグがこう書いています。
“Don’t enter the workforce already looking for the exit. Keep a foot on the gas pedal until a decision must be made.”
(意訳)出口を見据えたキャリアへ突入しないで。本当に職場を去らねばならないその瞬間まで仕事のアクセルは踏み込んでいきましょう。



私たちのキャリアをへし折るのは、いつだって自分です。そのキャリアを折る私のような過ちを、あなたは踏まなくていい。切実にそう願います。(トイアンナ/ライター)



出典:Sheryl Sandberg “Lean In: Women, Work, and the Will to Lead” Knopf (1 edition), 2013, p.103



(ハウコレ編集部)

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