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短小乳首…?苦労だらけの授乳を私が乗り越えた方法

  • 2018.4.25
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こんにちは、佐原チハルです。

先日、赤ちゃんを出産して数ヶ月の友人とお出かけをする機会がありました。授乳スペースへと消えて行く友人と赤ちゃんを見ながら思い出したのは、自分の授乳期のことです。

何を隠そう、私の乳首はいわゆる「短小」 というやつでした。
そのため授乳を始めたばかりの頃は、なかなかの苦労もあったのです。

今回は、短小乳首だと授乳にどのような困難があるのか、それでも母乳授乳を続けて行くコツとは……など、私の経験をお話しさせていただきたいと思います。

●カルテに“短小”と書かれた日……「短小乳首ってなに?」

無痛分娩で出産した私。

赤ちゃんとの生活が始まったのは、出産翌日のことでした。

母子同室になってすぐの授乳指導時間は、不安がいっぱい。つい周りを見回したりしたりもしてしまいます。そこでふと、気づきました。「 あれ?私の乳首、小さい?」

女性の胸・裸を見る機会は、もちろんこれまでにもたくさんありました。けれど乳首の大きさに注視したことはありません。
自らの乳首の小ささに気づきつつも「サイズってみんないろいろなのね〜」など、まだ呑気に思っていた私。そこにひとりの助産師さんがやってきました。そして言うのです。「あら、お母さんはちょっと小さめですね」と。

「そうみたいですね〜」と苦笑して答えたところ、助産師さんはニコニコとしながら続けました。「乳首が小さいと、吸いにくいとか切れやすいこともある ので、ケアの方法いろいろお伝えしておきますね」。

「えっ……?」

驚きました。だって自分の乳首が、まさか特別にケアが必要な要注意乳首だなんて、考えたこともなかったのですから。驚く私を尻目に、看護師さんは私の授乳指導用カルテに“短小”と書き込みました。

これまで“短小”と言えば、男性を不当に罵倒する際の表現だと思っていた私。
それがまさか、自分の乳首の評価になるとは。

「いやぁ、短小って言われてショック受けちゃう男の人の気持ちがちょっとわかっちゃったかも〜」なんて言って、入院が一緒になったママ友と笑いあったりもしました。

でも、心中は複雑です。

「そうか、私の乳首は不足なのか」と、やはりショックだったのだと思います。

●“短小乳首あるある”の授乳トラブルとは?

乳首が短いと、授乳にちょっとしたコツやケアが必要になることがあります。

短小乳首で起こりがちなこととして助産師さんから言われたのは、

・吸い口(=乳首)が足りないため、赤ちゃんが上手に吸えないことがある
・吸いづらいため強い力で吸われぎて、切れることがある
・変な吸い方をされる&切れることがあると、乳腺炎になりやすい
・赤ちゃんが空気を一緒に飲み込んでしまうことが多いので、げっぷは入念にする必要がある

ということでした。

「たくさんあるな……大丈夫かなこれ…… 」と、不安に襲われたものです。

しかし、よくよく考えてみれば、言われたことのほとんどは、短小乳首ではないママでも悩むことが多いと言われているものです。短小乳首の場合は、そうなってしまう可能性が、ちょっと高いというだけなのですね。

またこの頃、SNSで繋がっていた先輩ママさんから「吸われているうちに伸びるから大丈夫!」 というアドバイスをもらえたこともありました。先輩ママからのこのアドバイスには、大変勇気づけられました。

短小乳首での授乳は、ちょっと苦労も多いかもしれないけれど、無理なものではないのです。

●授乳の時に気をつけていたことと、私が使っていた便利アイテム

私が母乳育児を希望していたのは、「ミルクは私の性格に絶対に合わない」と確信していたからです。

ミルクを作るまでの工程が「絶対に面倒くさい」としか思われませんでした。極度の面倒臭がりなのです。

ですから、母乳育児をするにしても、それが面倒くさいようでは意味がありません。

そんな私が授乳時に気をつけていたのは、以下3つの事柄です。

●1、乳頭保護器を使う

授乳時に乳頭につけることで、乳首が切れるのを防いだり、多少切れた乳首でも苦労が少ない状態で授乳したりできるようになります。産院の自動販売機で扱いがあったので、ソフトタイプを2セット購入。清潔さが大事と思っていたので、ローテーション を組むことで、無理なく消毒・授乳ができる体制を作りました。

●2、抱き方に気をつける

「毎回同じ抱き方だと乳腺炎になりやすい」と聞いていたため、様々な抱き方を行いました。しかしこれができたのは、最初のうちだけでした。はじめは「こんな抱き方もあるんだ!」と楽しんでいましたが、毎回のように姿勢を変えるのは大変ですし、飽きます。1ヶ月を過ぎた頃からは、「首をしっかり固定すること」 と注意の上でおすすめされていた縦抱きに落ち着きました。

●3、混合授乳にする

母乳育児がしたい、というのは、親である私のエゴ です。つまり赤ちゃんには、親のエゴに付き合わせてしまうことになります。その上「乳量が足りていない」「すぐに・いつもお腹をすかせている」なんて負担までかけるわけにはいきません。そこで、左右5分少々ずつ授乳の後、毎回ミルクを足すことで混合授乳 にしていました。それでもいつも「もっと飲みたい!」と泣く食いしん坊の我が子でしたが、ミルクのおかげさまで、我が子の体重は成長曲線的にもよい感じでした。

●短小乳首での授乳スタートで、結果的に「よかったかも」と思えた点

楽をするために選んだはずの“母乳育児もできる自分でいたい”という選択肢。

しかし初期に行っていた“母乳のあとでミルクを足す”タイプの混合授乳は、かなりの手間でした。母乳とミルクとを両方与えているのですから、単純に労力も2倍です。「楽をしたくて始めたはずなのに、なぜこんなことに……?」 と思いながらの授乳タイム。

しかしそのおかげかどうか、子は母乳もミルクも両方いける赤ちゃんに育ってくれました。

そのため夫や他の人も問題なく授乳ができ、その分私も仕事をしたり、休んだりできました。
これは大変に助かるものでした。

また「お乳が足りていなかったらどうしよう……」という不安と無縁だったのも、ストレスフリーでいられた理由だと思います。

育児中はとにかくストレスが絶対悪なので、“ストレスを減らせる”のは最大のメリットです。

今から思えば、もし短小乳首ではなかったら、「ミルクを足したら母乳育児ができなくなる!」などの情報に踊らされ、混合授乳をできていなかった可能性もあります。結果的だけ見てみれば、短小乳首をもって生まれた私は、かなりのラッキーガールだったのかもしれません。

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以上、いかがでしたでしょうか。

もしこの記事を読んでくださっている方の中に、短小乳首で「悩んでいる」「不安だ」という方がいらしたら、私からお伝えしたいメッセージが2つあります。

ひとつは「続けていればわりとどうにかなるから、母乳育児も諦めなくて大丈夫だよ!」ということ。

そしてもうひとつは「もし辛くて『ミルクにしちゃおっかな』って思ったら、ミルクにしちゃって大丈夫だよ!」ということです。

母乳でもミルクでも、赤ちゃんは育つんです。どちらを選ぶかは、特段の理由がない限りは、親の事情や好みの問題にすぎません。たとえ、乳首が短小であっても。どちらを選んでも大丈夫なので、ともかくは“授乳をストレスにしないこと”が大切だと思います。

短小乳首のみなさんも、どうか納得の授乳ができますように。

●ライター/佐原チハル
●モデル/杉村智子

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