【ひとみしょうのお悩み解決】人は見た目がすべて？今は分不相応でも見合った人格になれます。

“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか？”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「奧ノ 豪太さん・39歳・男性」のお悩み〜

はじめまして ひとみさん！僕は小さなお店を1店舗経営しています。儲かっていないのに金の高級腕時計を買おうか迷っています。そんな僕なのですが、無事に9月に結婚します！

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

お便り、ありがとうございます！

世の中には、所有すればそれにふさわしい人格になれるものがあって、それってたとえば、分不相応かなと思っても金の高級腕時計を買うと、金の時計に見合った人格になれる、みたいなことです。だから買うといいです。

ぼくはこれまでの人生において、わりとよく外食をしてきましたが、飲食店って面白いところがあって、儲かってないお店はずっと儲かってないし、儲かっているお店はわりと長く儲かり続けているように思います。

儲かってないお店ってほら、たとえば店内の電球や蛍光灯をいくつか消していたりしますよね？電気代を節約するとかで。

灯りが中途半端についている(中途半端に消えている)店内で食事をしても、灯りのことなんてまったく気にならない人か、そこの店の店主とおなじく、地味に節約せざるをえない人がお客さんとして来るのだろうと思います。

反対に、今は1円でも電気代を節約したいと思っていても、そこをケチらないで、設置されている灯りを全部つけているお店もあります。そういうお店のオーナーに話を聞くと「だって、電気を消してたら、切れた電球をそのままにしているみたいに思われて、貧乏くさく見えるでしょ？そしたら、そういう人しかお客さんとして来ないから」とのこと。

人は見た目がすべてではないなんてのは、真っ赤なウソで、ある意味では人は見た目がすべてです。「灯りが中途半端についていない」という見た目には、それに似たような人が集まる。

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あまり儲かっていなくても、金の高級腕時計をつけると、金の高級腕時計に見合った人間になりたいと自然と思えてきて気持ちが引き締まり、今以上にきちんとすべきところをきちんとできるようになって、いわゆるいいお客さんが寄ってくるお店になって、繁盛するかもしれない。

でも思うんですが、こういう、いわゆる「カタチから入る」考え方って、男っぽいですよね。女性はあまりカタチから入らない。「儲かってないのだから、お客さんがいない場所の灯りは消そうよ」とか、「酒問屋に頼むより、近所のスーパーで買ったほうが30円安いから、焼酎はわたしが買ってくる」とか、女性ってこういう考え方をしません？男にもこういう考えの人がいるけど。

でもまぁ、ここはひとつ頑張って、金の時計を買って、お客さんをたくさん引き寄せてみてはいかがでしょうか。

ちなみにお金持ちは、金のロレックスを買うそうです。金もロレックスも、換金率がいいそうで、万が一の時に現金化しやすいという、どこまで商魂たくましいねん的な思想ゆえ、だそうです。

カタチから入らないと成しえないこともあるのだから、たとえ「あそこの店の店主、儲かってもないのに金の時計なんかしちゃって……ぷぷっ」と思われたとしても、あなたの心に希望がある限りどうにかなるでしょう。最悪、金は売ればお金になるから、いいじゃないですか。

あ、忘れてました。結婚おめでとうございますっっ！(ひとみしょう／文筆家)