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ナント死亡率7%!? 拒食症になりやすい人の特徴と治療法

  • 2015.1.28
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【ママからのご相談】

高校2年生の娘がいるのですが最近ほとんど食事を取らなくなり、どんどん痩せていっています。拒食症が心配です。どうすればよいでしょうか。

●A. 『拒食症』は致死率の高い危険な病気です。太ることに対しどう考えているかをよく聞いてあげると同時に、体重や月経の有無も確認してください。

ご相談ありがとうございます。スチューデントドクターのひでくらてすです。

『拒食症』は医学的には『神経性食思不振症』と言います。『拒食症』はわりとよく耳にする病名なので甘く考えがちかもしれませんが、厚生労働省の調査では死亡率7%と非常に危険な疾患と言えるでしょう。

●『神経性食思不振症』になりやすいのはどんなヒト?

【神経性食思不振症になりやすい人の特徴5つ】

(1)男女比は1:20で圧倒的に女性がなりやすい

(2)若い女性が主だが、特に10代で発症するケースが多い

(3)完璧主義

(4)自分に対する評価が低い

(5)対人関係がうまくいっていない

それ以外に“薬物”や“アルコール依存”がある、“性的虐待”の過去がある、などといったことがこの病気と関連しています。

●『神経性食思不振症』の診断基準と症状

『神経性食思不振症』は“肥満に対する恐怖やボディイメージの障害”に加え、“標準体重85%以下のやせや無月経を呈している”とされた場合、診断されます。

また神経性食思不振症では、肥満になることへの恐怖が多様な形で表面化してきます。症状としては低栄養状態が維持されることにより、低血圧や低体温になり、月経がこなくなります。

それ以外にも、自分の外見が納得できるものではないため、外出を控えるようになる、食事に対し偏見を持つようになり、食事の前に独特な儀式を行ったりする、といったように行動に変化が出てくる例もあります。

●『神経性食思不振症』の治療

『神経性食思不振症』の患者さんは自分が病気であるという認識が欠如していることが多く、自分から病院にかかるケースはあまりありません。また、低栄養にもかかわらず行動がより活発になるという傾向にあります。

治療は、3食を規則的な時間に摂取させ、その量を徐々に増量させていく方法が基本となります。そのためには家族、特に身近な母親の存在がとても重要です。

患者は治療に対して心理的な抵抗を示すことも多いでしょうが、絡まった糸を解くように心理的なわだかまりを少しづつ和らげてあげる愛情が不可欠と言えるでしょう。

それ以外に、全身が衰弱しているような場合は緊急に入院して治療を行うケースもあります。

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相談してくれたお母さん、まだ娘さんが『神経性食思不振症』かどうかはわかりませんが、食事内容や健康に気を配り、子どもの考え方や感情と向かい合うことできっと娘さんは良くなると思います。

また、問題を1人で抱え込んでしまうことで娘さんの症状がさらに進行してしまうこともあるので、そういった場合はためらわず、一度精神科の専門医に相談されるとよいと思います。

【参考リンク】

・摂食障害 | みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_eat.html)

(ライタープロフィール)

ひでくらてす(スチューデントドクター)/関東の某大学医学部在籍中。映像制作や広告などの社会人経験を経た後、突然「医者になる」と路線変更を宣言。同僚や家族を驚かせる。現在は大学病院で実習中。

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