映画や音楽をとおして地域を応援。「くまもと復興映画祭」レポート。(Gen Arai)

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行定勲監督が中心となって運営されているこの映画祭、斎藤工や高良健吾といった人気俳優から大女優の薬師丸ひろ子なども参加。映画や音楽といった文化が「生きる力」を与えてくれることを再確認する機会となりました。そもそも僕がこの映画祭を知ったのは、先月に熊本の菊池市に遊びに行ったときに仲良くなった人から。「まだまだ復興が必要な地域もあるなか、映画祭で復興支援を呼びかけているんだよ」と教えてもらい、車で仮設住宅などの場所を見せてもらいました。僕もなにか協力できないか、という気持ちと「映画祭としてもかなりユニークで面白い。映画好きなら気にいると思う!」との言葉で今回の参加を決めました。

3日間の映画祭は6日と8日が熊本市、7日が菊池市で開催されました。僕は7日の早朝に飛行機で熊本入り。菊池のプログラムからスタートです。

斎藤工の初監督作に注目!

この日、絶対に見たいと思っていたのが斎藤工さんの初監督作「blank13」。第20回上海映画祭で最優秀監督賞をはじめ、さまざまな映画祭で受賞しているということ、高橋一生やリリー・フランキー、松岡茉優など、話題の俳優が出演していることなどで大きな話題になっている作品なので、すでに観た方も多いと思います。子供のころに突然失踪した父親の死に直面した家族が、葬式の参列者たちの言葉によって、今まで知らなかった父親の姿を知っていくというストーリーは、シリアスさとコメディが絶妙に混ざり合うなかで、「許せないけど、許したい」という家族だからこそ抱える思いをグッと観客に共有させる作品でした。

映画の後には、行貞勲さんと斎藤工のトークが。じつは動画配信用のための作品としてスタートしながらも、ひとつの映画と完成させるまでに行き着いた経緯や、なぜ上映時間が70分なのかなど、撮影の裏話しがたっぷり。行貞監督に「俳優が監督として初めて手がけているのに、的確で確実にとっていっている。監督が本業の僕としては困っちゃう」と言わせるほど、初監督とは思えない完成度の高さでした。

薬師丸ひろこがアカペラで歌うサプライズも!

この日の大きなプログラムは「薬師丸ひろこ特集」。84年の森田芳光監督による『メイン・テーマ』と澤井信一郎監督の『Wの悲劇』が上映されました。テレビでは観たことがあった伝説の作品が、大画面の劇場で見れるなんて!透明感があるけど、どこか危うい薬師丸さんの若々しい存在感は、今見てもハートをがっちりと掴まれます。

トークショーには斎藤工や高良健吾とともに、薬師丸ひろ子が登場!名監督たちと仕事をしたときの苦労話や、公開当時、京都や大阪や神戸の一部の映画館では、多くのファンが詰めかけて、舞台挨拶どころか上映中止にもなったというエピソードには、当時の人気ぶりを改めて感じました。そしてサプライズで『Wの悲劇』の主題歌「Woman」をアカペラで披露!会場に響き渡る透明感ある歌声と、歌う姿はまさにベテラン大女優のオーラがびんびんに漂っていました。映画を観終わったあと、その作品にゆかりのある人たちから裏話しや思い出のエピソードが聞けるって、かなり面白い!それぞれの映画がさらに深く印象に残っていきました。

「中井貴一さんや妻夫木聡くんなど男の俳優の特集が続いたので、今年は女優を特集したかった。僕とも縁があって、彼らと並ぶ実力をもっている女優、そうなると、まず思い浮かべたのが薬師丸ひろ子さんでした」。と今回、薬師丸さんを特集したわけを説明してくれた行定監督。映画を通じて地元の人が元気になりそれが地域の活性化につながる、同時に全国の人たちが震災について目を向けるきっかけをつくることができる。そんな状況をこの映画祭をつうじて作っていきたいのだとか。

一度訪れたら病みつきになる、菊池市の魅力。

菊池市は小さな街ですが、豊かな自然の恵みたっぷりの美味しい食材と、良質な温泉があり、一度行くと病みつきになる街。夜のイベントは、この街の古い歴史を物語る、樹齢600年のご神木の前にある菊池松囃子能場(江戸時代の寛政8年/1796年)でミラクルヒカルさんや柴田隆浩(忘れらんねいよ)のライブが! 夕食は菊池に来たら絶対に行くべき!と大人気の焼肉屋「もっこす」で。肉を焼く前にまず堪能した、名物の馬刺しやレバ刺し、タン刺しをなどは、今まで食べたことのない美味しさ!お肉と、弱アルカリ性の泉質で肌がツルツルになる温泉を知ってしまうと、毎月でもどうにかして行きたくなってしまう……。

この日の映画祭はまだまだ続き、さらにディープになっていきました。僕が宿泊した望月旅館の大広間では「真夜中の映画祭」を開催。行定監督や斎藤工、本広克行監督、ミルクマン斉藤などがそれぞれの「偏愛映画」を解説。畳に座ってみなでくつろぎながらマニアックな視点で映画を語ってもらうと、また違った面白さで、全部観てみたいとメモをしながら楽しみました。ちなみに深夜2時に終わる予定が盛り上がって、終了したのは3時過ぎ!それから温泉に浸かってぐっすり夢の中へ。

パワフルでピュアな映画に出会った最終日。

映画最終日の7日の日曜日は、熊本市の市民会館で開催。この日、僕の一番の印象に残った作品は、松居大吾監督の『アイスと雨音』。斎藤工さんからも挨拶した際に「とてもいい作品だから是非観てくださいね」とおすすめしてくれた映画です。演劇公演を目指してオーディションで選ばれた若い男女たちが、日々稽古に励むなか、突如その舞台が中止になる。そんな彼らの心の葛藤を描き出した物語りは、全編をカットなしの一発で撮影したという驚きの作品。最初から最後まで役者たちの生き生きとした演技に引き込まれっぱなしでした。観終わった後は、ちょっと言葉にならないくらいの衝撃を受けた映画です。3月から東京で公開し、順次ロードショー中らしいので、ぜひ皆さんも映画館で観てほしいです。

映画の後には、劇中でも重要な場面場面で演奏を披露していたMOROHAの2人がライブを披露。言葉にできない感情を揺さぶる歌詞とギターの音色に会場でも涙を流している人も。『アイスと雨音』との出会いと、MOROHAのパフォーマンスが見れたことは、今回の映画際の中でも大きな収穫になりました。色々な映画を通じて、ただ楽しいだけじゃなくて新しい自分の感情の発見もあった2日間。こういう形で地域の活性化や復興支援に貢献していけるというのは、とても素敵なことじゃないかと思います。来年もぜひ足を運んでみたいと考えています!
参照元:VOGUE JAPAN

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