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「沈黙」を楽しめるふたりになれるように

  • 2018.4.16
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付き合いはじめの頃。この時期のデートでは、なるべくたくさん、ふたりで一緒になって笑顔になるような場所にお出かけすることをおすすめします。付き合い始めは、カップルはうるさくてなんぼ。


けれども、なんだかんだ結局、最終的に何年も別れずに付き合っているカップルとかは、デートのときにお互い平気で何時間も無言で、それぞれが全然別のことをしてたりするんですよね。一緒にいるのに、一緒にいないみたいな。時間がたてばたつほど、この静かな関係というのが出来上がってくる傾向があると思います。


一見なんだかドライで寂しく見えるこの関係。でも、長続きカップルがみんなここに行き着いているということは、きっとそこには何かがあるはず。

長続きカップルは、みんな「ハイコンテクスト」

沈黙を楽しむことができるカップルというのは、逆に言えば、沈黙でも、なにも言葉を発しなくても、お互いに感情がそれなりには伝わる状態です。


これはちょっと意識の高い言葉で言うと、”ハイコンテクスト”なコミュニケーションができるということです。みなさんも、現代文とかの授業で聞いたことがあるかもしれませんね。


簡単に言うのなら、”以心伝心”とかいうのがこれと同じです(じゃあそう言えよ)。
たまに「そんななにも喋らないデートなんてつまんなくない?」と言う人もいるんですけど、実際は逆で、多くの言葉を交わさなくても相手の気持ちがわかる、自分の気持ちが伝わるコミュニケーションって、すごく気持ちがいいんですよね。


だからこの関係になることができたカップルは、ずっとそのままいつまでもふたりでいられる。


例えばいろんな人が参加してる大人数の飲み会の後とかって、妙に彼氏に会いたくなりません? これは、飲み会という、中には自分とあまり親しくない人もいて、だからこそ、会話を成立させるためには自分の名前から、所属から、趣味から、好きな食べ物から、お酒を飲めるか飲めないかとか、本当に事細かく説明していかないといけません。


まさに”ローコンテクスト”で、この作業は、はっきりいってとてもストレスなんです。だから飲み会が終わったら彼氏に会いに行ったり、電話をしたりして、”ツーカー”の会話をして、なんでもすぐに伝わる快感を味わって、そして癒されたくなる。


そういう関係を築くことができると、お互いがお互いにとって、家族のような”帰りたくなる場所”になっていく。だから、沈黙を楽しむことができるカップルは、すごく強い。

嫌と言うほど、相手の気持ちをインプット

ハイコンテクストの関係を築くために必要なものは何か。
幸いにも、この答えはもう決まっています。


それは、お互いの共通認識です。「この人なら、こういうタイミングではこういう感情になっているはず」もっと具体的には「この人が寝転がってYouTube見てるときにはきっとご機嫌なはず」「家に帰ってきてすぐにトイレに行くのは、機嫌が悪い証拠」「落ち込んでるときは布団にくるまってる」とか、こういうことが一つずつわかってくるようになると、それはハイコンテクストへの階段を一歩一歩登っているということ。


そしてそのためには、当然ですが、ふたりの間でたくさん会話をしなくちゃいけません。ポジティブな楽しいコミュニケーションだけじゃなくて、ときにはケンカみたいなネガティブなものも経験して、相手の出方をなるべくたくさん知って、「こういうときはこういう気持ち」のストックを溜めていく。


どんなカップルでも、年月が経つと、「好き」という感情が穏やかになってきますよね。はっきり言うと、付き合いたての頃の燃えるような愛情は、鎮火してきます。そうなったときに、その穴を埋める”ハイコンテクストの気持ち良さ”がないと、ただ単に、冷めて、飽きて、別れてしまう。


だから、このプロセスを欠いたまま、年月だけを重ねてしまったカップル、例えば、毎回同じような場所で、同じようなことしかしていないカップル、ケンカになってもろくに話し合わないなど、面倒なことから避けてきたカップル、そして、(ギクっとしてしまう人もいるかもしれませんが)ぶっちゃけ、彼と会って寝て、しかしていないカップル。こういうカップルが一緒にいられるのは、ひょっとしたら、相手のことが好きで好きでたまらない今の時期だけかもしれません。


「相手のことを知る」「自分のことを知ってもらう」ということはとても重要なのはみなさんご存知でしょうが、これを、こういう角度からわかっておくことも大切だと思って、紹介させていただきました。(遣水あかり/ライター)


(ハウコレ編集部)

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