専門医に聞く!花粉による肌荒れのケア方法

春先や秋口などの花粉が飛び散る季節になると、皮膚の粉吹きや皮むけ、かゆみ、赤み、腫れといった肌荒れに悩まされる方も多いと思います。
花粉による肌荒れはなぜ起きるのでしょうか。
また、花粉による肌荒れを予防・改善する方法はあるのでしょうか。

形成外科専門医の矢加部文先生に、花粉による肌荒れの原因とおすすめの対処法を伺いました。
セルフケアでできることも多いので、しっかりケアして花粉の時期を乗り切りましょう!

■プロフィール
形成外科・美容皮膚科 みやびクリニック 矢加部文先生
2002年に長崎大学卒業後、長崎大学形成外科入局。その後、日本形成外科学会専門医、日本抗加齢学会専門医、乳がん学会認定医、マンモグラフィ認定読影医として活躍中。

花粉で肌荒れが起きる3つの要因

花粉症の時期は、主に3つの要因が関係して肌が荒れやすくなります。どのような要因か見てみましょう。
皮膚への摩擦刺激が肌にダメージを与える
花粉症になると、目がかゆくてついこすったり、1日に何度となく鼻をかむことが多くなります。また、花粉を予防するためにフィット感の強いマスクをする方も多いでしょう。

しかし、これらは目の周りや頬、口元といった乾燥しやすい部分の肌に、摩擦による刺激を与えます。
すると、肌の表面にある角質層をはじめ、表皮の細胞がダメージを受けてバリア機能が低下します。
バリア機能が低下するということは、肌が外部からの刺激に無防備になるということです。
そのため、花粉などのアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が皮膚に侵入しやすくなります。
花粉というアレルゲンが、肌にかゆみを引き起こす
花粉などのアレルゲンが皮膚に侵入すると、防衛反応でヒスタミンなどのかゆみ物質が放出されます。
それによって肌がかゆくなり、我慢できずに肌をかくと、さらに角質層や表皮が傷つけられるという悪循環が起こります。
春先の季節環境も肌を乾燥させる
スギ花粉症を発症する春先は、湿度が低く、寒暖差も激しい時季。さらに、紫外線量も徐々に増えだすなど、肌が乾燥しやすくなる条件がそろっています。
ただでさえ乾燥しやすいナイーブな目の周囲や口元、頬の肌は、さらに乾燥しやすくなり、バリア機能が低下しやすい環境になります。

季節環境、花粉というアレルゲン、摩擦という刺激。
3つの要素が重なり合うことで、花粉の時期の肌は皮膚の粉吹きや皮剥け、顔のかゆみ、赤み、腫れ、蕁麻疹等の症状を引き起こしやすくなります。

花粉で肌に炎症が!花粉皮膚炎とは

花粉の影響を受けて起きる顔のかゆみ、赤み、はれ、皮剥けといった肌トラブルは「花粉皮膚炎」と呼ばれています。
症状の現れる方がもっとも多いのは、2~4月のスギ花粉の飛散量が多い時期です。
この時期ほどではありませんが、9月ころはブタクサ花粉によって花粉皮膚炎を発症する方も多くいます
花粉皮膚炎は女性に多い
「花粉皮膚炎」を発症する人は女性に多く、男性の10倍以上ともいわれています。

女性の方が男性に比べ乾燥肌であること、日々のメイクなどで肌をこすること、間違ったお手入れで肌をゴシゴシこすって刺激を与えていることも関係しているのかもしれません。
アトピー性皮膚炎の方も注意が必要
アトピー性皮膚炎の方はもともと皮膚のバリア機能が低いため、花粉が皮膚の中に入りやすい傾向があります。
花粉皮膚炎を発症することでアトピー性皮膚炎も悪化してしまうため、注意が必要です。

花粉症ではないけれども、春先や秋口に皮膚炎症状が悪化する、痒みがひどい、といった方は「花粉皮膚炎」を発症している可能性が考えられます。
次に紹介するセルフケア方法を試してみてください。

花粉の時期の肌荒れのおすすめ対処法

花粉の時期の肌荒れを緩和するためには、花粉が飛び始める前からポイントをおさえたセルフケアを行うことが欠かせません。セルフケアの主なポイントは、以下の3つです。
・肌にやさしい洗顔
・保湿ケア
・外出時の花粉ケア
それぞれ、具体的にどのような対処が必要になるのか見てみましょう。
肌にやさしい洗顔
乾燥しやすく摩擦刺激も受けやすい環境になるため、クレンジングや洗顔はより優しくする必要があります。
オイルタイプのクレンジング剤は洗浄力が強く、しっかりメイクを落とせる一方で必要な皮脂まで洗い流してしまいます。

季節や自分の肌状態によって、クレンジング剤も変えることが大切です。肌が乾燥気味のときは、乳液タイプなど洗浄力のマイルドなものに変えましょう。
また、顔は泡で包むように洗い、ゴシゴシこすりすぎないようにしましょう。
保湿ケア
外側から徹底して保湿ケアをする習慣が水分の蒸発を防ぎ、なめらかな肌を守ります。
洗顔後、入浴後は水分や皮脂が奪われているため、肌が乾燥しやすいタイミングです。
タオルで軽く押さえる程度に拭いたら、すぐに保湿ケアを行いましょう。

化粧品は保湿力が高い「ヒト型セラミド」が配合されたものなどのものがおすすめです。
化粧水で水分をたっぷり与え、その後に乳液やクリームをつけて、水分が逃げないようにフタをします。
外出時の花粉ケア
ありきたりですが、外出中はできるだけ花粉が肌に触れないようにマスクやメガネ、帽子でカバーします。

髪の毛は見落としがちですが、表面積が広く花粉の付着しやすい部位です。
花粉がついた髪の毛が顔や首に触れて花粉皮膚炎を引き起こすため、帽子などを活用しましょう。
また、帰宅したら、以下のケアを行いましょう。
・玄関に入る前に髪の毛やコートや上着についた花粉を払い落とす
・肌に付いた花粉を洗い流す
・鼻や口から入った花粉を洗い流すためにうがいをする
部屋の中も、エアコンで乾燥すると皮膚の水分が失われます。適度に加湿をして湿度を上げましょう。
セルフケアで改善が難しければ皮膚科を受診
ここまでセルフケアの3つのポイントを紹介してきましたが、どうしてもセルフケアによる対処には限界があります。

セルフケアのみで改善が難しい場合は皮膚科を受診して相談してください。
かゆみや湿疹を放置したり、何度もかきむしったりすることで、後々シミや色素沈着に繋がることもあります。

花粉による肌荒れを予防!たった2つの生活習慣ポイント

花粉による肌荒れを予防・改善するには生活習慣も重要になります。主なポイントは以下の2つです。
・ストレスを適切にケアする
・腸内環境を整える食事を心がける
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
▷ストレスケア
ストレスは、自律神経を乱す原因となり、過剰なアレルギーを引き起こす要因になります。過労や睡眠不足、暴飲暴食、喫煙などは身体に大きなストレスをかけるため注意しましょう。

趣味に没頭したり軽い運動を行ったりすると、自律神経が安定しやすくなります。屋内で行う運動などをとり入れることをおすすめします。
▷腸内環境を整える食事
花粉症に良い食事として、腸内環境を整える食物繊維や乳酸菌、発酵食品が注目されています。

腸は消化・吸収器官であるとともに人間の身体の中でもっとも大きい免疫器官です。
腸内フローラを改善することは免疫機能向上につながり、花粉や外部刺激に対して身体を守る機能を高めるのに役立つと考えられています。
腸内環境を整えるために、以下の3つのポイントを日ごろの食事で意識してみてください。
・食物繊維(水溶性・不溶性)をとって、便秘にならないようにする
・発酵食品・乳酸菌を積極的に食べて、善玉菌を腸内に増やす
・善玉菌のえさであるオリゴ糖や納豆、もち麦などを食べる

まとめ

花粉症はさまざまな症状を引き起こして、本来あたたかく楽しい春の時期を憂鬱にさせてしまいますよね。
しかし、保湿を中心としたスキンケアや外出時のちょっとした予防、生活習慣や食事で少しでも予防できます。

肌をしっかり保湿してあげること、花粉をできるだけ肌につけないようにすること、付着した花粉を早めに落とすことは、花粉が飛び始める前から続けてみてください。
花粉の時期にも快適に過ごせるよう、日ごろの習慣から気をつけていきましょう。

(LBR編集部)

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