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ウサギ、にわとり、卵……パリのイースターをお裾分け!

  • 2018.3.15
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フランスのチョコレート業界にとって、クリスマスと同じくらい大きなイべントはイースター(復活祭)。子どもたちにとってうれしいのは、2月の後半に2週間の冬休みがあり、その後まもなくイースター休暇(春休みの別称)がやってくることだ。今年はパリの学童は4月14日から休みとなり4月30日に授業再開なのだが、5月1日がメーデーの祭日であることから、5月2日に再開とする学校もあるとか。イースターは、キリストが復活したのが日曜日だったので、毎年日曜であることは変わらず。あとは春分の日との関係で、毎年微妙に時期が前後する。2018年のイースターは4月1日。

復活、豊穣のシンボルとして生命を秘めた卵、多産なウサギをモチーフにしたチョコレートがイースターの時期に限定販売されるのも、子どもたちにはうれしいことだ。春の到来を告げることもあり色合いも軽やか。愛らしく、美味しそうなチョコレートがあちこちのお菓子屋さんのウィンドウを賑わし、誘いかけてくる。そんな時期が今年もやってきた。こうした魅力的なチョコレートには子どもだけでなく、大人も心浮き立ってしまう。

今年はどのショコラティエがどんなイースターを用意するのか。複数のパティシエのクリエーションが揃うギャラリー・ラファイエット・グルメは、いわばスイーツのセレクトショップ的存在。ピエール マルコリーニ、ピエール エルメ パリ、ヤン・クヴルーはこの売り場のための特別限定イースター・チョコレートも用意している。

ウサギの耳の帽子と卵/ピエール マルコリーニ 85ユーロ(530g)

2匹の子狐と隠れ穴/ヤン・クヴルー 38ユーロ(300g)

フランソワ・ポンポンの彫刻にインスパイアされたウサギ/ピエール エルメ パリ 31ユーロ(150g)

Galeries Lafayette Maison/Gourmet
35, boulevard Haussmann
75009 Paris
営)9:30(日11:00)〜20:30(日19:00)
無休
https://haussmann.galerieslafayette.com/category/maison-gourmet

≫ セバスチャン・ゴダールには、ショコラ以外のお菓子も充実。

■ パティシエの父から型を受け継ぎ、イースターを祝福。

9区のマルティール通りにクラシックな店構えで人気を呼ぶパティシエのセバスチャン・ゴダール。卵、ニワトリ、そして教会の鐘などをイースターのチョコレートのモチーフにしている。他のパティシエとちょっと異なるのは、セバスチャンは彼の父親が使用していた20世紀初頭のイースター用チョコレート型を継承し、それを使用、という彼だけのファミリー・エピソードが込められていることだ。チョコレートではないイースターのお菓子を希望するのなら、羊と野うさぎのフォルムのスポンジケーキがおすすめ!

雄鶏、めんどり、ウサギ……ひとつひとつ丁寧に型をとったチョコレートの中に、小さな卵のチョコレートが詰められている。

容器欲しさに買ってしまう……のでは?

巣篭もり卵ケーキ??

ふわふわ柔らかい羊のスポンジケーキ。野うさぎ型もある。

Sébastien Gaudard/La Pâtisserie des Martyrs
22, rue des Martyrs
75009 Paris
tel:01 71 18 24 70
営)10:00(土日9:00)〜20:00(日19:00)
無休
www.sebastiengaudard.com/patisserie-des-martyrs

≫ カラフルなエクレア専門店のイースターは……?

■ カラフルなアヒルの行列が楽しいイースター。

クリストフ・アダムのL’Eclair de génie(レクレール・ドゥ・ジェニー)のイースターは、エクレアでもなくニワトリでもなく……アヒルのチョコレート! それもポップな色で30種も。それぞれに名前がつけられていて、ピンクはオデット、クリーム色はジュリエット、ブルーはコレット……。

アヒルのチョコレート。ひとつ9ユーロ。

イースターのクラシック・モチーフである卵のチョコレートも。

L’Eclair de génie
14, rue Pavé
75004 Paris
tel:01 42 77 95 11
営)11:00〜19:30
無休
https://leclairdegenie.com

≫ パリ最古のチョコレート店のイースターは?

■ 想像しながら味わいたい、イースターの物語。

1761年創業でパリ最古のチョコレート屋とうたうA la Mère de Famille(ア・ラ・メール・ドゥ・ファミーユ)。今年は4章からなるイースター寓話集を作り上げた。第1章は好色ウサギと狐、第2章はサメと釣り人、第3章はダチョウより大きくなりたかったチョコレートのニワトリ、第4章はショコラティエとカカオ豆のポット。どんなイースター・チョコレートがクリエイトされたか、各章のタイトルから想像してみよう。

フランスでは女性を追いまわす男性をなぜかショー・ラパンと呼ぶ。この寓話では狐に耳を食べられてしまうウサギだ。中に卵のチョコレートが詰められ、45ユーロ(17cm)

釣られた魚が釣り人に言う。「食べられるところが増えるように、僕の体がもっと大きくなるまで待って!」と。こう釣り人を騙して逃げた魚。中に卵のチョコレートが詰められて32ユーロ(14cm)。

蛙と牛のように、ダチョウを真似てお腹を膨らませるニワトリの物語。

A la Mère de Famille
35, rue du Faubourg Montmartre
75009 Paris
営)9:30(日10:00)〜20:00(日10:30)
無休
www.lameredefamille.com

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