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片づけ上手な子どもに! NHK「あさイチ」出演のスーパー主婦が実践した子育て術

  • 2018.3.14
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NHK総合テレビの情報番組「あさイチ」でスーパー主婦として話題の井田典子さんが、初の著書『「引き出し1つ」から始まる! 人生を救う 片づけ』を発売しました。井田さん流の整理収納術や時間の使い方、お金とのつきあいかたなど、主婦目線の実践的な家事のコツがぎっしり詰まった一冊です。

書影・P11

井田さんは3人の子どもを育てあげたママでもあります。整理収納アドバイザーでもある井田さんが、片づけ上手な子どもにするために、子育てで実践してきたこととは? 本の中からヒントになる部分をご紹介します。

■子どもには「片づけてね」ではなく「戻してね」
子どもは散らかしの天才。散乱したおもちゃや絵本を見ると、ついイライラしてしまいますよね。とはいえ、やみくもに「片づけて!」と怒ってもあまり効果はありません。子どものモノは子ども自身の手で戻せるようにするにはどうしたらいいのでしょうか?

© tatsushi - stock.adobe.com

井田さんによれば、子どもにとって『片づける』という概念は、あいまいで理解しにくいものなのだそう。「片づけてね」の変わりに使いたいのが、「戻してね」という言葉だといいます。

「子どもたちは『戻してね』といわれると、一生懸命『これが最初にどの場所にあったか』を思い出そうとします。そして具体的な行動を始め、結果として戻せる=片づけられるのです」

大切なのは、子どもに自分で戻させて「片づくとスッキリする」と実感させてあげること。片づけが楽しいことだと感じられれば、嫌がらずにやってくれるようになり、自然に得意になっていきます。

「人生を救う片づけ」P35 より

「戻してね」にプラスアルファの一言を添えるのも効果があるといいます。絵本なら「高い順に、左から並べてみようね」という言葉を足すだけで、子どもが具体的な行動を起こしやすくなります。寝る前なら「ぬいぐるみも自分のおうちに帰りたいんだって」など子どもの豊かな想像力を刺激するセリフもおすすめです。

■子どものモノの収納場所は「子どもに」決めさせる
「子どもがモノをスムーズに戻すためには、最初に定位置をしっかり決めておく必要があります」と井田さん。

© raihanaasral - stock.adobe.com

このとき重要なのが、子どもの意見をよく聞くこと。大人はつい「もっとたくさん詰められるのに」とか「こっちに置いたほうが取りだしやすい」など、あれこれ口出ししたくなりますが、子どもには子どもなりのルールがあり、むりやり大人の基準を押し付けても、長続きしないそうです。

お子さんが小さくてまだ明確な自分ルールがないような場合は、戻しやすい定位置を一緒に見つけていくのもいいですね。そんなときは、以下の5つのポイントも参考にしてみてください。

「人生を救う片づけ」P35 より

●「モノが喜ぶ」置き場・置き方
1. 近く…使う場所の近くにまとめる
2. 高さ…頻度の高いものから、使いやすい高さに
3. 簡単…簡単に出し入れできる容器に
4. 縦ならべ…平積みしないで立てる
5. 知らせる…誰もわかるようラベリング

■こづかい帳で子どもの「金銭感覚」を見守る
子どもには、片づけだけでなく家事全般をうまくこなせるようになってほしいですよね。そのための基盤となるのが、お金とすこやかにつきあう感覚です。

© candy1812 - stock.adobe.com

井田さんは、3人の子どもたちに小学校に上がる前のお正月から、毎月のおこづかいと「こづかい帳」を渡し、きちんと記帳したら翌月もおこづかいを渡す、という方式をとってきました。ちなみにお正月からスタートするのは、お年玉というまとまったお金を手にするタイミングだから。

「親が預かっておくという考えもあるかもしれませんが、『自分の管理でお金を貯めていく』という意識は少なからず芽生えてくるので、わが家の場合は使い方を見守っていくという方針でした」

こづかい帳には、お金の出入りをありのままに記入。年に一度、自分の貯金口座にいくら回すか相談していたそうです。

「人生を救う片づけ」P107. より

井田さんのお子さんたちは大学生になったタイミングで、「こづかい帳」から費用別に管理できる「経済ノート」へ移行しました。すると、一人暮らしを始めた次男は、当初月10万円だった仕送りを半年後に5万円でいいと減額提示してきたそう。長い時間をかけて、お子さんたちにたしかな金銭感覚が培われていたことがわかります。

今はカード社会で、ネットショッピングも当たり前。「モノを買えばお金がなくなるという、当たり前の感覚が麻痺しがちな時代だからこそ、小さいうちから正直に記帳し正確に家計を把握する習慣をつけたいものです」と井田さん。親自身が家計簿をつけて家計をしっかり把握しておくことも、子どもの経済感覚を養うにはよいことだそうです。

本にはこのほかにも、子どもの手紙や作品の分類方法、思い出の整理の仕方など、お子さんがいるママが知りたい片づけのコツが満載。片づけや収納の考え方は家事全般や時間、お金の管理にも応用できます。ぜひ親子で片づけ上手、暮らし上手を目指してみませんか?

『「引き出し1つ」から始まる! 人生を救う 片づけ』
井田典子著(主婦と生活社) 1200円(税抜)

NHK「あさイチ」“スーパー主婦”で話題の著者、初めての書籍。番組で話題となった整理収納術、時間の使い方や、お金とのつきあいかた、 家事の考えをあますことなく語った写真つき・イラストつき55編のエッセイ。暮らしと心をラクにするヒントをたっぷりとお届けします。NHKの番組取材で訪れた「香港」「スウェーデン」の片づけ紀行も収録。

井田典子(イダノリコ)さんプロフィール
整理収納アドバイザー。相模友の会(婦人之友 読者の会)所属。NHKK総合テレビの情報番組「あさイチ」などで“片づけの達人”、“スーパー主婦”として活躍。主婦ならではの実践的な整理・収納術が好評で全国各地で講演会を行う。
HP:https://idanoriko.jimdo.com/

(古屋江美子)

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