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オトナ女性は良いものを長く使う。一つは持っておきたい真珠のアクセサリー

  • 2018.3.10
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日本でもっとも大きく、最古の湖として知られるびわ湖。そのびわ湖で育つ、美しくも個性的な真珠をご存知ですか? 滋賀県大津市にある「神保真珠商店」は、びわ湖真珠の魅力を現代に伝えるお店です。家業を受け継ぎ、同店の店長を務める杉山知子さんにびわ湖真珠についてお話を伺いました。

びわ湖真珠が貝の中で育つ期間は3~5年間

びわ湖真珠は、生産者の高度な技術に支えられながら、人の手の及ばない自然の中で育ちます。
「びわ湖は、淡水真珠養殖の発祥の地です。海で養殖される一般的な真珠は半年~1年のものが多いですが、びわ湖真珠は、無核真珠も有核真珠も3~5年という長い期間、貝の中で育ちます。そのため、真珠層が厚く個性的な真珠になります」(杉山さん)。
有核真珠というのは、生産者が母貝の中に貝殻を丸くした核を入れて育てるもので、核の周囲に真珠層が巻きつき丸い形になります。一般的な丸い形の真珠は、この有核真珠です。
一方、無核真珠には、核は入れません。貝が自らの力で真珠を形づくっていきます。だからこそ、すべてが真珠層でできたユニークな形の真珠ができあがります。
「無核真珠の技法は、びわ湖で生み出されたものです。現在では、いろいろな国で同じような技法が使われ淡水真珠が育っています」(杉山さん)。

もっと多くの人にびわ湖真珠を広めるために

びわ湖真珠は、養殖が始まった当初からヨーロッパやアメリカなどへの海外輸出が中心でした。「国内ではあまり流通していなかったため、滋賀県内の方でも、びわ湖で真珠が育っていることを知らない人も少なくないんですよ」(杉山さん)。
神保真珠商店の創業は、1966年。長く店舗を持たずに真珠を販売してきましたが、生産者から預かったびわ湖真珠を多くの人に知ってもらいたいという想いから、2014年、地元大津市に実店舗をオープンしました。その後、2017年の夏には、店舗の拡張を終えています。

研磨にも着色にも頼らないナチュラルな真珠

びわ湖真珠は、びわ湖の恵みだけでなく、生産者の高度な技術により形づくられています。
驚くことに、生産者は、ある程度できあがりをデザインしながら養殖施術を貝に施しているのだそう。「そのため、真珠のデザインは生産者がしていると考えています」(杉山さん)。
びわ湖真珠には、ベージュや深みのあるピンクなどさまざまな色がありますが、どんな色になるのかは貝にゆだねられています。
「母貝から取り出したあと研磨も着色もしていない、とてもナチュラルな真珠です」(杉山さん)。
色、形、照り。人の手と自然の力でつくり出されるびわ湖真珠は、一つとして同じものはないため、商品はすべて一点ものです。
「神保真珠商店では、いわゆる定番商品のようなものがほとんどなく、どんどん商品が入れ替わります」(杉山さん)。真珠の収穫にあたる浜揚げ時期は冬。その真珠が商品として店頭に並ぶのは、春ごろだそうです。新しい季節の到来が楽しみになりますね。

親から子へ、子から孫へ受け継ぐジュエリー

神保真珠商店に並ぶネックレスやリングは、金具の部分がシンプルなものばかり。これは、真珠の魅力がダイレクトに伝わるようにという想いからです。
「びわ湖の真珠は、とても普段使いしやすいものです。仕事中に着けても華美になりすぎませんし、どんな洋服にも合わせやすいとお客さまから嬉しい感想をいただきます。色も形もサイズも様々で、誰でも似合う真珠を見つけられるのは、個性豊かなびわ湖真珠ならではだと思います」(杉山さん)。
真珠層の巻きが厚く、長く愛用できるびわ湖真珠は、年月が経っても色褪せることないジュエリーです。親から子へ、子から孫へ受け継いでいる方も少なくないそうです。

個性豊かなびわ湖真珠がそろう神保真珠商店。あなたも自分だけのびわ湖真珠を見つけに、出掛けてみてはいかがですか。
writer / 酒井 牧子 photo / 神保真珠商店

取材協力

神保真珠商店
滋賀県大津市中央3丁目4-28 1階
電話:077-523-1254
営業時間:10:00~18:00
定休日:火曜日・祝日
http://jinbo-pearls.jp/

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