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3歳5歳7歳、3人子連れ避難の非常用グッズ「何をどれくらい?」収納のプロママが準備したのはこれだけ!

  • 2018.3.4
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いつくるかわからない地震や天災。備えはしっかりしておきたいけれど、何を、どのくらい用意すればいいか悩ましかったり、置き場所に困ったりしているご家庭もあるかもしれません。

ⓒtatsushi-stock.adobe.com

今回は、3人のお子さんのママで整理収納アドバイザーの本田和さん宅の、非常用グッズ&備蓄品」を拝見。日頃から、モノを増やす前に、使うシーンや家族の導線を念入りにシミュレーションし取捨選択されている、本田さんならではの工夫がたくさんありました。

■非常用グッズ「何を、どのくらい備えている?」5人家族の場合

もしも、大きな地震や災害が起きたら、まずは安全な場所に避難し、落ち着いた頃に自宅での避難生活を送ることが想定されます。そこで、本田さん宅では非常時の備えを、以下の2つを軸に用意されています。

・一時避難用の持ち出し袋
・自宅での避難生活用の備蓄品

では、どんなものを用意されているのか、具体的に見せていただきました。

<一時避難用の持ち出し袋(大人用)>
大人の持ち出し用バッグがこちら。中には、以下のグッズを入れています。

・絆創膏、ガーゼ、消毒綿、テープ、常備薬
・ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、マスク
・カイロ、アルミの保温シート
・携帯用トイレ
・水、お菓子

「備えはじめると、あれもこれもあった方がいい、とつい詰め込みたくなりますが、私の場合は迅速に動けることを最優先にし、持ち出し用バッグには最低限必要なものだけ入れています」と本田さん。

また、持ち出し用袋はリュックではなく、あえて斜めがけバッグを用意。

「夫が家にいない時に、私ひとりで3人の子を連れて避難するケースを想定すると、3歳の子と5歳の子はおんぶと抱っこで連れ出すことになるかもしれないと思っています。そうすると、リュックより斜めがけバッグの方がいいだろうと考えました」(本田さん)

斜めがけバッグには、すぐに使えるようにヘッドライトもセットしています。両手をふさがず、子どもも一緒に素早く避難できるよう、工夫されているのです。

<一時避難用の持ち出し袋(子ども用)>
本田さん宅では、7歳の長女用の持ち出し袋も用意。

・大人用とほぼ同様のものを少しずつ
・ホイッスル
・懐中電灯
ちなみに、まだ下の子がオムツをしていた頃は、オムツやおしりふきを子ども用持ち出し袋に入れていたそう。
ある程度大きいお子さんなら、負担にならない程度の非常グッズを入れた専用の持ち出し袋を用意しておくのも一案です。

これらの持ち出し用グッズは、玄関横のシューズクローゼットのすぐに手が届くところにセット。いざという時、どこからどうやって避難するかは家庭によってそれぞれなので、わかりやすく、手に取りやすい場所をあらかじめ家族と話し合い、共有しておくと安心です。

■自宅で避難生活…もしもの時に備えたペットボトルは○○本
次に、自宅で避難生活を送ることになった場合の備えです。本田さん宅では、5年間保存できる非常食の1週間分セットを2つ、水は500mlのペットボトルを約100本ストックしています。

「面倒くさがりな私でも楽に管理できるよう、セットのものを用意しています。セット品なら賞味期限がほぼ同時期なので、頻繁にチェックせずにすみます。ケースにも賞味期限を記したシールを貼っておけば、よりわかりやすくなります。

水は、2Lのペットボトルにするか迷いましたが、コップに移さず直飲みできる点と、賞味期限が近くなった時に、おでかけ用などに使い回せる点を考え、500mlで用意しました。

ただ、これだけの量の水を保管するには、けっこうなスペースが必要になります。もし、置き場所に困るようなら、使用頻度の少ないスーツケースやトランクの中で保管するのもひとつの手です。その場合も、マスキングテ―プなどに賞味期限を書いて貼っておけば、うっかり忘れを防止できますね。また、家族にも『ここに水が入っているよ』と共有しておけるといいですね」(本田さん)

日常的に食べているものを多めにストックしておくローリングストックについては、こんなアドバイスをいただきました。

「火を通さなくても食べられる食品が中心になるかと思いますが、非常用にと普段食べないものを用意すると、結局食べないままムダになってしまうことがあります。ローリングストックには、あくまで『いつも食べている、加熱の必要がないもの』を多めにストックするのがおすすめです」(本田さん)

■夜、地震が起こったら…? 暗闇でも対応「寝室の防災グッズ」

就寝中に大きな災害が起こり、停電となった場合、真っ暗な中避難することになります。そんなもしもの備えとして、本田さんが寝室に用意しているものがこちら。

・防災ソックス
・ホイッスル
・ランタン型ライト

「暗がりでも左右を気にせずさっと履けて、脱げにくいものを、と考えて防災ソックスにしました。いざという時、どっちが夫ので、どっちが私の? とあわてなくていいように、男女兼用サイズのものを2足用意。置き場が省スペースですむのも、ソックスタイプを選んだ理由のひとつです」(本田さん)

また、寝室とリビング、玄関といった要所には、震度4以上の揺れを感知すると自動点灯するライトを設置。

「普段はコンセントにさしたままですが、コンセントから外しても自動点灯するので、懐中電灯としても使えます」(本田さん)

今回は、本田さん宅の非常時の備えを見せていただきました。

本田さんのお宅でも、昨年までは用意していた下の子のオムツが今年は不要になっているように、家族構成やお子さんの年齢、住環境、ライフスタイルによって、必要な備えは変わってきます。

「整理収納も、自分や家族がよりスムーズに動くにはどうすればいいかな? と考えながら進めていきます。災害への備えもこれと同じで、いざその時、起こりうることに対し、どんな行動が必要になるかをじっくりシミュレーションすることが大切だと思うのです」(本田さん)

せっかく用意した非常用の備えも、いざその時にすぐ手にできるところになかったり、使い勝手がよくなかったりすると、意味がなくなってしまいます。そういえば最近、非常用グッズの中身を確認していないな…と心当たりがある方にとって、防災意識を見つめなおすきっかけになれば何よりです。

<お話をうかがったのは…>

▼本田 和さん
パーソナルスタイリングサロン「フルリール」主宰。整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級。自宅を開放してのお片づけセミナーや、骨格、パーソナルカラーに基づいたパーソナルスタイリングを手掛ける。6歳、4歳、2歳のお子さんのママ。

HP:フルリール
(コミヤ カホル)

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