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【真実のグルテンフリー】きちんと知って体の中からキレイになる!

  • 2018.3.4
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「グルテンフリー」という言葉、聞いたことあると思います。お菓子のパッケージにも書いてあったりしますよね。でもいざ「グルテンフリーって何?」と聞かれるときちんと説明できないと思いませんか。管理栄養士でフードコーディネーターの松本加奈美さんにグルテンフリーとは何なのか、そしてグルテンフリーな食生活をすると肌や体にどんな効果があるのかお聞きしました!

そもそもグルテンって、何?

“グルテンフリー”という言葉は、10年ほど前から注目され始めたと松本さんは言います。

松本さん:今また多くの海外セレブやアスリートたちが、この食事法を実践するようになり、私たちにとって、改めて関心の高いキーワードになっています。グルテンとは、小麦に由来するタンパク質の一種で、パン、うどん、パスタ、ラーメンなどの小麦食品に多く含まれています。このグルテンとは糖の一種であり、体にとってはエネルギー源となる大事な成分でもあるんですね。

ただ、グルテンの中には、“グリアジン”というタンパク質が含まれており、このグリアジンが脳内の中枢神経を刺激して食欲を増進させ、小麦粉をもっと食べたいという中毒性を生み出す働きがあるのです。そのため小麦食品を大量に摂取すると、もっと食べたい!という欲求がうまれ、小麦粉中毒という悪循環にはまってしまいます。実際、私もパン屋さんめぐりにはまっていた頃、パンばかりを食べたくなってしまい、1日3食、パンを食べている日もありました。今思うとぞっとするくらい小麦粉中毒だったと思います。つまり「グルテンフリー」とは、小麦を中心としたグルテンが含まれた食品を摂らない食事方法やグルテンを含まない食品のことをさします。

グルテンフリー食ってダイエットに効果はあるの?

そんなグルテンフリーですが、ダイエット効果のある食事法だと思っている人も多いと思います。

松本さん:そもそもグルテンフリー食というのは、小麦アレルギーや体質的な問題を改善するための食事療法に由来したもの。本来の目的はダイエットのためではありません。しかしこれだけ小麦粉食品が溢れている現在では、小麦粉を摂取しない食事はダイエットにつながるとして、新たな側面からも注目を集めるようになりました。

グルテンは消化吸収されにくい成分なため、代謝の効率が悪く、同じエネルギー源である他の糖質に比べて、脂肪の燃焼の効率も悪くなるため、グルテンの摂取を控え、エネルギー源を他の栄養素から摂取することが、ダイエットに効果的であることがわかってきました。また、先に述べたように、小麦粉には食欲を増進させる効果があるので、小麦食品を減らすことで自然と食欲を減らすことができるんですよ。

グルテンフリー食で気をつけるべきこと

小麦食品を食べる機会を減らすことで、体質を改善していくグルテンフリー食ですが、栄養面など、何も気をつけることなく実践しちゃって大丈夫なのでしょうか?

松本さん:精製された小麦粉は、カロリーはあってもビタミンやミネラル、食物繊維はほとんど含まれていません。つまりグルテンフリー食は、体に悪影響を与えるグルテンのみを排除するだけの食事法なので、著しく栄養が欠如するということはありません。ただし体のエネルギーとなる糖質が不足してしまうので、グルテンの代わりに米や蕎麦など炭水化物をしっかり食べ、必要な糖質をとるようにはしましょう。

グルテンフリーな生活をしていると得られる6つの効果

グルテンフリーを生活に取り入れると、ダイエット以外でも、さまざまな効果を得られます。たとえば……

・ 美肌効果
・ 老化抑制
・ 精神の安定
・ 集中力向上
・ 免疫力アップ
・ 疲れにくくなる

 主に挙げられるのが、上記6つの効果。もちろんこの効果は人によって出方が異なるため、まずは一定期間、グルテンフリー生活を試してみるのがいいと松本さんは言います。

松本さん:諸説などによると最低2週間以上グルテンフリーな生活を送ることで、上記のような結果が現れるといわれています。ただ、いきなり2週間継続して小麦粉・小麦製品を一切排除するというのは重荷!アレルギーじゃない限りはそこまでする必要はないと思います。それよりも1〜2日、グルテンフリーな日を設けてみるくらいがいいでしょう。
とくに女性は、パン屋さんめぐりが好きだったり、カフェでパンケーキやマフィンを食べる機会が多いですよね。だからこそ、無理せず食べる時は楽しみつつ、小麦食品を食べない日を設けることで、少しずつ自分の体の変化や効果を感じるのがいいのではないかと思います。

私自身も完全にグルテンフリーの生活をしたことはありません。ただ、先に言ったようにパン屋さんめぐりにハマっていた頃、さすがに自分で“まずい!”と思い、意識的に小麦食品を減らすようになりました。1〜2日グルテンフリーの日を設けることを定期的に繰り返し、これを約1ヵ月続けることでパンへの執着が消えたような気がします。今ではパンを食べたり、パン屋さんに行く機会はうんと減りました。こうした効果が自分で実感できると、体が食べたもので変化することに気づき、食生活改善のきっかけにつながっていきますよね!ただし管理栄養士の立場からすると、小麦食品含め、バランス良く多くの食品をまんべんなく食べてもらいたいと思います。

管理栄養士厳選!身近なグルテンフリーおやつ

グルテンフリーに挑戦する場合、いきなり食事から始めるのではなく、おやつから少しずつグルテンフリーを取り入れてみるのがやりやすいとか。でもどうやってグルテンフリーのおやつを探せばいいのでしょうか?

松本さん:まずは買う際に、パッケージの成分表示を見る癖をつけてください。成分表示で小麦粉が使われていないかを必ず確認すること。最近では小麦粉を使わない代わりに米粉や大豆粉などを使用した商品も増えてきているので、それらを選ぶのもいいと思います。グルテンフリー食として身近なものは、ナッツ、ドライフルーツ、干し芋、ヨーグルト、豆乳、甘酒。コンビニで手に入るサラダチキンも手軽な小腹満たしフードとしておすすめです。また、余裕がある時はグルテンフリー食同士を組み合わせた簡単アレンジも満足感が増しますよ。ただし、糖質を摂りすぎるとカロリーオーバーになってしまうので、量はほどほどにしておきましょう。

<たとえばこんな風にアレンジ>
●ヨーグルトにナッツやドライフルーツを入れることで噛みごたえアップ。
●干し芋に少量のバターをぬって焼くとコクが出て、満足感アップ。
●甘酒と豆乳を混ぜ、温めて飲むと満足度の高いドリンクに。

管理栄養士・フードコーディネーター
松本加奈美さん

1990年生まれ。4年制大学の管理栄養士学科を卒業。管理栄養士として働いた後、もっと家庭料理を勉強したいと思い、料理研究家に師事。現在、調理アシスタントをしながら、体のことを考えた手作りの家庭料理の良さを伝えたいと活動中。「kitchhike」にて、「shirokumakitchen」という名前で家庭料理を中心とした料理イベントを開催している。

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