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企画が通らない…OL時代の挫折から27歳で起業できたワケ #6

  • 2018.2.28
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企画が通らない…OL時代の挫折から27歳で起業できたワケ #6

いまや女性の働き方や生き方を選べる時代。ロールモデルにならうより、自分で新しい生き方を生み出す人が増えています。「好き」を仕事にして、自分らしい幸せのカタチを見つけた女性たちがどうやってそこにたどり着いたのか、インタビューしていきます。第6回目はPRやブランディングの経験を活かし、インフルエンサー事業で邁進するタグピク株式会社の安岡あゆみさんです。
企画・ZENKUMI /ライター・NAHOMI(Mediajo)
【好きなことで未来を創る】私がこの仕事をしている理由 vol. 6

インフルエンサー事業を営んでいます。

タグピク株式会社
安岡あゆみ さん
最近、インフルエンサーという言葉をよく聞きますよね。FacebookやTwitter、Instagramなどのソーシャルメディア上にたくさんのフォロワーを抱えている人を指しますが、私はそのインフルエンサーを起用したマーケティング事業を行う会社を経営しています。27歳で創業し、経営のほか企画提案、インフルエンサーディレクション、撮影イベントディレクション、企業アカウント運用、広告運用などをしています。

読者モデル時代のSNSで、PRとブランディングが好きに

なぜこの分野で起業しようと思ったのか。それは学生時代にさかのぼります。オシャレが好きだったので読者モデルをしていたんですね。当時、読者モデルはSNSで情報発信をすることがパフォーマンスのひとつでした。ブログをはじめ、Twitter、InstagramとあらゆるSNSを使いました。私もインフルエンサーのひとりだったのです。それらを駆使してさまざまなものをPRしているうちに、PRやブランディングというものに興味を持ちはじめました。将来の仕事にするという考えは夢にも思っていませんでしたが、自分というフィルタを通して何かを伝える楽しさや、誰かに喜んでもえる嬉しさをとても感じたのです。
その経験もあり就職は得意分野を活かしたいと思い広告代理店に入社しました。PRやブランディングがどんどん好きになりましたね。そのうち、海外のPRも学びたいと留学するつもりで会社を辞めたのですが、インフルエンサーのキャスティングを頼まれるようになり、気づくとフリーランスでPRの仕事が増えていきました。1年くらいたった頃でしょうか。ひとりでできることには限界があると感じるようになって……。そんな時に事業を創るプロフェッショナルである現在の役員と出会ったのです。Instagramの可能性にかける想いを伝えていくうちに事業のアドバイスももらうようになり一緒に会社を創ることになりました。

Instagram市場に感じた可能性

創業当時はSNSを活用したプロモーションが主流になりつつありました。商品やサービスのターゲットに沿ったカテゴリー(美容、食品、旅行など)のインフルエンサーに、企業の商品やコンテンツを実際に利用してもらいます。例えば、化粧品を実際に試してもらい、使用感や体験した感想などをPRとして自身のSNSに紹介してもらいます。ブランドや商品の認知度があがるきっかけとなり、その結果として人気に繋がることもあります。
現在ももちろんですが、当時は、SNSのなかでも、特にInstagramの市場の成長と可能性を肌で感じていました。というのも2015年は本国アメリカでは今の日本以上にInstagramが日常的に使われていて、街のいたるところにInstagramを使った広告やキャンペーン告知がありました。実際私の周りの感度の高い女性もブログやTwitterに少し飽きを感じ、今まで写真加工のみで使っていたInstagramにハッシュタグやブランドタグをつけたり、活用方法が変わってきたタイミングだったんです。日本でも市場的に成長するだろうと確信しましたね。
Instagramをプロモーションの中でうまく活用できている会社はありませんでしたから、誰もが使うSNSの1つになる前に基盤を作りたいと思いました。Instagramのフォロワー数を多くもつインスタグラマー(※)のリレーションを増やすこと、効果的なハッシュタグの付け方や写真の見せ方、プロモーションの1つとして有効的な活用方法を検証していきたかったのです。
今では多くの方がInstagramをやる時代。あの時に事業を始めたことで日本国内及びアジア圏の 3,500名超のインスタグラマーを束ねることができ、今は人工知能(AI)を活用した次世代型キャスティングシステムの開発など取り組んでいます。
※インフルエンサーの中でもInstagramのフォロワー数が多い人

「好き」だけでは成立しない難しさに直面

こうお話すると、順風満帆と思われそうですが、実はそんなことはなくて。人並みに挫折や悔しさは経験しています。それは、会社員時代のこと。こういうブランドを立ち上げたい、プロデュースをしてみたい、とやりたいことがたくさんありました。環境にも恵まれていていろいろなことに挑戦することもできたのですが、「絶対にうまくいく!」と思っていることでも実現できないことがあったのです。
どうしてかな?と市場調査のためにヒアリングを重ねたり、企画を練り直したり……。それでも実現できないことはあって悔しい思いもしました。今思うと、アイディアはよかったのかもしれないですが、それをビジネスに変えるという力が足りなかったのだと思います。会社はアイデアだけでは成り立ちません。それできちんと利益を上げられるのか、と問われたら、答えられなかったのかもしれないですね。

それでも続けられてきたのは……

あのときの悔しさは学びとなり、糧になったと思います。そして、好きなことを仕事にできたのは常に「自然体」を意識していたからだとも思います。私にとっての「自然体」とは2つ。まずは、いつでも正直に自分がやりたいと思っていることを発信し続けること。そして周囲の意見も受け入れるということです。いいアイデアだからといってもひとりでできることは限られています。拘りを持つことは大切ですが固執しすぎないということですね。
Instagramに可能性を感じてアイディアがあっても、フリーランスの時の私には事業を創るというスキルが足りていませんでした。私が事業を大きくすることができたのは、現在の役員やメンバーと出会い、やりたいことを熱心に伝え続け、さらに意見を聞いてアイデアをブラッシュアップすることができたからこそ。社会人時代に足りなかった「アイデアをビジネスに変える力」は発信と受信の繰り返しで手にいれることができたのです。

私の信念。失敗でもいいから進みたい

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もし、インフルエンサー事業やInstagramビジネスがこの先飽和を迎えても、私は成長を続けたいですね。成長というと人によって定義が違ったりすると思うのですが、「毎日一歩でも進むこと」ができているか確認するようにしています。新しい出会いを経験したり、知らなかったことを知ったり、新しい感情を抱いたり、毎日新しい扉を開き続けたいと思っています。たとえ周りからみて失敗と言われるようなことが起きたとしても、何か新しいことをしていたいです。

プライベートで最近はまっていること

インスタグラムと関連しているのですが写真にはまっています。週末は感性を磨くため、最新のカフェや美術館、建物、ミュージカルなどに足を運んでいます。撮影可能なスポットであれば、必ず写真を撮るようにしていますね。目の前にあるものをより良く魅せるというのは事業にも直結するので意識的に行っていますが、ただ美しいものを見るのが好きなんです。仕事の延長のようでもありますが趣味のひとつとして楽しんでいます。

コスメポーチの中身で欠かせないアイテム

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イヴ・サンローランのリップが大好きでお気に入りの色は複数本もっています。家でも会社でもどこでもつけられるようにしていて、自然体でいるためのツールのひとつです。

Information

取材協力:タグピク株式会社

企画:ミーズハー株式会社

(C)alexalenin/Gettyimages
(C)TARIK KIZILKAYA/Gettyimages

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