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「隠し事なしの関係」って、そんなにいいもんじゃないよ

  • 2018.2.27
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「なんでも言い合える関係になろう」
こんなスローガンを掲げて意気揚々と次からのデートに臨むも、仲良くなるどころか逆に関係にヒビが入ってしまったなんていうのは、この仕事をしているとよく聞く相談だったりします。
こういうのは、「彼氏に本当に伝えたいことを伝えられていない気がする。だから、相手も私に対して心を開いてくれないんだ」みたいな悩みから端を発することが多いように思います。


たしかに、伝えたいことがあるのに、本当はもっとビシッと伝えたいはずなのに、彼の前に出るといい顔ばかりしてしまうというのはそれなりに問題かもしれませんが、なんでもかんでもとりあえず伝え合うっていう関係は、「素直」とか「対等」っていうんじゃなくて、なんか窮屈な関係なんじゃないかという気がします。

■「伝えない」ことで保たれるバランス

冒頭であんなふうに書いておきながら、実は他ならぬ私自身がこの体験者です。


大学1年生のときに付き合っていた彼がいましたが、そのとき先輩から「お互いになんでも伝え合うことが長続きの秘訣だよ」って聞いたので、早速実践してみたんです。


そしたら・・・・・・。


まあうまくいかないこと。


頻繁に「女子と遊び行くわ」みたいなことを言われたり、「正直、ごちそうしてもらってお礼言わないとかどうかと思うわ」とか不満もたくさん伝えられました。「お互いの将来のために、小さなことでも我慢せずに言い合お?」って私から提案したくせに、「もうちょっと、隠せば・・・・・・?」みたいに思ってしまうんですよね。


そうすると彼はもちろん「お前がなんでも伝え合う関係になろって言ったんじゃん」と反論してきて、それはごもっともで、結果、1か月持たずにやめました。


たしかに、女子と会うみたいなのも、これまでもそういうことはあるんだろうなーとは薄々気づいていたけど、とくに気にしてなかったのが、いざ言葉にされると「そっか、その子はあなたのことが好きなのかもね」とか思えて傷つきました。


悪口も、どれも自分で「よくない」と思ってはいたけど、直接好きな人から言われてしまうと、「やっぱり、自分最悪だ・・・・・・」とすごく自己嫌悪に陥りました。


そしてわかったのは、これまではいろいろとお互いに「隠していた」おかげで案外うまく行ってたんだなーということ。そしてそれを今回お互いにブチまけあってしまったことで、その絶妙なバランスが崩れてしまったかもしれないこと。

■信頼してるから、聞かない

もちろん、好きな人に隠し事をされるのは嫌です。
だけど、どんな些細なことでもひとつでも伝えなかったら「隠し事」になってしまうとしたら、その関係はお互いにとってすごく窮屈なはず。


今日、おそらく自分のことを好きって思っている異性にデートに誘われたけど断ったこと。
元恋人から連絡が来て、なつかしいからほんのちょっとだけ電話をして、とくに会う約束とかはしなかったこと。


こういったイベントは、日常的に起こっていることなはず。それでも、「きっとそんなこともあるんだろうなー」と思いつつも、恋人を信用して、とくに何も言って来ない限りは、別に問題はないんだろうと思って考えなかったことにしておく。


こうやって、「恋人に伝えるべきことかどうかは自分で判断する」というのが、信頼し合うふたりの理想的な関係と思います。


例えば「彼女は心配性だから、こんななんでもないことを伝えて気を滅入らせるのもかわいそうだな」と、そりゃぶっちゃけ「伝えて面倒なことになりたくないしな」っていう保身も入ってはいるでしょうけど、こういう判断は尊重したいと思うし、私が逆の立場でも、信用してほしい。「お前のフィルターは信用できない。俺が判断するから、とりあえず全部こっちに情報はよこせ」みたいなのって、なんか嫌です。


また、「隠し事なし」のルールは、さらなる嘘を生んでしまうことにもなりかねません。


「今日女子とLINEしたわ」みたいなどうでもいいことを伝えつつ、「元カノとふたりで会った」なんてもっとどえらいことを隠すみたいな、そういう「スリル」すらも与えかねません。


もともと、いくら「隠し事なし」をルールにしたって、結局それが守られるかは相手次第。


だったら、そんな保証もなくて、ただ窮屈で相手に「タブーをおかすスリル」を与えてしまうかもしれないだけなら、最初から相手を信じるしかないって思うし、それができないのは、単に相手のことが信用できないっていうそれだけの結論なんじゃないかという気がするんです。(遣水あかり/ライター)


(ハウコレ編集部)

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