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セクハラやパワハラがなくならない理由とは

  • 2018.2.16
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セクハラやパワハラをする男って、ずる賢いようでアホなので、セクハラ・パワハラの被害にあった女性が考えているほど、いろんなことを考えていなかったりします。
そもそも狭い社内や狭い業界におけるセクハラ・パワハラなんて、いずれバレることなわけですよ。
バレて市長をクビになったとか、バレて左遷されたとか、結末は誰もがわかっていることです。
熟慮に熟慮を重ねる賢い男性にとったら、それは「割に合わないこと」だとすぐにわかること。

無駄な有能感に溺れている男たち

セクハラ・パワハラをする男って、幻想的有能感にあふれています。
たとえばある男に、優秀にして美人な女性アシスタントがつけば、「おれも優秀でかわいい女子と一緒に仕事ができる男になれた」と、彼は無駄に有能感を伸ばします。
これまで彼は平社員で、彼が思うところのパッとしない人々と一緒に仕事をしていた。それが会社からアシスタントをつけてもらえるほどの身分になり、かつ、そのアシスタントが美人で賢いとなれば、もう彼は有能感バリバリです。

で、そのアシスタントが彼に対して、「こいつアホやなあ」と腹の中で思いつつも、毎日ニコニコしながら接していれば、やがて彼は「この女子、おれに気があるな」と思うようになり、「これだけ毎日おれの前でニコニコしているのだから、きっとおれのことが好きにちがいない」と確信するにいたります。
無駄な有能感は、ありもしない未来の可能性を無駄に描かせる天才です。
で、たとえばアシスタントとふたりで飲みに行って、勘違いゆえセクハラやパワハラをはたらき……と、こういうパターンが多いのではないかと思います。

「おれも」と思う男たち

これ、問題は、こういうアホな男であっても、1度は「おいしい思い」をした経験があるということです。
つまり、アホなパワハラ・セクハラ男の前でパンツを脱いだ女子が過去にいた!

ゆえに男はアホだから「もう1回、おいしい思いができるだろう」とか「この女子も前の子と同じで人が良さそうだから、1回くらいチチを揉んでも、会社に内緒にしておいてくれるだろう」と思うわけです。
おいしい思いを1度たりともしたことのない男であっても、「権力とカネがあれば、女子がパンツを脱いでくれた話」を、どこかで誰かから小耳にはさんで知っているので「おれも」と思うのです。

実際に、カネと権力の前でパンツを脱ぐ女子って、いつの時代にもいますよね?
女子はパンツを脱ぎハダカを差し出し、男はそれに対してカネや仕事を与えるなど対価を支払う――こういう関係がダメになったとき、彼を恨んだ女子が、彼をセクハラで訴える、なんてことだってあるわけです。

パンツ脱いだの、誰?

セクハラやパワハラがまかりとおると思っているアホな男が今でもいるというのは、そういうアホな男の前でパンツを脱いだ女がいるから(いたから)、ということです。
つまりセクハラやパワハラがなくならないのは、「ある種の女たち」が、男をそのように教育してしまっているから。

すべてのセクハラやパワハラの構造がこうだとは思いませんが、とくに華やかだとされている世界におけるセクハラやパワハラの構造の1つは、あきらかにこういうものです。
だからセクハラで訴えられた男の中には、「今回は運が悪かった」とか、「今回は、深夜の社内でチチを揉んだことをチクる女に当たってしまった」などとしか思っていないヤツがいるのです。「今回は」ってことは「次回はもっとうまくやる」ということだからね。
ところで、簡単にパンツを脱いだ女は誰やねん?(ひとみしょう/文筆家)

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