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悩ましいソファとTVのレイアウト☆まずはTVボードを選ぶ基準から考えよう

  • 2018.1.31
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リビングの家具の配置では、ダイニングテーブルとの兼ね合いも大事ですが、ソファとTVをどのように配置したらいいか頭を悩ませることはありませんか?TVの大きさによって、「視聴するのに近すぎないか?」「どれ位の高さなら疲れずに観られるのか?」など、わからないことが多いと思います。レイアウトの前に大事なTVボードを選ぶ基準や注意点、TVボードとソファのレイアウト例をご紹介します。

TVボードの選び方

TVボードを選ぶ基準

どこからTVを見るのかを決めてからTVボードの高さを選ぶ TVやAV機器の重さに耐えられるか? 背面にコードを通すための穴が空いているか? 熱を逃がす構造になっているか? TVボードの幅とTVのバランスが取れているか? 

①どこからTVを見るのかを決めてからTVボードの高さを選ぶ

目が疲れにくいTVの高さ

人の自然な目線の高さは、水平よりも少し下になると言われています。TVを見るときも、目線の10~15°下にTVの真ん中が来る目線にすると良いそうです。目線より上にTVの中央が来ると、見上げるような感じになり、疲れてしまいます。以下にご紹介する高さはあくまで目安で、身長により変わってきます。 

座る場所別TVボードの高さ

床座りでTVを観るとき・・・TVボードの高さ ~40cm リビングのソファからTVを観るとき・・・TVボードの高さ 40cm~50cm ダイニングのチェアからTVを観るとき・・・TVボードの高さ 50cm~ 

②TVやAV機器の重さに耐えられるか?

TVは薄型ですが、画面サイズが大きくなっているので意外と軽くありません。荷加重がオーバーしていると、TVを置いているうちに天板が反ってしまいます。天板が反ると、引出しが開きにくい、扉が開かないということが起こります。サイズが良いと思ったものが、TVを乗せても大丈夫とは限りません。必ずTVボードの荷加重を確認することが必要です。組み立て式のものは、完成品と比べて強度が弱いことが多いです。荷加重が書いておらず、店員さんに聞いてもはっきりしない場合は購入しない方が良いでしょう。

③背面にコードを通すための穴が空いているか?

TVボードの中には、DVDレコーダーやゲーム機などのAV機器を入れるため、背面の壁のコンセントにコードを差す必要が出てきます。いちいちコードをTVボードの外へ出してぐるっとまわすのではなく、TVボードに配線用の穴が空いていれば、そこから最短距離で出すことができるのです。当たり前についていそうな、この配線用の穴。稀に使い勝手を想定せず、デザイン性だけを重視して作られたTVボードには、この穴が空けられていないことがあります。穴が空いていないと、場合によっては延長コードを使うことになり、配線がごちゃついてしまいます。

④熱を逃す構造になっているか?

TVボードの中に入れた、DVDレコーダーやゲーム機などは、使用中にかなりの熱を放ちます。ほこりが入らないように普段から扉を閉めたままで使っている方も多いですが、それだとTVボード内に熱がこもります。取扱い説明書には、通気性のよい所で使用するように書かれています。熱がこもり過ぎるとどうなるかというと、熱暴走を起こして、自動的に電源が落ちてしまうこともあるそうです。

熱がこもらないようにする方法

扉なしのTVボードを選ぶか、扉つきの場合は使用中だけでも扉を開けておく 中に物を詰め込み過ぎず、ゆとりをもってしまう AV機器用のすのこなどを敷いて風通りを良くする パソコン用の冷却ファンを使う 

⑤TVボードの幅とTVのバランスが取れているか?

TVがTVボードより大きいと不安定ですし、逆に大き過ぎるTVボードを選んでも、さみしい印象になってしまいます。見た目のバランスが取れたTVボードを選ぶには、両脇がTVより5~10cm大きいTVボードを選ぶのがおすすめです。これから購入する場合は、買いたいTVのサイズを考えてTVボードの幅や高さを選ぶことが大切になります。

TVをレイアウトする前に注意したいこと

最適視聴距離

TVを観ていて疲れにくい最適視聴距離は、TVの画面高の3倍が基本になります。例として、50インチのTVの画面高が約62.3cmだとしたら、62.3×3=186.9cmです。そのため、最適視聴距離は約190~200cmとなります。6畳の部屋(幅255×奥行340cm)の、長手方向の壁に3人掛けソファを置くとちょうど良い距離になります。これ以上大きいTVにするには、もっと広い部屋にする必要があります。

コンセント位置の確認

最近の住宅は、2口コンセントとTVコンセントが一緒になったコンセントカバーがついていることが多いです。TVを置く位置によっては、アンテナケーブルや電源コードとコンセントの間に延長コードが必要な場合もあります。そんなときは、配線をきれいに隠す配線モールが便利です。白い壁なら、白い配線モールを使えば壁に同化して目立ちません。

通路スペースを確保する

TVボード、ソファ、リビングテーブル、ダイニングテーブルとの間には通路スペースを確保することが大切です。

TVとソファのレイアウト例

窓とTVを直角にレイアウトする

窓に向かって右がTV

定番のレイアウトです。太陽の向きによっては、画面に日射しが入り込んで、TVが観えにくいこともあります。カーテンやブラインドなどで昼間の光も遮ることが必要です。こちらの例では、TVボードの後ろにウッドパネルをつけて、リビングのアクセントにしています。 

窓に向かって右にTVで、L型ソファの場合

2面に掃き出し窓がある例です。長手方向の左側にL型ソファ、右側にTVボードを置いています。L型ソファとは、2人掛けの片肘ソファと足をのばして寛げるカウチソファをL型に組み合わせることのできるソファです。スペースは必要になりますが、足をのばしてTVを観たり読書をしたり、横になることができ、様々な寛ぎ方ができます。 

上の写真を別角度から撮影したものです。縦長のLDKで、キッチンカウンターに対してダイニングテーブルを直角に置いています。カウンターにダイニングテーブルをつけず、両側に通路を取ってもゆとりがあり、L型ソファも置けています。かなり広めのLDKの例です。 

窓に向かって右にTV。あえてソファを置かない選択

キッチンカウンターに対して、ダイニングテーブルを直角に置いており、ダイニングスペースをゆったりとっているため、通路も確保するとリビングスペースにあまり余裕がない場合。 

もしくは、余裕があっても赤ちゃんや小さい子供がいる場合は、あえてソファを置かないという選択もあります。ソファから子供が落下したら危険なため、ラグの上で広々を遊ばせるようにします。さらに、スペースに余裕がない場合は、TVを壁掛けにしてTVボードも奥行きがせまいものを選ぶと良いでしょう。 

窓に向かって左がTV

これも定番のレイアウトで、先ほどの例とは逆の位置に置いた場合です。3人掛けソファと1人掛けソファをL型に配置しています。TVボードの後ろの壁にはエコカラットを施工し、リビングのアクセントと消臭の機能性を兼ねています。

窓に向かってTVが左で、L型ソファの場合

先程と同様に、左側にTVを置き、右側にはL型ソファを置いた例です。こちらは、ダイニングテーブルをキッチンカウンターと平行に置いています。ダイニングスペースをコンパクトにし、L型ソファが置けるようにリビングスペースを優先して広くとっています。 

窓の左側、短手方向にTVを置いた場合

短手方向の幅があまりなく、長手方向に余裕がある、細長いLDKの例です。短手方向にTVボード、2人掛けソファ、ダイニングセットを縦にレイアウトしています。腰窓の下にTVを持ってくることもできますが、掃き出し窓からの直射日光でTVが観えづらくなってしまいます。 

省スペースを有効活用

掃出し窓に対して直角に3人掛けソファを配置していますが、リビングスペースがあまりなく、すぐ隣にダイニングスペースがある場合です。この場合は、通路をとるためにソファの前にはリビングテーブルを置かず、何か物を置きたい場合はサイドテーブルを使います。TVは壁掛けにして、TVボードを置かないことで空間をすっきりさせています。 

上と同じお部屋のダイニング・キッチン方向を見た写真です。先ほどはTVに直角に置かれていたソファを、TVと向かい合うように模様替えされています。空間を広く使いながら、TVも見やすくなっていますね。 

壁掛けTVのみの例

こちらも、壁掛けTVのみの例です。この場合は、キッチンカウンターの側面にダイニングテーブルをつけています。TVボードもリビングテーブルも置けそうなスペースはありますが、ハンモックを吊るしているため空間を広くとっています。シンプルミニマムインテリアでも、壁掛けTVのみにするとすっきりしたイメージになります。 

窓の反対側にTVを配置する

掃出し窓の前にソファ

掃出し窓の前に3人掛けソファを置き、その反対側にTVを置いた例です。間取り上、大きな壁が1面しかないお部屋で、空間を細長く見せたい場合のレイアウトです。ただし、光の差し込み具合によってTVが観づらいこともあります。そのためブラインドなどで、明るさを確保しながら直射日光を遮る工夫が必要です。日中あまりTVを観ず、観るのが夜だけという場合なら心配いらないでしょう。 

腰高窓がたくさんある場合

こちらは掃き出し窓がなく、たくさんの腰高窓のあるLDKの例です。長手方向の壁にTVを置き、その向かい側にソファを配置しています。全て腰高窓なので、どの窓下にTVを置いても比較的自由にレイアウトできる間取りといえます。 

リビングに窓がない場合

こちらは隣が和室で、TVの後ろもソファの後ろも壁になっており、窓はキッチン後ろのみの間取りです。壁が多いため、向かい合せに家具を配置することができます。こちらの場合スペースは十分にありますが、シンプルな北欧モダンのインテリアのため、TVはあえて壁掛けですっきりさせ、TVボードも取っ手など何もデザインがないシンプルなものを選んでいます。 

反対側の写真になります。キッチンカウンターの側面に、ダイニングテーブルを平行にくっつけた例です。リビングスペースをゆったり取ることのできる間取りです。 

まとめ

TVを観るためには、気を付けなければいけないことがいくつかあります。そのためには、最適なTVボード選びが大切です。TVボードは、単純に幅や高さだけで選ぶのではなく、他にもAV機器との兼ね合いで注意事項があることをご紹介しました。リラックスできるリビングの条件とは、間接照明やお部屋のカラーだけでなく、TVをストレスなく観られる配置や動きやすい動線など機能的な点も満たしていることです。急いで家具を購入しないで、じっくり考えましょう。

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