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茶トラの子猫が教えてくれた「嘘をつかずにまっすぐ生きる」ということ

  • 2018.1.21
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猫の猫らしい行動に、自分の生き方を重ねてハッとする瞬間があります。シンガーソングライターの笹倉慎介さんも茶トラのトトちゃん(メス・4ヵ月)に教えられた一人。3回連載の最終回で笹倉さんが語ってくれたのは、トトちゃんからの一番の教えでした。

食事も、散歩も、トイレも一緒!?

茶トラのメス猫・トトちゃん(生後4ヵ月)を保護して“おとーちゃん”になったのは、シンガーソングライターの笹倉慎介さん。笹倉さんが経営するレコーディングハウス兼カフェへの出勤も、近所の公園への散歩も、買い出しも、食事も、トイレも、眠るのも、笹倉さんとトトとはいつも一緒です。…ん?トイレまで?

「人間のトイレと同じ空間に猫のトイレを置いているんです。トトが用を足したい時いつでも入れるように扉を開けておくのですが、僕がトイレへ立つと後をついてきて、一緒に用を足すのが習慣になっているようで(笑)」

トトちゃんが来てから、笹倉さんのインスタグラム(@sasakura_shinsuke)はトトちゃん一色。

「以前は音楽のことについてアップしていたけど、テクニカルな話とかどんどんマアックになり過ぎちゃって、『これ、見てる人面白いのかな?』とか、音楽で表現することと、SNSで発信することは別物だから、なんかこうなかなか更新できなくなって。
でも、トトが来てからはもう単純に、『見て見て!うちの子、可愛いでしょ?』みたいな衝動でアップしまくってます(笑)。写真自体を撮る頻度も格段に上がりましたし、更新頻度も比べものにならないくらい上がりました」

顔色をうかがわれない、嘘をつかれない清々しさ

『猫が教えてくれること』という本記事のテーマを聞いて、笹倉さんの頭に一番によぎったのは、「真っ直ぐな気持ちを相手に伝えること」だったそうです。

「猫って、嘘つかないじゃないですか。つけないというか、そもそも『嘘って何?』みたいな。僕が抱っこしたくても、トトが抱っこされたくなかったら、ちゃんと嫌がるわけです。『お腹が空いた』、『嬉しい』、『嫌だ』と、どんなときも嘘のない、真っ直ぐな気持ちを伝えてくれます。
意思表示することの美しさ、それを受け取る清々しさ。顔色をうかがわれないことって、嘘をつかれないことって、こんなに気持ちいいんだなと」

もっとワガママに、もっと真っ直ぐに

「人って、常に自分ではない誰かのために生きているようなところがあるじゃないですか。意思表示をワガママだと捉えたり、そう捉えられないように自分の気持ちをごまかしたり。
たとえば食事に行くような場面でも、『何、食べたい?』、『特に…おまかせします』みたいな。でも、それって実は誰も得していない。『お肉の気分です』『気になっている店があるから、そこに行きましょう』と限定的なチョイスをする方がよっぽどいいよなって。
もっとワガママに、もっと真っ直ぐに、自分の気持ちを伝えようと思うようになりました。トトのまっすぐな気持ちを受け取って、清々しいなと思えたり、トトをより知ることができたり、お互いのコミュニケーションが取りやすくなったように、人と人でも試してみようと思って」

猫を見習って、相手の顔色をうかがわず、自分の気持ちに蓋をせず、真っ直ぐはっきり今の気持ちを伝えよう。それで相手の顔色が変わっちゃったら…なんて露とも考えないところまで猫を見習って。リアクションが悪かったら?そう、耳の裏でもポリポリ掻いてやり過ごせばいい。トトちゃん、やってみるね。いろんな教えをありがとう。
writer / 宇佐見明日香 photo /工藤朋子

取材協力

シンガーソングライター笹倉慎介
https://www.sasakurashinsuke.com/

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