『8年越しの花嫁』vs『DESTINY』 「正月映画2位」の座をめぐる熾烈な勝負、その行方は?

有力な公開作がなかった先週末。動員ランキングの上位の5作品は前週とまったく同じ顔ぶれで、違いは、前週4位だった『8年越しの花嫁 奇跡の実話』が3位にランクアップ、前週3位だった『DESTINY 鎌倉ものがたり』が4位にランクダウンしただけ。松竹、東宝、それぞれの2018年正月映画の目玉作品であったこの2作品は、昨年末からずっと熾烈な「『最後のジェダイ』に続く正月映画2位争い」をしている。

昨年12月9日に公開された『DESTINY 鎌倉ものがたり』。公開から6週目を迎えた先週末の成績は動員8万9,000人、興収1億1,300万円。累計動員は先週末の時点で215万1033人、累計興収26億9581万5,600円。配給の東宝にとって実写作品としては昨年7月公開の『君の膵臓をたべたい』以来となる、久々の興収30億円突破の可能性が高まってきた。

『DESTINY 鎌倉ものがたり』から1週遅れて12月16日に公開された『8年越しの花嫁 奇跡の実話』。公開から5週目を迎えた先週末の成績は動員9万3,000人、興収1億1,800万円。こちらは先週末までの累計動員が177万1000人、累計興収が22億2200万円。配給の松竹にとって実写作品としては実に2016年7月公開の『HiGH&LOW THE MOVIE』以来となる、興収20億円の大台を超える作品となった。

『DESTINY』vs『8年越しの花嫁』の対決は映画の動員ランキングだけにとどまらない。『DESTINY』公開前日の12月8日には同作品の主題歌として宇多田ヒカルの「あなた」がダウンロード限定シングルとしてリリース。『8年越しの花嫁』公開4日後の12月20日に同作品の主題歌としてback numberの「瞬き」がCDシングルなどでリリース。もともと両者ともに人気アーティストだけあって初動から好調なセールスを記録していたが、iTunes Storeをはじめとする音源販売サイトのソングチャートでは、年が明けてからもずっとこの2曲はチャート上位をキープし続けている。例年、年明けの音源販売サイトのソングチャートは紅白歌合戦で歌われた曲が上位を独占するのだが、1月1日付のiTunes Storeの国内ソングチャートでも、トップ15でこの2曲だけが「紅白とまったく関係ない曲」としてランクインしていた。

両作品では、「あなた」、「瞬き」ともにクライマックス&エンディングの「ここぞ!」というタイミングで大々的に使用されている。効果的なタイアップ(アーティストのチョイスだけでなく、作中でどのように使われているかも重要)は映画と曲のヒット、双方に大きな相乗効果を生むことがまた証明されたことになる。

東宝と松竹の興行的なバックアップ力の差もあって、現状で興収30億円を射程に収めている『DESTINY』を、1週遅れの公開とはいえここから『8年越しの花嫁』が追い抜くことは至難の業。「正月映画2位」の座は『DESTINY』でほぼ決まりだが、近年の東宝と松竹の正月興行(に限らないが…)の圧倒的な大差を踏まえると、この勝負に敗者はいない。2018年の実写日本映画興行は、とても幸先のいいスタートをきった。(宇野維正)

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