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金継ぎの魅力と調和の哲学を教えてくれる『金継ぎ手帖 はじめてのつくろい』【本のタネ】

  • 2017.12.29
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“金継ぎ”と聞くと、なんとなく、難しそう、時間がかかりそう、材料の値段も高そう…なんてイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。金継ぎは割れたり欠けてしまった陶磁器をうるしで接着し、継ぎ目を金、銀、朱色などで飾る伝統的な修理技法。本書は、そんな金継ぎのワークショップを約10年に渡り、おこなってきた著者、ナカムラクニオさんによる金継ぎ入門書です。

モノを修復し、気持ちを修理するということ

ナカムラさんが金継ぎに興味を持ち始めたのは、30歳のころ。

「開運!なんでも鑑定団」というテレビ番組の担当ディレクター時代に、取材先でもらったお気に入りの湯のみが小さく欠けてしまい、どうにか直したいと試したのが始まりでした。

世界の“修復”をめぐる冒険へ

それから、すっかり金継ぎの魅力に目覚めたナカムラさん。金継ぎの技術も磨きながら、金継ぎの本質を探求する気持ち強くなり、パプアニューギニア、ヨーロッパ、トルコ、インド…と「世界の“修復”をめぐる冒険」を重ねていきます。そして、見つけ出した答えとは――?

金継ぎの魅力や、金継ぎが持つ調和の哲学を、やさしい言葉とユーモアで教えてくれる本書。金継ぎの技法はもちろん、歴史や作例、「うつわ用語の基礎知識」のほかに、詩人の谷川俊太郎さんや、D&DEPARTMENT PROJECT 代表取締役会長を務めるナガオカケンメイさんとの対談も掲載。うつわと暮らす生活がより広く、楽しくするだけではなく、モノが手に入りやすい時代の中で、本当に大切にしたい͡コト、モノについて考えるきっかけをくれる一冊です。

・ナカムラクニオ『金継ぎ手帖 はじめてのつくろい』(玄光社)

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