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歴史ある京町家で伝統と革新に出合う。京町家のゲストハウス

  • 2017.12.26
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築140年の本物に触れたい人が集うゲストハウス&サロン

京都・岡崎。平安神宮のすぐそばにある「ゲストハウス&サロン 京都 月と」は、築140年の伝統ある京町家。古くから京都大学の学生や留学生の下宿だったこの町家が、ゲストハウスとして生まれ変わりました。

白壁に赤いのれん、右にシンプルなオーナメントがあるだけの外観は、ゲストハウスらしさを感じさせず、すっと通り過ぎてしまうほど街並みに溶け込んでいます。

文化人が集った歴史ある京町家でその面影に触れる

オーナーの祖父母が長く住んでいたこの町家は、伝統のある調度品が多く残っていました。これをたくさんの人に目にしてほしくてこちらのお店を始めたと言います。

螺鈿細工の物入れや豪華な刺繍が施された絹の座布団など、現代では作ることも難しい調度品がさりげなく室内を彩っています。

店名である「月と」とは小説家・谷崎潤一郎氏の「月と狂言師」から。家族ぐるみの付き合いをしていた谷崎氏はオーナー祖父母との思い出をこの随筆に綴っており、それが屋号となりました。

趣の異なる4つのお部屋。香りの違いも京都らしい

ゲストハウスのお部屋は2Fの4室。それぞれに趣向を凝らし印象の違う部屋となっています。

陽当たりの良いあたたかな「春の間」。光と陰の中で過ごす静かな「夏の間」。午後の夕日が心地よい「秋の間」。アートが楽しめる「冬の間」。部屋ごとに違う香りを焚き染め、好みに合わせて選ぶことができます。

特に「冬の間」はイラストレーター村田篤司氏のイラストが壁を飾る、他の3室とは趣を異にする部屋。どの部屋も、かつてここに集った学生たちの息吹を感じられることでしょう。

日本文化を未来に繋げるサロンとしての「月と」

「月と」には、宿泊のため以外のフリースペースがあります。文化やアートが楽しめるサロンとしても利用されているのです。

この「月と」の取り組みは、経済産業省の「第3回全国創業スクール選手権」でグランプリを受賞しました。

三味線ライブや香り作りのワークショップなど、日本文化を未来に繋げていく試みは、訪日外国人客だけでなく、日本人旅行者、加えて地元の人にも刺激的でかけがえのない体験を提供しています。

めざすのは「明日からの私が変わる」場になること

実家に帰ってきたかのような居心地の良さを味わえる「月と」のコンセプトは、「非日常の場に身体と心を置くことで明日からの私が変わる! 」。140年の歴史ある町家で出会う伝統と革新に刺激され、新たな発見の驚きが味わえる、そんな場になってほしいとオーナーは言います。

「月と」で食事の提供をしないのもこだわりのひとつ。ガイドブックに載っていない近所の名店を紹介し、京都とゲスト双方の新たな発見の手助けをしているのです。

「ゲストハウス&サロン 京都 月と」は京阪電車鴨東線「神宮丸太町駅」4番出口から東に徒歩6分。京都市バスなら206系統「熊野神社前」から徒歩1分の場所にあります。近くにコインパーキングもあるので、車での旅行でも利用できます。京都に訪れたときはぜひ、こちらのゲストハウスを利用してみてください。

スポット情報

  • スポット名:ゲストハウス&サロン 京都月と
  • 住所:京都府京都市左京区聖護院山王町19-7
  • 電話番号:075-771-2258
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