子どもの進路にも影響が!? 既婚者のタブーなSNSの使い方3つ

【ママからのご相談】

40代です。子どもが2人とも大学生になり、就職の心配はあるものの大方の子育ては終わりました。同じような立場にある学生時代の友人から先日、「大学のテニスサークルで一緒だった元カレとFacebookで再会して、こないだ2人きりで食事に行っちゃった。この先どうなって行くかちょっとコワイけどちょっと楽しみかも……」といった内容のメールが届き、あきれています。

私のような“慎重派”にとってFacebookは元々怖い面を多々内在しているように見えますが、“焼け棒杭に火がついた離婚”以外にも、既婚者が気をつけなければいけないSNSにおける“NG”について、教えてください。

●A. 家族を持つ“大人”がやってはいけないことの全てに気をつけるべきです。

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

ご相談者さまのお友だち、困ったものですね。同窓会の打ち合わせなど、必要があって会食するのはいいとしても、かなり能動的に配偶者以外の異性との恋愛的状況を楽しむことは、たとえ深い関係にまでは至っていないにしても今後の家族の関係や人間関係全般を一気に崩壊させる恐れをはらんだ、由々しき行為といえます。

もっとも、こういった“不倫”の問題に限らず、家族を持っている大人の人間がSNSを使用するに際して決してやってはならないことというのは少なくありません。

以下の記述はここ数年来、「SNSに人生を壊されそうになった」という主旨の相談に向き合ってきた、都内でメンタルクリニックを開業する精神神経科医師に伺った話しに基づいて、すすめさせていただきます。

●既婚者がSNSでやってはいけないこと3つ

●(1)子どもの学校と通学経路を特定できる情報

既婚者がSNSを使う場合、まず第一に気をつけなければならないのは、子どもの学校と通学経路を特定できる情報がアップされていないか、ということです。

『そうでなくてもSNSの中は“獲物をあさる眼”で溢れているのに、実名を原則とするFacebookで子どもの学校や通学経路を特定されてしまうような情報を公開するということは、子どもへの背信行為に他なりません。幼児や児童・生徒に限らず、大学生で年齢的には成人した子どもたちに対してでも、ストーカーなどの犯罪者たちの眼が常に光っていることに変わりはありません』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神神経科医師)

●(2)債権者に資産の存在を知らせる情報

借金があった人でもきちんと自己破産の手続きをふみ、免責を得ている方ならばいいのですが、現在でも履行義務が生きている債務がある人の場合、債権者に資産の存在を知らせるような情報をSNSで公開することは、家族を不安に陥れる恐れがある危険きわまりない行為です。

金融債権者はもちろんですが、もっと恐ろしいのは公正証書を手に入れている個人や取引先などの一般債権者たちで、彼らはFacebookをはじめとするSNSを使って債務者の現況を虎視眈々と監視しています。

『ひとたび返済が滞ったようなとき、債権者たちは債務者の家族の命綱の売掛金などであっても公正証書をもとに法的手段による回収を試みます。債務者本人は仕方ないにしても、そのような不安に満ちた状態に一瞬にして置かれる家族のことを考えたら、売掛金に限らず自動車や生命保険など、いかなる資産についてもその情報をアップすることは、家庭を持つ大人がするべきことではありません』(前出・精神神経科医師)

●(3)子どもの就職に不利になる情報

伴侶や子どもを持っている既婚者がSNSを使う際に気をつけなければいけないことの3つめとして、“子どもの就職に不利になる情報を公開しない”ことが指摘できます。

私たち大人であれば皆それぞれのスタイルを確立していて、例えば行政の至らない点について鋭く批判する評論家はそれでもってご飯を食べることができます。ところが評論家の子どもたちがこれから採用試験を受けたいと考えている多くの企業にとって、行政は大切な“お得意様”であり、「あなたのお父さまは辛口評論家の○○さんですよね。あの方の家庭でお育ちになったあなたは、うちにはちょっと……」と、子どもたちは言われてしまう恐れがあるのです。

『本来であれば、そのような理由で子どもたちが落とされるといったことは、あってはならないことです。しかし残念ながら、わが国に限らずSNSが発達した国々では、就職希望者に少しでもその企業の不利益につながるような要素があった場合には採用は控えておくといった事実が存在していることが、英国のある調査でわかっています』(前出・精神神経科医師)

●その人が居る“社会的類型”と親和性が高いSNSを選ぶことも大切

いかがでしょう。参考になりましたでしょうか?

最後に、既婚者がSNSを利用する場合、その人が所属している“社会的類型”と親和性が高いSNSメディアを選択することも大事だということを、申し添えておきたいと思います。

Facebookについていえば、確立された社会的地位を背景にして十分な防犯システムをすでにお持ちの方々にとっては非常に有益なSNSメディアではありますが、一般の庶民にとってはその実名主義に内在する無防備さがとても気になる点ではあります。

一方でTwitterは、“言葉を操る能力”“画像・動画を編集する能力”に長けた人にとっては大きな武器になるSNSです。匿名が許されるため問題あるアカウントも多いという欠点がありますが、巨大自然災害に直面した人間の悲しみをうたい続けた学校の先生が、一躍全国的に有名な詩人になったりするケースが多々ありうるSNSメディアだといえるでしょう。

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いずれにしても、SNSを使うのは人間です。既婚の人がSNSを楽しむ場合には、パートナーや子どもたちを知らず知らずのうちに危険な状況・不利な状況に追いやるようなことをしていないか、ときどき立ち止まって確認するようにしてください。

(ライタープロフィール)

鈴木かつよし(エッセイスト)/慶大在学中の1982年に雑誌『朝日ジャーナル』に書き下ろした、エッセイ『卒業』でデビュー。政府系政策銀行勤務、医療福祉大学職員、健康食品販売会社経営を経て、2011年頃よりエッセイ執筆を活動の中心に据える。WHO憲章によれば、「健康」は単に病気が存在しないことではなく、完全な肉体的・精神的・社会的福祉の状態であると定義されています。そういった「真に健康な」状態をいかにして保ちながら働き、生活していくかを自身の人生経験を踏まえながらお話ししてまいります。2014年1月『親父へ』で、「つたえたい心の手紙」エッセイ賞受賞。

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