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【速報】若手デザイナーの登竜門「H&M デザイン アワード 2018」はステファン・クックが受賞!

  • 2017.12.1
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ステファン・クックと彼が手がけた2018年春夏メンズコレクション。
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ロンドンにて11月30日(現地時間)、「H&M デザイン アワード 2018」が開催され、優勝者にステファン・クックが選ばれた。セントラル・セントマーチンズのMAプログラムの卒業生である彼は、最大50,000ユーロの賞金やH&Mでのインターンシップを経験する権利を獲得。メンズファッションを専門とするクックが受賞の喜びを語ってくれた。

ジェンダーを超えた服作りで賞賛を浴びたステファン・クックのこれから。

 2018年H&Mデザインアワード受賞が発表された。見事に受賞を果たしたのは、セントラル・セントマーチンズの学士・修士課程を修了したステファン・クックだ。コレクションでは、写真がデジタルプリントされた合成素材のデニムジーンズ、柔らかい織りのジャケット、プラスチックで組み立てられたチェーンメールのジレなどがラインナップしていた。

クックの受賞に関して、H&Mのクリエイティブ・アドバイザー、アン・ソフィ・ヨハンソンは次のように述べた。「クリエイティブで芸術的、そして革新的です。見事なベストミックスですね。新しさに加えて、親しみやすさも備えているので、誰もが着られる服に仕上がっています」。また、同じく審査員を務めたプレジデント・フロリアーナ・デ・サンピエール・アソシエイツのフロリアーナ・デ・サンピエールは、「クックを選んだのは彼がとてつもなく斬新で、新鮮だったから」と語った。その他にも審査員チームには、スタイリストであり「Hey Woman」創設者のヴェロニカ・ヘイルブリュナー、『GQ STYLE』編集者のルーク・デイ、デザイナーでありH&M デザイン アワード 2017年優勝者のリチャード・クインなども名を連ねていた。

クックはメンズファッションを専門としているが、なぜメンズウェアにこだわるのだろうか? 「理由は、僕は昔から視野が広いほうじゃなかったから。自然な流れだったんです。自分が男性なので、メンズの服作りの方がずっと分かりやすいと思っています」。

審査員のサンピエールは、「彼のコレクションはジェンダーレスだと審査員全員が感じました。そんなユニセックス感が彼のスタイルの特徴であり、よりリアルクローズに近いものになっています」。また、ヨハンソンも「今の時代に置いて、ジェンダーの境目はとても流動的になっています。若い世代のデザイナーは、もはやメンズウェア、ウィメンズウェアといった区別をしていません。彼らにあるのは、ただのコレクション、服、衣類なのです」と続けた。

クックが考える最大50,000ユーロの賞金の使い道とは?

2012年に創設されたH&Mデザイン アワード。賞金は25,000ユーロで、H&Mで6か月インターン経験を積むことができる。インターンを行わない場合は、代わりに追加として25,000ユーロを受け取ることができるとあって、若いデザイナーにとっては金銭面でのサポートが充実した目指すべき登竜門となっている。

今回、審査員として参加したリチャード・クインは、「僕はこの賞を受賞して、VOGUEを中心に活躍するファッション・ジャーナリストのサラ・ムーアさんと仕事をしました。そして、ファッション・ウィークにも出展し、ここからどんどん道がひらけていくことを実感しました」。クインは、受賞によって世界中の注目を集め、彼のビジネスを支える収入源を作り出すことにも成功した。「僕は設備の整ったプリントスタジオを作って、これをオープンにアクセスできる施設として運営しています。会社の垣根を超えたものです。ロンドンで大きく事業を展開している人たちも次のシーズンのテキスタイルのサンプルを作るために訪れます」

クックは2018年1月に、ロンドン メンズ ファッションウィークに参加する予定だ。彼も自身のブランドのほかに、周囲の才能あるデザイナーにも投資しようと考えているという。「僕は今回の賞金を一緒に仕事をしたい人たちに再投資するつもりです。ファッション業界において、こういうシステムを築くことはとても難しいんです。学士号や修士号を持って卒業し、いろんな人と優れた仕事をする。でも本当に人を助ける方法ってなかなかないですから。共に働くということが重要なキーポイントだと思っています」。クックの最新コレクションの発表に加えて、若いデザイナーたちの飛躍がますます楽しみだ。
参照元:VOGUE JAPAN

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