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“老け見え”の原因!? 大人女子が定番色「黒」を着るべきではない理由

  • 2017.11.23
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「最近、黒が急に似合わなくなってきた気がして…」と思っていませんか?

こんにちは、海保麻里子と申します。

私は現在、東京・南青山で似合う色やメイクアップ、似合う服の形や素材などをトータルでご提案するビューティーコンサルティングを行っています。

そんな私がサロンでパーソナルカラー診断をするときに、お客様から一番多く聞く言葉が「最近、黒が急に似合わなくなってきた気がして…」というもの。

さらに続けて、みなさんこうおっしゃいます。
「黒を着るとなんだか顔色まで一緒に暗くなって老けて見える気がして、最近めっきり黒は手に取らなくなりました」

この言葉は、大人の女性が黒を着ることによって起こる現象をそのまま語ってくれています。黒い服を着ると本当に顔色も一緒に暗くなって、顔の中の線、つまり、大人の女性なら何とかして消してしまいたいと思う法令線や目の下のクマがくっきりと目立ってしまうのです。その結果、こわいことに顔が険しくなって「あれっ、なんだか老けて見える!?」といった印象を与えてしまいます。

今回は、無難だからと手に取りがちな黒い服の落とし穴についてお話ししますね。

なぜ、大人になると黒が似合わなくなるのか?

黒を着ると老けて見える現象。実は色の「同化現象」と呼ばれるものが原因です。

簡単にいうと「洋服の色に顔色が近づいて見える現象」です。つまり、暗い色を着ると顔色も一緒に暗くなるのです。しかも、黒というのは、人間が見分けることができるといわれているおよそ750万色の中で一番暗い色です。そのため黒を着ると、ほかのどの色の服を着たときよりも、顔色は暗くなってしまいます。

また、暗い色は顔の中の線を強調する性質も持っています。

若い頃はお肌がピンと張っていて、しわやたるみといった線は顔の中には皆無です。人にはそれぞれ生まれ持った身体の色素によって似合う色、似合わない色というのがあります。20代の若い頃は顔の中に線がないのでその差は小さく、本当は黒がそれほど似合う色ではない人でも、なんとなくスタイリッシュでかっこよく黒を着こなすことができるのです。

でも、大人になるとそうはいきません。黒が本当は得意ではないタイプの人が黒を着ると、とたんに口元に伸びる法令線や目の下のクマの存在感が大きくなって、一気におばさんっぽく疲れた印象になってしまいます。

女性なら誰もがいつまでも若々しく美しくありたいと思うもの。黒は使い方を間違えるとかえって年齢が上に見えてしまう、注意が必要な色なのです。

無難だからと思って着ている黒は、実は万人向けではない!

とはいっても、黒は「ほかの服と合わせやすいから」「無難だから」「やせて見えるから」といった理由で「よく着る色トップスリー」に必ずといっていいほどランクインしている色です。でも、先ほどお話ししたように、黒は万人に似合う色ではないのです。

黒は光を100%に近い値で吸収している色なので、実は一般の人が思っている以上に強い色でもあります。そのため、黒が似合う人は、髪や眉や瞳の色が真っ黒で、顔立ちもはっきりとした強めの人が多いのです。そうでないと顔が色に負けてしまいます。

「若い頃は似合っていたのに、大人になったら黒が似合わなくなった」「自分では気がついていなかったけれども本当は黒が似合わなかった」という人は、たいてい肌や髪、瞳の色素が明るく、色白で茶色い髪や瞳の人が多いのです(瞳の色は虹彩と呼ばれる、カラーコンタクトをして色を変える部分、黒目の中心にある瞳孔の外側にあたる部分の色を見ます)。そして、顔立ちが優しい人。とくに目が丸かったり、小さかったり、ソフトな印象の方も黒が似合わない傾向にあります。この特徴にあてはまる大人の女性は、暗い色は顔まわりにはどうか持ってこないでくださいね。

「黒って大人の女性の敵なのね」と思われた人もいらっしゃるかもしれませんが、そんなこともありません。黒も、似合う人が身につければフェイスラインをはっきり見せてくれ、小顔効果が高いといううれしい面があります。それに加えて、髪や瞳もキレイに見え、顔立ちもより際立って華やかに輝いて見えるという効果もあります。

結局、色というのは、合わせる人によってプラスになったりマイナスになったりするのです。

「私には黒は似合うの? 似合わないの?」「ほかに似合う色はどんな色?」などと思った人。あなたに本当に似合う色、そして形、素材の服に出合える方法を『今まで着ていた服がなんだか急に似合わなくなってきた』という本にまとめましたので、ぜひ読んでみてくださいね。

<文/海保 麻里子>

プロフィール/海保 麻里子(かいほ まりこ)

パーソナルカラー&骨格診断サロン「サロン・ド・ルミエール」代表。百貨店、外資系アパレル(セリーヌ・ジャパン)を経てカラーコーディネーターに転身。ファッション業界での経験を活かし、現在青山と千葉のサロンにてトータルビューティーのカラーコンサルティングを行う。パーソナルカラー(似合う色)を切り口に顧客の魅力を最大限に引き出す「外見力アップ」の手法が評判に。日本全国はもとより海外からも多くの女性が来店し、診断実績は12,000名を超える。また、ホテルのブライダルシーンにおいてもトータルカラーコーディネートを手掛け、数多くのブライズビューティーをサポート。そのほかにも美容・ファッション業界でのカラーイベントやセミナー、社員研修なども幅広く実施。近著『今まで着ていた服がなんだか急に似合わなくなってきた』(サンマーク出版)も好評発売中。

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