1. トップ
  2. ダイエット
  3. 脂肪の代わりに筋肉を失ってしまう6つの習慣

脂肪の代わりに筋肉を失ってしまう6つの習慣

  • 2017.11.17
  • 114263 views

ニューヨークの『Soho Strength Lab』の設立者で、認定強化調整スペシャリストと管理栄養士の肩書も持つアルバート・マセニーによれば、筋肉は脂肪よりもカロリーを消費するので、筋肉量の減少は消化の低下に繋がり、ダイエットがますます難しくなる。でも、幸いなことに筋肉の喪失を最小限に留める方法はあるみたい。体のカロリー消費機能を活発化するために、筋肉量の低下に繋がる6つの習慣を避けるようにしよう。

カロリー摂取量を減らしすぎている

基礎代謝 (呼吸器官や臓器が機能するために安静時の体が必要とする最小限のエネルギー) の維持に必要なカロリーを摂取していないと、体が飢餓モードに入り、脂肪だけでなく筋肉も燃料として使い始める。マセニーによると、「体の主な目的とはあなたを生かしておくこと。だから体は基本的な機能に必要なエネルギーを確保しようとする」 そう。

「カロリーが足りない時、体は貯蓄された炭水化物 (グリコーゲン) と脂肪、そして筋肉からのタンパク質を使う」 と説明するのは、米国『The National Strength and Conditioning Association』の認定強化調整スペシャリストでパーソナルトレーニングプログラムマネージャーのニック・クレイトン。体が必要とする最低カロリー量は体重によりけりだが、1日1,000kcalを下回ることがあってはならない。

解決策:脂肪を最大限燃やしながら筋肉喪失を最小限に抑えるために、クレイトンは現在の1日のカロリー摂取量を500~1,000kcal減らすよう勧めている。その半分は食事で、もう半分はエクササイズによって減らすのが理想的。

タンパク質が不足している

食べる量だけではなく、何を食べるかも大切なのがダイエット。被験者が4週間にわたる低カロリーダイエットに参加した2016年の研究では、体重1kg当たり2.4gのタンパク質を摂取したグループが、1.2gしか摂取しなかったグループに比べて27%多くの脂肪を減らし、8倍の量の筋肉を付けた。これは、卵、鶏肉をはじめとする肉類、乳製品といった食材から摂れる完全タンパク質には、体が筋肉を作り維持するのに必要な9種類の必須アミノ酸が含まれているから。マセニーも 「タンパク質が不足すると、効率よく筋肉を作るための構成要素を体に与えていないことになる。これで体重が減ると、筋肉がさらに減ってしまう」と注意を促している。

解決策:ダイエットをしているなら、体重1kg当たり1日1.6gのタンパク質を摂るのがクレイトンのおすすめ。体重が55kgなら、1日80~90gのタンパク質 (1日に必要なカロリーの約3分の1) の摂取を目指そう。1食につき25gのタンパク質を摂り、1日1回タンパク質豊富なスナックを食べるのもいい。

リフティングを行っていない

筋肉を維持するためには、体を追い込むことが必要。「筋肉を刺激しないと、体はそれ以上筋肉を作ろうとしない」 と言うのはマセニー。「超低カロリーダイエットをしているのに筋力トレーニングを怠っていれば、絶対に筋肉が付かないどころか筋肉を失うことになる」。実際、肥満を患う人々がダイエットを行った2014年の実験では、ウエイトリフティングを実施したグループが、実施しなかったグループと同じだけの脂肪を減らしつつも筋肉の喪失を半分に抑えることに成功している (0.9kg対2.0kg)。事実、ウエイトリフティングは有酸素運動よりも長期的な脂肪撃退に効果的かもしれない。12年間にわたって10,500人の被験者を追跡した2015年のハーバード大学の研究では、ウエイトトレーニングを行った人々が有酸素運動のみを行った人々の2倍の腹部脂肪を落とす結果となった (胴囲マイナス0.3cm対0.67cm)。

解決策:結果を出すためにクレイトンが勧めるのは、週1~2回の高負荷ウエイトリフティングに、スクワット、ランジ、プッシュアップといった全身運動を中心としたエクササイズをミックスすること。出来るだけ重たいウエイトを使い、8~12回を2~3セット、疲れ果てるまでやってみよう。

ワークアウト後のエネルギー補給をしていない

ワークアウト直後の燃料補給は、リフティングの重要性と同じだけ大事。マセニーによると、「ワークアウト後に食べないと体が回復しない可能性が高い。疲弊した筋肉は修復されなければ失われる」。食べるのが遅くなればなるほど、修復プロセスの効果も効率も落ちる。

解決策:少なくとも45分の適度な運動をしたら、15~30分以内にプロテインシェイクやギリシャヨーグルトから約20gの高品質タンパク質を摂取するのがマセニーのアドバイス。

有酸素運動のしすぎ

ダイエット中、毎日1時間のエリプティカルで汗を流せば、カロリーを消費して脂肪が燃やせると思ってない?残念ながらこれは間違い。全身の筋組織を使うウエイトリフティングとは異なり、有酸素運動で筋肉は作られない。むしろ、有酸素運動は筋肉を燃やしかねない。1時間のウォーキングのような低負荷の有酸素運動の燃料に脂肪が使われるのは確か。でも、カロリー摂取量が赤字だったり、45分もジョギングしたりすれば、体は筋肉を燃料に使い出す。「中強度のエクササイズは、ほぼ確実に筋肉の喪失に繋がる」 とクレイトン。マセニーいわく、何日か走った後に、同じ速度で同じ距離を走れなくなっているのが筋肉喪失のサインなんだそう。

解決策:筋肉の喪失を避けるためのクレイトンのアドバイスは、ウォーキングのような低強度の有酸素運動を週3~4回、4分間の高強度のインターバル有酸素運動 (全力疾走20秒と休憩10秒を交互に行う) を週1~2回行うこと。「体にショックを与えることができる上に、筋肉維持など健康上のメリットも大きい」

睡眠時間が足りない

体重を効率的に減らすには、体に充分な休息が必要。マセニーによれば、「睡眠不足の状態ではホルモンが正常に機能しない。コレステロール値が上がり、炭水化物を脂肪として蓄えてしまう可能性が高くなる」 。疲れが溜まっていてはワークアウトにも力が入らない。効率的に筋肉を作ることができず、長期的には筋肉を失うことすらあり得る。

解決策:睡眠時間をけちらないこと。1日に7~8時間の睡眠を心がけよう。

この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。

の記事をもっとみる