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[TOKYO R30]第32話 結婚を決めるカップルの雰囲気が似ているワケ

  • 2017.10.1
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涼子の結婚報告に、麗香と瑠璃の2人も喜びを隠せない。「おめでとう!」「どんな人?」手を取りながらはしゃいでいる。「実はね……」涼子はもじもじしながら言った。
「実は、彼、いま日本に来てて。たまたま近くに泊まってるの。ここに呼んでもいいかな……?」
きゃ~っ! と、ますますテンションが色めく2人。「もちろん! さっそく会えるなんて」興奮気味の瑠璃に、「やだー私、こんな格好で大丈夫?」嬉しそうに髪を触る麗華。「よかった。じゃ連絡してみるね」と涼子はスマホを手に取った。

15分後、色白でぽっちゃりした男が近づいて来る。白髪も多い。お世辞でなければ、ルックスがいいとは言えないだろう。
「りょ、涼子、もしかして、あの人!?」
「なんかイメージ違うんだけど」
「え……? いや、違うから、やめてよ!(笑)」
その男は隣のテーブルについた。あれも違う、これも違うと、はしゃぎながら待つ3人。まるで教室の窓から、好きな先輩を探す中学生のように。また別の男が近づく。
「あの人は? なんか背が高くて顔がちっちゃい超絶イケメンいるけどー」
「まさかー、違うでしょ! レベル高すぎぃ~」
予想を裏切るように、その男は、涼子を見つけると手を軽くあげた。一歩一歩、その足が近づいてくる。
「えっ、うそ!」
「やば! この人!?」
焦る2人に向かって、その男は穏やかな声で言った。
「はじめまして。涼子がいつもお世話になっています」
彼こそが婚約者のリュウだった。「涼子、久しぶり」と顔を寄せて、慣れたようにほっぺに軽くキスをする。
(ひゃーっ!)
(外国ぽい~ッ! なんかいい匂いもするし)
麗香と瑠璃は、コソコソと小声で意見交換。目の前で繰り広げられる光景に思わず赤面した。リョウは、アジア男性特有のエキゾチック雰囲気を持つイイ男。飛行機で涼子の目を捉えたのも納得だ。
これほどセクシーな男を前にすると、涼子の美しさも引き立つ。眼を見張るほどの美男美女を前に、麗華と瑠璃は終始照れている。それを見かねた涼子が言う。
「ちょっと、2人とも緊張しすぎ! 私の家族になる人なんだから、気使わないでよ~」
「だって〜! なんか違う世界の人って感じ。ドキドキしちゃう」
「あ、なんかスミマセン。僕、今日ビジネス帰りで、堅苦しい感じになっちゃった」
「そうそう、今日だけよ。いつもユニクロのTシャツと短パンだから。スーツ着ると、決まりすぎちゃうのよね」
どうやら普通の人らしい……と、2人は緊張を解き始める。涼子の婚約者を、動物を見るように、隅から隅まで観察した。聞けば12も歳が上という。そんな男の選び方も、自立した女である涼子らしかった。
「麗華さんと瑠璃さんですよね。涼子からいつもお話聞いています。瑠璃さんは家事の分担でボーイフレンドとケンカしたとか。仲直りしましたか?」
「も~! 涼子ったら何話してんのよ」
「えへへ。ごめんごめん」
和やかな笑い声がこだまする。これが、親友の婚約者との初めての顔合わせ。30分もたてば、4人はすっかり打ち解けていた。
似た者同士は引きあうのか、結婚するカップルはどこか空気感が似ている。リュウは、男版涼子のような人である。仕事はバリバリこなすのに、プライベートはおっとり優しい。涼子が全力で信頼を寄せているのは見ていて明らかだ。
「お近づきのしるしに、お土産なんですが、よかったら!」
リュウは小さな包みを差し出した。中身は香港土産で大人気のワトソンズの燕の巣パックだった。「やっぱりデキる男は違う」と囃し立てる2人。
「違うの、私が買ってこいって言ったの。私の大切な友達に会うんだから、手ブラでなんて来させないわよ」
「早くも涼子が尻に敷いてる感じね……ぷぷぷ」
リョウはウィンクをして、おどけた表情をした。

「……涼子、本当にいい人見つけたね」
そろそろお開きになろうかという時間、瑠璃はくすんと鼻を鳴らした。
「ちょっと、瑠璃ったらやめてよ!」
慌てて制止しようとする涼子だったが、隣ではつられて麗華も涙ぐんだ。幸せな時間がしっとりと流れている。目の潤む涼子を見て、リュウは肩を軽く抱き、優しい視線を送った。
涼子カップルと別れ、秋夜の匂いの中を歩く麗華と瑠璃。雨が降ったのか、コンクリートが少し湿っていた。麗香はくるっと瑠璃の方を振り返り、叫んだ。
「結婚したくなった!」
「私もー!」
幸せオーラに背中を押され、それぞれのパートナーのもとへ、足を急がせる2人だった。
第32話の涼子にオススメのコスメ

ミス ディオール オードゥ パルファン/ディオール

 現代の女性たちへ愛のように香るフレグランスを届けたいという思いから誕生した、現代版のミス ディオール。フェミニンな女性らしさは残しつつも、力強くいきいきと明快に香るセンシュアル フローラルの香りです。パフューマーのフランソワ・ドゥマシーはこの香りを「ひと目惚れした時のような心が踊るときめきや、 花束を捧げるような愛の告白そのもの」と表現しています。まさに、涼子のような女性にぴったりの愛の香り。
★毎週日曜日 20時公開

(文・東 香名子/イラスト・日暮ろこ子/コスメコメント・LBR編集部)